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(写真:アフロ

10月3日にTwitterで沖縄の米軍基地建設に対する“座り込み抗議”を揶揄するような投稿を行い、物議を醸している「ひろゆき」こと西村博之氏(45)。その冷笑的な態度を非難する声が後を絶たない。

フランス在住のひろゆきだが、一時帰国している様子。3日、Twitterに「新基地断念まで座り込み抗議 不屈3011日」と書かれた看板の隣で、満面の笑みを浮かべてピースする自身の写真をアップ。そして《座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?》とツイートした。

ひろゆきの“ピース写真”は現在27万以上の“いいね”を記録し、《すごいいい笑顔!!!!》《この笑顔を守りたい》との声もある。

しかし、《人間のなかに、同じ人間の苦しみと血の滲むような闘いを侮辱して、一欠片の想像力もなく嘲笑することのできる者がいるのだ、という驚きを改めていだく》《悔しくて涙が出る。ここに座り込み続ける人たちを嘲笑うようなことがなぜできるのか》と怒りの声も上がっている。

名護市辺野古の米軍新基地建設に反対する座り込みの抗議行動は、’14年7月にスタートしました。日時を決めて行い、今年9月22日に3000日を迎えたばかり。参加者には『基地建設を止めるまで抗議し続ける』と話す人もいます」(全国紙記者)

沖縄県は国土面積の約0.6%。しかし、全国の米軍専用施設面積の約7割が集まっている。

米軍基地がある影響で、沖縄の人たちはこれまで多くの“苦しみ”を抱えてきました。例えば’95年、米兵の少女暴行事件がありました。また戦闘機や軍用ヘリコプター墜落事故も発生しています。基地が辺野古に作られることで、ジュゴンなどの生き物にも影響が出るとされており、沖縄を愛する熱い思いから抗議は行われています。

そして、今年は沖縄が本土に復帰して50年という節目の年です。沖縄の歴史を改めて考える年に、自分が訪れた時に抗議活動をする人たちがいなかっただけで揶揄するような投稿を行うのは、軽率ではないでしょうか」(前出・全国紙記者)

■「統一教会問題で、マトモな事を言っていたのにね」

ひろゆきの“ピース写真”の波紋は広がり、「沖縄大学学生自治会」のアカウントが《辺野古座り込み行動は、工事のための車両が来る9時、12時、15時に合わせて行われます。なので、次の日も座り込みをするために、夕暮れごろには誰もいないということはよくあります》とリプライ。続けて《辺野古のことを真面目に考え、報道する姿勢がある人なら、こんな無責任な発言はできません》とも指摘した。

ところが、ひろゆきの返信は《「9時、12時、15時しか居ません」と書いてくれないと、わからないですよ。誤解する人が増えないように、書き足しておいて貰ってもいいですか?》というものだった。

さらに5日、沖縄県玉城デニー知事(62)は会見でひろゆきの投稿に対して「現場で3000日余り抗議を続けてきた多くの方々に対する敬意は感じられない。残念だ」とコメント。そして「投稿は見識の違いだと理解している。ただ投稿に対する波及は、日頃ネットメディアを使っている方なら十分考えられたのではないか」と語った。

しかし、ひろゆきはTwitterで玉城知事のニュースを引用し、《事実陳列罪で怒られました》とだけ綴った。

ひろゆきは、これまで旧統一教会に対する猛批判が注目を集めてきた。例えば7月12日、Twitterに《統一教会は非課税なのに、庶民は消費税インボイス制で税金。支持する自民党員はアホなの?》と投稿。

同月17日にも《カルト宗教がのさばる状況を変えるべきです。庶民は納税義務があるのに、カルト宗教に非課税の特権を与え続けてる政府の思惑が理解できないおいらです》と記し、賛同する声が相次いでいた。

ところが、今回の座り込みに対する揶揄に失望する人たちも。ネットでは、こんな声が上がっている。

統一教会に対しては割とまともな考えっぽかったけど、沖縄の件、やっぱ私が知ってるひろゆきだわって感想》
《彼は一体コレで何を言いたかったんだろうか。折角統一教会問題で、マトモな事を言っていたのにね》
ひろゆきさんが統一教会と同じように沖縄の現状にもむきあってくれるといいな》