上川隆也が主演を務めるドラマ「さよならの向う側」(毎週木曜夜11:59-0:29、日本テレビ系)が10月13日放送の第4話で最終回を迎えた。案内人のいる“さよならの向う側”にやって来た幸太郎(高橋優斗/HiHi Jets)の物語と共に、案内人の過去が明らかに。前3話も感動を呼び起こしたが、今回も温かな涙を誘う結末となった。(以下、ネタバレがあります)

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■幸太郎と案内人の“最後に会いたい人”は?

読売テレビ日本テレビ系プラチナイト木曜ドラマ枠では、9月22日より『4週連続オムニバスDRAMA』と銘打ち、2つのドラマをオムニバス形式で放送。番組前半30分は本作、後半25分(夜0:29-0:54)は「5分後に意外な結末」という構成に。

本作は、清水晴木による同名小説(マイクロマガジン社)が原作。上川演じる案内人・谷口健司が、思いがけず訪れた死に戸惑う人々を、現世とあの世の狭間「さよならの向う側」で迎え、彼らの最後の24時間に寄り添う。

あの世に行くまでの24時間、会いたい人と会うことができるが、自分が死んだことをまだ知らない人とだけ、という案内人からの提案に、どんな選択をするのかが描かれてきた。

最終回の第4話は、事故で無くなった幸太郎、そして案内人自身の“最後に会いたい人”について物語が繰り広げられた。

■幸太郎の正体に驚きと感動!高橋が名演見せる

健司のいる“さよならの向う側”にやって来た幸太郎は、「会いたいのは紗也香(佐々木春香)しかいない」と明かす。つまらないことでケンカをして飛び出した幸太郎が、事故に遭って亡くなってしまったことをまだ知らない紗也香と会うことはできるが、幸太郎は「中途半端に会ったりしたら、余計悲しませるかもしれない。会いたいけど、会いたくないんだ」と語った。

しつこく会いに行くように言う健司に反発する幸太郎に、健司は「確かに難しいかもしれません、大切な人に素直に気持ちを伝えるのは。でもちゃんと触れ合って温もりを感じる、あなたにはまだその時間が許されているんですよ」と諭した。

そして、場面が切り替わり、紗也香の部屋が映し出されると、そこには幸太郎の姿が。だが体が小さくて不思議に思っていると、実は幸太郎は“猫”だったということが分かった。

実際に言葉を交わすことはできないが、最後に触れ合い、紗也香の寝顔を見ながら「世界で一番愛してる」とつぶやいた幸太郎。さよならの向う側に戻って来ると、健司に「ありがとう」と言った。

擬人化した“猫”を演じることは難しかったのではないかと思われるが、高橋のその前の演技をもう一度見てみると、足先を触っていたり、爪を噛んでいたり、健司との話の途中でくるっと体を回転させたりというところは、猫のしぐさに通じる。細やかな演技が素晴らしかった。

■健司が案内人になった切ない経緯が判明

そして案内人である健司の明らかになった過去。郵便配達員だった健司は、小さな理髪店で働く葉子(戸田菜穂)に一目惚れし、配達以外でも通うように。夫婦となったある日、葉子の代わりに買い物に出た健司は、脳卒中で亡くなってしまったのだった。

案内人(木場勝己)から「あなたはもう死んでいるんですよ」と告げられた健司。最後に会いたい人を聞かれるも、「葉子だけなんです、僕が会いたいのは!」と熱望するが、その願いは叶えられず、10年もの間、とどまっていた。

そんな健司は案内人になるように提案され、引き受け、多くの人々を見送ってきたのだが、ついに葉子を迎えることに。そして「いつも僕の髪を切ってくれてありがとう。僕の好きな味噌汁を作ってくれてありがとう。ビールを冷やしておいてくれてありがとう。僕と一緒にいてくれてありがとう」と、生きているうちに伝えられなかった思いを口にした。

これまで紡がれてきた言葉にして思いを伝える大切さ、そして「ありがとう」の温かさが、存分に感じられる最終回となった。

最終回は、放送後1週間TVerで無料配信。また、Huluでは全話を配信中。

高橋優斗の「高」は正しくは「はしご高」

◆文=ザテレビジョンドラマ部

高橋優斗“幸太郎”の“俺さま”キャラの理由は!?/(C)清水晴木・マイクロマガジン社/ytv