(C)Getty Images

 西武松井稼頭央新監督(46)が18日、東京都内で就任会見を行った。

 満を持しての就任となる。18年に現役生活を終えると、その後は二軍監督として3年間指揮を執り、今季から辻政権下でヘッドコーチに就き、「英才教育」を受けた。日米通算2705安打を誇る球団きっての元スター遊撃手がチームにどんな色を加えるのかが注目されている。

【関連記事】FA戦線の目玉、西武・森が「巨人だけには絶対行かない理由」


 会見では足を使った積極的な野球を掲げるなど、山賊打線と機動力を生かした新たなスタイルを模索していくと話した松井新監督。今季チーム盗塁数はリーグワーストとなったため、改めて課題に取り組んでいくつもりだという。

 一方、新体制の船出には早速、難題も見え隠れする。まずは主力のFA問題だ。会見では去就が注目されている森友哉捕手(27)と外崎修汰内野手(29)の話題にも及んだ。

 松井監督は「そこはまだ話してない」としながら、森に関しては「キャッチャーとしてクリーンアップとして一人何役もやれる選手」、外崎に関しても走攻守において優れており「センターラインというのは非常に大きい」と球団の引き留めを期待してみせた。

 強肩強打の捕手、鉄壁の守備を誇るユーティリティプレーヤーを欠くとなれば、チーム構想にも影響を及ぼす。本人の権利を尊重しつつ、残留を強く願っている。

 問題はそれだけではない。シーズン終盤に起きた「源田問題」もある。

 一部週刊誌に報じられた源田妻をめぐってのSNSトラブルに関しては、同僚ナインの妻が関わっていたという衝撃的な事実が明らかになった。前代未聞の騒動でチーム内外から大きく注目を集めた経緯がある。

 源田もこの件に関しては当該ナインから野球を奪わないで欲しいと訴えるなど、「ソフトランディング」を願っているが、決着の形は未だ見えてこない。

 そして問題はこの源田も来季はFA権を取得することにある。

 今や球界屈指のショートストップとして知られ、辻前監督からも全幅の信頼を寄せられていた。来季は、この源田、また主砲の山川も順調にいけばFA権を取得するとあって、フロントや監督の果たす役割が注目されている。

 「今年の契約更改の内容がまず一つの山場。源田、山川を真剣に引き留めたいのであれば、取得前年度にいかに誠意を見せられるかも鍵を握りそうです」(放送関係者)

 2019年以来のリーグ優勝、覇権奪回が期待される松井新監督はどんな形で「勝てるチーム」に変えていくのか。様々な方面で注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

松井西武 「受難の船出」重くのしかかる「主力流出」と「源田問題」