学生時代に社会科が苦手だったという人でも「踏み絵」(絵踏)というワードは記憶にあることだろう。

踏み絵といえば江戸時代に使用されていた印象が強いが、なんと令和の現代ではローソンが「とんでもない踏み絵を誕生させた」とし、国民の間に衝撃が走っているのだ…。

【話題のツイート】これもう、戦争だろ…


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■「裏切り者と罵っても構わん」

まず注目したいのは、ツイッターユーザー・ろどすさんが投稿した1件のツイート

「ごめん…今までずっときのこ派を貫いてきたけどもうダメだ…」と、限界が近いことを感じさせる1文から始まる投稿は「裏切り者と罵ってくれても構わん。おれはたけのこの里へ行く」という決意で締め括られていたのだ。


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■人類史における「永遠の論争」といえば…

きのこの山・たけのこの里

ビジネスにおいて「野球」「宗教」「政治」の話はタブーとされているが、これらに匹敵する危険な話題が、俗に言う「きのこたけのこ論争」である。

「どちらも好き」という穏健派もいるものの、基本的に人類は「きのこの山」派と「たけのこの里」派に分かれており、両陣営が長きに渡る対立関係にあるのは周知の事実。知り合って間もない相手に、迂闊に「どちらが好きですか」などと話を振った際には、数代先まで交流が途絶えるケースも覚悟すべきだろう。

それ故に「宗派を変える」という行為は、江戸時代でいう「脱藩」、忍者集団でいう「抜け忍」にも似た、生半可でない覚悟を伴うものだが、いったい何がろどすさんの信仰を変えてしまったのか。じつはこちらには、ローソンが甚大な影響を与えていたのだ…。

■ローソンくん、一体どうして…

4日より全国のローソン店舗では、13日深夜から新作アニメが放送開始となる『うる星やつら』のキャンペーンを開催中。

対象のお菓子を購入するとオリジナル A4 クリアファイルがその場でもらえるキャンペーンや、オリジナルパッケージデザインの商品、およびオリジナルグッズを販売する…と、とても魅力的なキャンペーンなのだが、問題なのはこちらの「オリジナル食品」である。

うる星やつらコラボ©⾼橋留美⼦・⼩学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会
©Lawson, Inc.

今回販売されたのは「うる星やつら 厳選素材たけのこの里」「うる星やつら たけのこの里いちご&ショコラ」の2品で、作品の大人気キャラクター・ラムがデザインされたオリジナルパッケージが目印。これらの商品には「マグネットシート」が付属しているのも嬉しいポイントだ。

©⾼橋留美⼦・⼩学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会
©Lawson, Inc.

しかしここで問題となってくるのが、最大のライバルにして相棒ともいえる「きのこの山」はコラボ対象外という驚愕の事実。そのため前出のオリジナルパッケージやマグネットシートを堪能するには、宗派に関わらず「たけのこの里を購入」しなければならない。

そうした背景もあり、元来きのこ派であったツイート投稿主・ろどすさんは苦渋の決断に踏み切りたけのこ派として生きていくことを決意したのだった…。


■ローソン社内は「たけのこ一色」なのか…?

前出のろどすさんのツイートは、投稿から数日で3万件以上ものRTを記録するほど話題となっており、きのこ勢からは「この裏切り者!」「二度と山に帰ってくるな!」といった罵声が、たけのこ勢からは「ようこそ、たけのこの里へ!」「かく言う自分も、昔はきのこ派でね…」など、温かい声が寄せられていた。

うる星やつらコラボ©⾼橋留美⼦・⼩学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会
©Lawson, Inc.

とは言え、どう見てもたけのこ派に有利としか思えないキャンペーン内容である。そこでこちらの疑問をローソンにぶつけてみたところ、ローソン 担当者からは「今回のコラボは『たけのこの里』のみとなります」「ラムちゃんの角の形と『たけのこの里』が似ていたことから、今回は「たけのこの里」2種類をコラボ商品として発売します」という回答が得られ、決して「ローソンの上層部はたけのこ派のみで構成されているから」といった政治的な理由ではないことが判明したのだ。

なお、「たけのこ派」として新たな人生を踏み出したろどすさんに現在の心境を尋ねたところ、「スッキリ晴れやかな気分です。たけのこの里の人達は温かく迎え入れてくれましたし」「きのこの山が今回のうる星やつらのような強力なコラボを始めたらまた山に戻りますが、それまではたけのこ一筋です!」と、爽やかな笑顔で回答してくれたのが印象的であった。

きのこの山・たけのこの里

絶妙なパワーバランスで成り立っていた「きのこたけのこ情勢」がどのような方向に進んでいくのか、ローソンで購入した「たけのこの里」を口にしつつ、今後の展開を見守りたい。

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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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