上海証券取引所の科創板への上場を目指す、北京金橙子科技(688291/上海)が10月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2567万株を発行予定で、公募価格は26.77元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2004年設立の民営企業で、16年に株式会社化した。レーザー加工設備の運動制御システムの研究開発、販売を主業務としており、さまざまなレーザー加工シーン向けに総合的なソリューションプラン、技術サービスを提供している。中国内外の1000を超える顧客と直接的、間接的な提携関係にあり、製品はコンシューマー電子、新エネルギー、半導体、自動車、服装、医薬などの分野に広く利用されている。20年における同社のガルバノレーザー加工制御システム市場シェアは32.29%で業界をリードしている。
 
 技術的な蓄積の豊富さ、自主研究開発能力の高さ、充実した製品ラインナップ、高い機能性、中国国内でのブランド力の高さ、クイックレスポンス体制の充実といった強みを持つ一方で、ハイエンドな人材が不足していること、ドイツなど世界最先端のメーカーに比べると経営規模や技術的な実力でなおも大きな差が存在することなどがボトルネックとなっている。株式上場で資金を調達することで、研究開発の加速、生産能力の拡大、市場開拓加速を目指す。
 
 21年12月期の売上高は2億281万元(前期比50.09%増)、純利益は5262万元(同30.92%増)。22年1〜6月期の売上高は1億559万元(前年同期比3.59%増)、親会社株主に帰属する純利益は2602万元(同14.16%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【上海IPO】レーザー加工設備制御システム開発の北京金橙子科技が13日に公募開始、2567万株発行予定