新しいアイスクリームを宣伝するために、このほどマクドナルドがユニークな手法を用いた。デジタル広告板の前で叫び、声の大きさによって表示が変わると無料チケットが渡され、店舗で新商品のアイスクリームがもらえるという参加型のキャンペーンだ。この広告キャンペーンを捉えた動画はTikTokで2600万回以上の再生回数を記録しており、参加者の中には奇声をあげている人も見られ、周囲を笑いに包んだ。『Creapills』などが伝えている。

シンガポールのショッピングセンター「フナン(Funan)」で買い物をしていた人たちは、デジタル広告板に向かって叫ぶ人々に驚いたことだろう。実は奇声を上げていたのは、マクドナルドの新作のチョコレートアイスクリームの広告キャンペーンに参加した通行人だったのだ。

マクドナルドは古典的なポスターやスクリーン広告の代わりに、通行人を巻き込むことにしたのである。米シカゴで設立され、現在は世界各地で事業を展開する大手広告代理店「レオ・バーネット社(Leo Burnett)」と共同で練られたこの参加型キャンペーンは、8月29日から31日まで実施された。

新作のアイスクリームがもらえる条件は、数秒間大声をあげることだった。デジタル広告板にはバニラアイスクリームが表示されており、大声を出すとそのアイスクリームが徐々にチョコレート色に変化するという仕組みとなっている。参加した人々は、大声を出してスムーズにチョコレート色に変化させることができた人もいれば、声が小さいといった理由などで苦戦している人もいた。また友人同士で一緒に大声をあげている人も見られた。

今回の広告キャンペーンでは、合計1,200個以上の新作アイスクリームが配られたという。マクドナルドは通行人を楽しませるとともに、新しいアイスクリームの味を無料で体験してもらうためにこの広告を考えたのであろう。

この広告キャンペーンの様子を捉えた動画はSNSで話題となり、「声が枯れそう」、「(動画の)最後の人はスーパーサイヤ人に変身できそう」、「ストレス解消にいい」といったコメントがあがっている。TikTokでは2600万回以上の再生回数を記録した動画もあることから、マクドナルドは新商品の宣伝に成功したと言えるかもしれない。なおマクドナルドは「Fun Place to Go(行くと楽しい場所)」を理念としており、「遊び心」を大切にしているという。

ところで宣伝のために一般人に叫んでもらうという参加型の広告は、今回のマクドナルドに限ったことではない。カナダのビール会社「Farnham Ale & Lager」は2016年5月、「シャウトマシーン」に向かってビールと引き換えに叫んでもらうという企画を行っていた。

画像は『yukianggia 2022年9月1日付TikTok「jadi, kalian mending teriak apa beli aja?」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)

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