チャールズ国王が、生前エリザベス女王が所有していた競走馬を一部売却する。先月崩御した女王の馬を引き継いだチャールズ国王だが、競走馬関連事業を縮小していく意向で、37頭の競走馬の約3分の1を今月ニューマーケット競馬場のタッターソールズ・オークションに出す予定だ。

調教師マイケル・スタウトが手掛け、先月、レースを制したばかりのジャスト・ファインや、女王が崩御する2日前にトップとなったラヴ・アフェアーズといった馬が今回売却される予定で、残りの馬も近い将来新たな所有主へと渡る予定だという。

ある関係者はメール・オン・サンデー紙にこう話す。

「英王室と競馬業界の関係は継続されます。伝統やロイヤルアスコットとの繋がりは継続されますが、情熱を捧げた女王陛下と同じ程度とはならないですね」

一方、60頭の競走馬と38頭の繁殖用の牝馬がいる英ノーフォーク州のロイヤル・サンドリンガム・スタッドに近しいある関係者は、「あのロイヤル・スタッドは3年以内に博物館になる可能性があります。大変残念です」と続けた。

また、来年は同舎で30頭の仔馬が誕生予定、女王が育てた最後の血統として高額で取引されることが予想されており、同関係者はいくつかの馬がすでに売却済みであることを明かしていた。生前女王は年に約7頭を売りに出していたことで知られている。

昨年はレース優勝36回、59万ポンド(約1億円)を稼ぎ、女王にとって最も成功した年だったが、常に利益があるわけではないことから、自腹で経営費を賄っていた。

そして今月には、女王の元競走馬ファースト・レシーバーが馬術イベント「ホース・オブ・ザ・イヤー・ショー」で最高賞を受賞したばかりだ。