BTOBユク・ソンジェの除隊後初ドラマ「ゴールデンスプーン」が、ディズニープラス「スター」で独占配信中。原作は、主演を務めるユク・ソンジェ自身もファンであるという、名作ウェブ漫画「金のさじ」を映像化したファンタジードラマ。現在第6話まで配信中の本作について、9月23日に韓国で行われた制作発表会見の様子を紹介する。

【写真】 やや驚いた表情でスプーンに映るBTOB、ユク・ソンジェ

制作発表会見には、主要キャラクターを演じたユク・ソンジェ、イ・ジョンウォン、ヨンウ、チェ・ウォニョンをはじめ、チェ・デチョル、ハン・チェア、ソン・ヨウン、ソン・ヒョヌク監督の8人が参席(ドラマ撮影中に負傷し、現在治療に専念中のチェヨンは欠席)し、事前に記者たちから募った質問を司会者が読み上げる形で、会見は進行した。

■監督への質問「今作で描きたかったことはなにか」

まずは、ソン・ヒョヌク監督に対する「今作で描きたかったことはなにか」という質問から。監督は「“ドブから龍が出る(日本のことわざでは”トンビがたかを生む“)”という言葉は廃り、親の豊かさや財産により運命が決定づけられる、諦めと嘲笑が広がる社会になりつつあります。今作では、そんな今の世の中の状況と、そこに生きる人々の欲を、正直かつわかりやすく伝えようとしました。今作は、“ゴールデンスプーン”を手に入れた主人公のスンチョンが、同い年の友人の家でご飯を3度食べ、その家の子になるというストーリーですが、ゴーデンスプーンを使うことで実の両親を捨てることになります。葛藤の末にスンチョンはどんな選択をするのか、その選択を観た視聴者たちが共感し、理解し、納得できるようにすること。そこに重点を置きました。久しぶりに親子がTVの前で話をする、そういう大切な瞬間を作ることができたらうれしいです」と語った。

続いてはキャスティングについて。ユク・ソンジェについては「初めて会ったのは、除隊後1週間も経たない時期だったと思います。何か、メラメラと燃えている感じがありました。スンチョンというキャラクターは、演じるのがとても難しい役です。1日の中で、スンチョンとテヨンの二人を演じなければいけないこともあるため、作り手の僕たちも"こんがらがったりしないだろうか“という悩みがありましたが、ソンジェさんはミーティングの席で、軽く“どうにかなるでしょう”と言ったんです。そんなにシンプルに自信を見せてくれたので、”ああ、信じても良さそうだ"と思いました。(ユク・ソンジェは)最高の集中力と才智を持つ俳優です。130 日ほどの撮影期間、毎日素晴らしい集中力で撮影をしていました共演者やスタッフに対する配慮やマナーも立派でした」と絶賛。

ユク・ソンジェは、「ありがとうございます」と感謝しつつ、「あの時(ミーティングで)なぜそんなことを言ったのかわかりません」とおどけた。

■ユク・ソンジェ、除隊後初作品に今作を選んだ理由

ユク・ソンジェにとってはこれが除隊後初作品となる。今作を選んだ理由について聞かれると、「『サンガプ屋台』や『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』など、これまでの作品では、どれもとても明朗で、軽快な役をお見せしてきました。それに比べ、スンチョンは重たい役。慎重な姿を見せられそうだ、演技の幅を広げることができそうだと思い、出演を決めました。もちろん、ソン監督への信頼感も理由の一つでした。この間、多くの方々が待っていてくださったように、僕も早く皆さんに作品をお見せしたい気持ちでいっぱいでした。その思いのたけを、このドラマにぶつけました。『ゴールデンスプーン』は、イコール僕の2022年。この1年、本当に情熱を注いできた分、愛着もありますし、僕にとっては2022年の大きなプレゼントとなりました」と語った。

■「チェ・ウォニョンにとって、ユク・ソンジェとは、”ヨンコン”(魂のコンビ)」

ユク・ソンジェの入隊前最後の作品となった『サンガプ屋台』でも共演したチェ・ウォニョンは、「ファンタジー要素の強い話を映像でどう表現するのだろうという好奇心から始まりました。台本を読む中で、私たちが生きる上で大切なことや、守らなければいけないことを改めて考えさせられる作品だと思い、出演することに決めました。しかし、私が今作を選択した理由の50%は、ユク・ソンジェさんがいるということでした」と語った。

