徹底的なデザイン思考で、アイディアをカタチするためのプログラミングとデータサイエンスを学び、さらに次世代のビジネスを創造するデザイン経営を学べる場―――玉川大学 工学部 デザインサイエンス学科(2023年4月開設)。

この「デザイン経営」とは、デザイナーの視点や思考をブランド構築やイノベーション創出のために活用する経営の考え方です。
商品やサービスの利用者を思考の中心に置くことで、課題を発見し、新しい発想で実現可能な解決策を生み出すことができます。そのため、デザインを色彩や形といった外観として捉えるだけでなく、ビジネスやテクノロジーとも統合した問題解決や設計という広い意味として考えます。

この新たな学科をけん引するエキスパートのひとりが、玉川大学 物理研究室 黒田潔 教授。

知的財産権教育の一環、学生の知的財産権に関わる実践の場に

科学教育、理科教育、知的財産権教育、科学技術社会論、機能性材料、超伝導燃料電池、材料物性、単結晶などを研究テーマとする黒田潔 教授。

そんな黒田潔 教授は、材料メーカー研究員、財団法人研究員、特殊法人職員、高等専門学校教員、大学教員などの経歴を重ねていくうちに、材料開発以外にも知的財産権(特に特許権)教育や技術者教育、さらには科学教育・物理学教育などが求められていることに直面し、新たな研究分野のひとつとして玉川大学 物理研究室で知的財産権教育なども学生といっしょに研究中。

「物理研究室では、知的財産権教育の一環で、学生の知的財産権に関わる実践の場として、『デザインパテントコンテスト』に毎年参加し、2022年度開催の「デザインパテントコンテスト」では、玉川大学 工学部 エンジニアリングデザイン学科3年の女子学生が優秀賞を受賞しました。

このデザインパテントコンテストは、自ら創作した商品デザイン(意匠)の応募により、知的財産権制度への意識と理解を深めることを目的としています。

自分と他者の権利を守るため、意匠権などの知的財産権に関する法律を正しく理解するとともに、人に寄り添った美しく機能的な商品デザイン能力も養っていきます」

基礎科学から工学・医学・法学までをデザイン思考で体得

「こうした、社会に出ると直面するすでに他社によって出願された特許書類のなかにも、実は課題を解決する手段があります。こうしたデザイン+知的財産権に関する学びをアップデートすることで、課題発見力と課題解決力が自ら体験することによって体得できます。

玉川大学 工学部 デザインサイエンス学科(2023年4月開設)は、ものづくりや工業デザインといったプロダクトだけでなく、知的財産・特許といったグローバルビジネスに直結する制度やノウハウなども、デザイン思考で学べる点が、玉川大の特長で、他大学にはあまり例ない特徴です」

「自分たちが持つ技術やスキル、キャリアに防衛線をはる……そうした知財分野スキルも体得することで、実践力・即戦力に加えてマネジメント力やビジネススキルを身に付けられる。物理や数学と行った基礎科学から、工学・医学、そして法学の分野までを、徹底したデザイン思考で学べる場が、玉川大学 工学部 デザインサイエンス学科(2023年4月開設)です」

◆玉川大学 物理研究室
https://www.tamagawa.ac.jp/college_of_engineering/teachers/engineering/kuroda.html

◆医療から家電まで、徹底したデザイン思考で開発人材を育成! 人間工学視点でヒューマンインタフェースを学ぶ…玉川大学 工学部 デザインサイエンス学科 2023年4月開設
https://tetsudo-ch.com/12754231.html

バイオメカニクスを学び、社会システム全体で常に直面する“設計”をデザイン思考で切り開く人材へ…玉川大学 工学部 デザインサイエンス学科 2023年4月開設
https://tetsudo-ch.com/12757207.html

プロダクト/ロボット/環境の3領域でプロをめざせる新たな学び場


(画像:左から、物理研究室 黒田潔 教授、人間工学研究室 三林洋介 教授、バイオメカニクス研究室 木村仁 教授)

―――ここであらためて、玉川大学に2023年4月に開設予定の「デザインサイエンス学科」について。

この新学科は、モノづくりを通して多様化する課題に対応できる「デザイン能力」を、身に付けることを目指している。

その最大の特長は、「プロダクトデザイン」「ロボットデザイン」「環境デザイン」という3つの専門領域が、興味・関心にあわせてじっくり学べる点。

◆プロダクトデザイン領域では、人間の身体的・心理的な特性や環境を分析し、玉川大学 工学部内に設置されている3Dプリンターなどのデジタルマシンで製品(プロダクト)を製造。安全で使い心地がよく、環境にも優しい商品づくりの経験を積み重ね、日々の暮らしを豊かにするプロダクトデザイナー・製品開発者・テクニカルエンジニア・デジタルクリエーターなどをめざせる。

◆ロボットデザイン領域では、ロボット製作に必要なプログラム(ソフトウェア)やロボット機構(ハードウェア)、機能デザインに加え、生物の持つ機能・形状もあわせて研究。ロボティクスの力で、人々の生活の手助けをするロボット・施設・マシンなどを開発・実装できるプロダクトデザイナー・製品開発者・テクニカルエンジニア・デジタルクリエーターなどをめざせる。

◆環境デザイン領域では、生活を便利にするテクノロジーを支えるためのエネルギーや材料、利用方法を研究。持続可能な社会の実現のために、環境負荷の少ないエネルギー源や技術、材料を用いた製品やシステムづくりに貢献できるプロダクトデザイナー・製品開発者・テクニカルエンジニア・デジタルクリエーターなどをめざせる。

また、こうしたプロフェッショナルをめざせるほか、教職課程を受講し、中学校(技術・数学)、高等学校(工業・数学)の教員(※)への道もサポートされているほか、CAD利用技術者3Dプリンター活用技術者基本情報技術者試験、知的財産管理技能検定、認定人間工学専門家といった資格の取得チャンスもある。

(※)教職課程認定申請中。ただし開設時期が変更となる可能性もあり。

徹底的なデザイン思考を体得し次世代のプロフェッショナル人材へ

玉川大学 工学部 デザインサイエンス学科(2023年4月開設)では、デザイン、科学、工学、テクノロジーの基礎科目とあわせて、プロダクトデザイン、ロボットデザイン、環境デザイン(エネルギー)に関する専門科目を徹底的に学ぶ、新しい学科。

その他に、デザイン思考、IT、デザイン経営に関する科目も充実していることが特⻑。

1年次には、「デザインサイエンス入門」など、3Dプリンターなど最新機器やCADの使用方法など、デザイン、工学、プログラミングの基礎科目を。

2年次には、プロダクトデザイン、ロボットデザイン、環境デザインの各コースに属する応用科目を受講していく。

また3年次には、デザイン思考を本格的に養っていくために、デザイン・モノづくりの学びを深め、4年次には、卒業研究として4年間の実践的な成果をカタチにしていく。

徹底的なデザイン思考で、アイディアをカタチするためのプログラミングとデータサイエンスを学び、さらに次世代のビジネスを創造するデザイン経営を学べる場。テクノロジーによるイノベーション(革新)を起こすために必要なチャレンジ精神や起業家精神を養成できる場として、いま注目を集めている玉川大学 工学部 デザインサイエンス学科(2023年4月開設)。

気になる人は新学科の公式サイトをチェックしてみて↓↓↓
https://www.tamagawa.ac.jp/college_of_engineering/news/detail-007.html