チャンピオンズリーグ(CL)・グループD第4節が12日に行われ、トッテナムイングランド)がホームにフランクフルトドイツ)を迎えた。

 混戦模様となっているグループD。トッテナム9月7日に行われた開幕戦のマルセイユフランス)戦を2-0で制したものの、続く14日開催の第2節ではスポルティング(ポルトガル)に完敗。一方、フランクフルトは初陣でスポルティングとの“日本人対決”を0-3で落としたものの、第2節では敵地でマルセイユを下した。1週間前に行われた第3節はスコアレスドローで終わっており、決勝トーナメント進出に近づくためには両チームにとって負けられない一戦だ。

 トッテナムは直近のプレミアリーグ第10節ブライトン戦(○1-0)からスターティングメンバーを3名変更。同試合では3-5-2の布陣で戦ったものの、慣れ親しんだ3-4-2-1に戻してフランクフルトとの“リターンマッチ”に臨む。リチャーリソン、クレマン・ラングレ、エメルソン・ロイヤルが先発に復帰した。

 一方、フランクフルトは8日に行われたブンデスリーガ第9節ボーフム戦(●0-3)からスターティングメンバーを5名変更。同試合は“完全休養”となっていた長谷部誠、途中出場となっていた鎌田大地も先発に名を連ねた。

 試合の均衡が破れたのは14分。敵陣でエリックダイアーのミスを見逃さなかったイェスパー・リンドストロムがボールを奪い、ボックス右から中央へ折り返す。このボールはGKウーゴロリスが弾いたものの、こぼれ球を拾ったセバスティアン・ローデが左に繋ぐと、フリーで待っていたのは鎌田。自身CL初ゴールを右足で決め、フランクフルトが先手を取った。

 それでも、ホームチームがここから怒涛の攻撃を見せる。20分、ハリー・ケインが引いた位置でエメルソンからのパスを引き出すと、巧みなキープから前を向いてスルーパス。抜け出したソン・フンミンが落ち着いてネットを揺らし、トッテナムが試合を振り出しに戻した。

 25分にはケインが強引にドリブル突破を仕掛けてペナルティエリア内に侵入すると、クリスティヤン・ヤキッチに倒されてPKを獲得する。このPKをケインが落ち着いて決め、トッテナムが逆転に成功した。さらに36分、右サイドを前進したピエールエミール・ホイビュルクの折り返しを、ソンが左足で合わせる。左足のダイレクトボレーを叩き込み、トッテナムが点差を広げてハーフタイムに突入した。

 後半に入ると52分、トッテナムはリチャーリソンの強引な突破から中央へ折り返すと、逆サイドから走り込んできたライアン・セセニョンが合わせる。この一撃はGKケヴィン・トラップに阻まれた。60分にはフランクフルトのトゥータがソンとの競り合いの中で2枚目のイエローカードを貰って退場処分となってしまった。

 数的不利となったフランクフルトだったが、75分にチャンスを作り出す。リンドストロムがカットインから左足を振り抜くも、強烈なシュートはGKロリスのファインセーブに防がれた。87分には左コーナーキックからファリード・アリドゥがヘディングシュートを沈め、フランクフルトが1点差に詰め寄っている。

 トッテナムは後半アディショナルタイム、途中出場のブライアン・ヒルがドリブルを仕掛けると、ペナルティエリア内で倒されてPKを獲得する。ケインがこの日2本目のPKを蹴ったものの、シュートはクロスバーを超えていった。

 試合はこのままタイムアップ。フランクフルトは先制に成功したもののリードを守りきれず、グループ最下位に転落した。長谷部は69分、鎌田は78分までプレーしている。一方、トッテナムはグループ首位に浮上した。

 次節は26日に行われ、トッテナムはスポルティングとのホーム連戦に臨む。一方、フランクフルトもホームに戻り、マルセイユと戦う予定だ。

【スコア】
トッテナム 3-2 フランクフルト

【得点者】
0-1 14分 鎌田大地フランクフルト
1-1 20分 ソン・フンミントッテナム
2-1 28分 ハリー・ケイン(PK/トッテナム
3-1 36分 ソン・フンミントッテナム
3-2 87分 ファリード・アリドゥ(フランクフルト

鎌田のゴールで先制も、フランクフルトは逆転負け [写真]=Getty Images