「チェ・ウォニョンにとって、ユク・ソンジェとは?」と聞かれると、「”ヨンコン”(魂のコンビ)です」と、愛情を誇示した。それに対して、ユク・ソンジェは、「(チェ・ウォニョンは)教頭先生のような感じです」と回答し、「多くのことを”背中で“教えてくれる方です。先輩の演技を見て、背中からたくさんのことを学びました。僕が見逃しているディテールまでかく教えてくださったりもしました」と補足した。

■和気藹々とした撮影現場

メインキャストのユク・ソンジェとイ・ジョンウォン、ヨンウ、チェヨンの4人は同世代。4人の仲について聞かれたヨンウは、「年が近いので、リラックスムードで撮影に臨めました。現場がいい雰囲気だからこそ、演技でもいいシナジーを見せることができたと思います。撮影以外でも連絡を取り合える友達ができてうれしいです」と発言。そして冗談っぽく、「違うなら違うでもいいですけど(笑)」と拗ねるような表情を浮かべた。

その唐突な“突き放し”に驚いたユク・ソンジェは「ただじっと黙っていただけなのに」と苦笑い。その軽快なやりとりからも仲の良さが伝わってきた。ユク・ソンジェは、この日参加できなかったチェヨンに言及し、「現場の最高のムードメーカーはチェヨンさんでした。寝不足の中でも一生懸命撮影に臨み、辛い環境にも最後まで笑顔を忘れず、明るい姿でいてくれて、ありがたかったです。この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいです」と言った。

チェ・ウォニョンも「現場で私が”ああ、だるい”と独り言を言ったとき、それを聞いていたチェヨンさんが「先輩、これを食べてください」と、自分の車にあったシャインマスカットをくださいました。そんな貴重なものを!と、とても感動しました」と語った。

■視聴率公約は「音楽会開催」

話は視聴率公約の話題に。ソン・ヨウンの役がピアニストであること、アイドル出身のキャストも多いことから、司会者が「音楽会をするのはどうでしょう?」と提案すると、ユク・ソンジェが「視聴率公約を何にしようか悩んでいたのですが、それがベストのような気がします。視聴率の高さによって、曲数を決めようと思います」と宣言。チェ・ウォニョンも「僕も1枚アルバムを出しているんですよ」と満更でもない様子で笑った。

終盤には、ドラマ配信を楽しみにしている予備視聴者からの質問に答える時間も。「再入隊と『ゴールデンスプーン』再撮影、選ぶなら?」と問われたユク・ソンジェは、一瞬言葉に詰まり、フリーズ。そんな自分がおかしかったようで、「ちょっと待って(笑)なんで僕、今悩んでいるだろう。『ゴールデンスプーン』の再撮影です」と言って出演陣を笑わせた。

イ・ジョンウォンは「劇中に登場するキャラクターの中で、人生を変えたいキャラクターは?」という質問に「ソン・ウヒョン先輩のチャン・ムンギ役を一度やってみたいです」と回答。「スンチョンとテヨンのどちらかと婚約するなら?」と聞かれたヨンウは「なんだか汗が出てきますね。私はテヨンです。理由はSNSにアップします」とウィットに飛んだ回答で会場を和ませた。

監督と出演陣たちのドラマに対する愛情をたっぷりと感じられた制作発表会。最後は出演陣それぞれが視聴者に向けて、メッセージを伝え、会見を締めくくった。

■ソン・ヒョヌク監督

この日が来ることを楽しみに、制作スタッフみんなが苦労をしました。数多くのドラマがありますが、僕たちが本当に真心を込めて作ったドラマです。たくさんの方がご視聴してくださることを願っています。

■ユク・ソンジェ

ゴールデンスプーン」は、とても素敵な俳優さん、うつくしい女優さんたち、とても良い監督と作家さん、そしてスタッフの方々、一人一人が一生懸命撮影した作品です。本当に苦労して、努力しました。だからこそ、素晴らしくて面白い作品ができました。たくさん応援してください。

■イ・ジョンウォン

もしこんがらがってしまったら、何度も何度も繰り返し観ていただきたいです。スンチョンとテヨンの話だけでなく、様々なストーリーが盛り込まれているので、期待してください。

■ヨンウ

3月から9月まで撮影し、多くの人の苦労の上にできた作品です。たくさん応援してください。ありがとうございます。

■チェ・ウォニョン

ゴールデンスプーン」というドラマをご覧になって後悔することはないとはっきりと言えます。「ゴールデンスプーン」という作品は、全体のプロットがものすごく千変万化で、展開の仕方も興味深く、既存のドラマとは全く違う新鮮で新しい面白さのある作品です。皆さんにお見せするために、たくさん時間を費やして、苦労して、一つ一つを作り上げました。たくさん視聴して、応援してください。

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