動物を大切にする気持ちは大事だが、海外ではその思いが強すぎて殺人に発展する事件が起きた。

 アメリカ・カリフォルニア州で20歳の女が、40歳(一部報道では43歳)の男性が車で猫をひき殺そうとしている現場を目撃。これに激怒し男性を殺害したと海外ニュースサイト『New York Post』と『NBCNews』、『The Daily Star』などが9月30日までに報じた。

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 報道によると、事件は9月25日に起きたという。女と男性はそれぞれ道で車を運転していたが、女は偶然、男性が猫をひき殺そうとしていた現場を目撃した。故意か事故かは不明だが、警察は男性が猫をひき殺そうとしていたのは事実だとしている。女と男性に面識があったという情報はなく、女が猫の飼い主だったという情報もない。

 女は現場を目撃すると激怒し、車から降りて男性の元へ向かった。それを見て男性も車から降りたそうだ。女は猫をひこうとしたことに関し男性に怒り、冒涜的な言葉を使って怒鳴った。男性は女と冷静に議論をしようとしたが、その瞬間女は自分の車に戻り急発進させ、男性目掛けて突進したという。

 女の運転する車は男性に突撃。男性は車にぶつかった衝撃で空中に浮かぶと、ボンネットとフロントガラスに着地して体をぶつけ、数回回転し地面に落ちた。救急隊が駆けつけたが、男性は現場で死亡が確認された。救急隊に連絡した人物は不明である。なお、口論の原因となった猫が無事かどうかも分かっていない。

 事件を受け、警察は女を殺人の疑いで逮捕した。現在女は100万ドル(約1億4500万円)の保釈金で拘束されているが、今後の裁判で有罪判決が下された場合、終身刑が言い渡される可能性があるそうだ。女の供述は明かされていないが、『New York Post』によると、女は猫を助けようとしたと主張しているようだ。

 このニュースが世界に広がると、ネット上では「猫をきっかけに人を殺すなんてあり得ない。女の行動は恐ろしい」「女は異常。ただ私も動物好きだし、動物を傷つけようとしている人がいたら怒りが湧く気持ちは分かる」「猫が殺されるのを防ごうとしていたのなら女にも少しの正義はある」「女に同情する声があることが驚き。どんな理由があろうと殺人を犯した女は許されない」「男性が故意で猫を殺そうとしていたのかはまだ分かっていない。女は猫を言い訳にしているだけかも」といった声が挙がっていた。

 猫を傷つけようとしていたことが事実であればそれも問題ではあるが、どんな理由があろうと人を殺すなど許されるはずがない。女の犯罪は強く罰せられるべきだ。

記事内の引用について
「Cat lover charged with murder for running over a man to save a kitty」(New York Post)より
https://nypost.com/2022/09/28/woman-charged-with-murder-for-running-over-man-to-save-cat/
「A California woman accused of running over a man she thought was trying to hit a cat is charged with murder」(NBCNews)より
https://www.nbcnews.com/news/us-news/california-woman-accused-running-man-thought-was-trying-hit-cat-charge-rcna49917
「Cat lover faces murder charge after 'purposefully running over man' to save kitty」(The Daily Star)より
https://www.dailystar.co.uk/news/world-news/cat-lover-faces-murder-charge-28118758

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