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中国重慶市で先月末、ペットホテルから猫が逃げ出した。店を訪れた幼い男の子が猫のケージの扉を開けて、預けられていた猫を逃がしてしまったという。ペットホテルでは同業他店にも協力を仰いで逃げ出した猫を探しているが、猫は今も見つかっていない。男の子はケージを開けた理由について「かわいそうな猫を見て助けたかった」と話したそうだ。『聯合新聞網』『极目新闻』などが伝えている。

9月25日夜7時頃のこと、重慶市江津区のペットホテルに幼い男の子が1人で入ってきた。当時、店内には従業員が1人いて犬のシャンプーをしていたが、犬のケージを触っている男の子に気づき「触っちゃだめだよ」と声をかけたという。すると男の子は猫のケージの方へ行き、従業員が気づかない間にケージの鍵を開け、猫を逃がして立ち去ったのだ。従業員が猫がいなくなったことに気づいたのは十数分後だった。

防犯カメラには、男の子がケージの鍵を開けた後に立ち去ろうとするもケージの扉が開ききっていないことに気付き、再びケージの前に戻って確実に扉を開けてから立ち去る様子が映っていた。

ペットホテルの店長である林(リン)さんの話では、行方が分からなくなった猫はブリティッシュショートヘアの毛色がゴールデンの品種で、数日前から預かっていたという。半月前にもある男の子が猫のケージを開けてしまうことがあったため、対策としてケージに鍵をつけて管理するようにしていたそうだ。ケージの鍵はケージの上部に置いていた。

この猫の飼い主によれば、猫は2万元(約40万7000円)で購入したそうで、店側はすでに飼い主に2万元を賠償したが、男の子の保護者に対して8割の負担を求めているという。

男の子の父親である馮(フォン)さんは「保護者として、子どもが犯した過ちから逃げるつもりはない。賠償すべき部分は賠償する」と述べている。しかし「飼い主が2万元で買ったからといって、2万元の価値があるわけではない」として、市場価値に応じて賠償額を決めるべきと話しているほか、ペットホテル側にも管理上の責任があると主張しており、賠償金を負担する割合について合意には至っていない。

ペットホテル側は話し合いでの解決を望んでいるものの、それができない場合は法的手段も辞さない考えを示している。

画像は『聯合新聞網 2022年10月1日付「男童進寵物店連開兩次門放走「9萬元英短」家長聽賠償金額反嗆:店家也有責任」(圖擷自微博)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)

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