今回のカタール大会がアルゼンチン代表FWリオネル・メッシにとって、最後のワールドカップ(W杯)となるようだ。

2005年に18歳の若さで代表デビューを果たし、ここまで164試合に出場、ゴール数では同国歴代最多となる90得点を記録しているメッシ。歴代最多7度のバロンドールに輝くなど、クラブレベル、個人レベルでは獲得可能なほぼすべてのトロフィーを獲得してきた世界最高のフットボーラーだが、A代表では昨夏に開催されたコパ・アメリカ2021がここまで唯一のタイトルとなっている。

そして、35歳となった生けるレジェンドは、11月に開催される自身5度目のW杯で悲願のタイトル奪取に挑む。

その重要な大会が目前に迫る中、メッシは『Star Plus』のインタビューで代表チームでの今後について言及。引退時期に関して明言は避けたものの、今大会が自身にとって最後のW杯となることを明かした。

「不安と緊張が同時にあるよ。これで最後だからね」

これまで2014年ブラジル大会決勝でドイツ代表に、2015年と2016年のコパ アメリカ決勝ではいずれもチリ代表に敗れ、目前でタイトル獲得を逃してきたメッシ。ただ、前述のコパ・アメリカ2021でのブラジル代表撃破、直近の35戦無敗という圧巻の戦績によって、今大会では有終の美を飾れる可能性は、これまで以上に高まっている。

ただ、誰よりも代表チームの戦いの難しさを実感する百戦錬磨のアタッカーは、慎重な姿勢を崩さない。

ワールドカップでは、どんなことでも起こる可能性がある。すべての試合は非常にタフさ。有力なチームが常に勝つとは限らない」

「僕らが本命かどうかは分からないけど、アルゼンチンはその歴史から常に候補に挙がっている。(35戦無敗継続中で)今はなおさらそう思われているけど、本命ではないよ。個人的には僕らよりも上にいるチームがあると考えているよ」

「僕は長い間代表チームと一緒にプレーしてきた。「2014年、2015年、2016年のように目を見張るような瞬間があったけど、最終的に僕らは勝てず、チャンピオンではないことで批判もされた。僕らは決勝まですべてを正しく行ったにもかかわらずね」

それでも、パリ・サンジェルマン(PSG)2年目でクラブレベルでも好調を維持するメッシは、1986年大会以来、通算3度目となる母国の悲願達成に向けて現スカッドへの自信を強調。さらに、アルゼンチン国民のために全力を尽くすことを約束した。

「これまではとても大変だったけど、2019年に多くの若手を含む新しいグループが来て、コパ・アメリカで優勝できた。それは僕たちを大いに助けてくれたんだ」

「信じられなかったし、うまく説明できなかった。すべてをまとめるために必要だった目標の1つだったからね。代表チームで何かを獲得することは、僕にとってとても重要だった」

アルゼンチンの人たちと一緒に楽しみたかったんだ。あの余韻に浸る姿は、本当に素晴らしいよ。彼らはチームに夢中で、興奮している。だから、負の流れを断ち切れたことは良いことだった」

「僕らは誰とでも戦うつもりだけど、自分たちがチャンピオンだとは思っていないよ。とにかく初戦が重要なんだ」

なお、メッシと共に悲願達成を目指すアルゼンチンは、カタールW杯サウジアラビア代表、メキシコ代表、ポーランド代表と同じグループCに入っている。

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