日差しのきつい夏がようやく終わると、過ごしやすい秋がやってきます。お出かけにぴったりな秋、いざ出かけようとすると膝が痛む、音が鳴る、腫れっぽい・・・・・・そんな経験はありませんか?
その違和感、放置していると慢性的な膝痛に繋がる可能性があるかもしれません。
過ごしやすい「秋」に膝が痛む理由
膝痛といえば寒さの厳しい冬に起こるイメージがありますが、実は暑さと寒さの境目である「秋」にも起こることがあります。
昨今は猛暑日が続き、夏場は冷房の温度を低く設定するという人も多いはず。キンキンに冷えた室内にいることで膝の軟骨を刺激し、筋肉の柔軟性を低下させてしまうのです。そんな夏を経て、急激に温度が変化する秋に差し掛かることで、膝に大きな負担がかかってしまいます。
さらに、整形外科医で関町病院の院長を務める丸山公医師は「ワクチンを打ち終わったからと急な運動で膝のトラブルを起こす人も多いです」もう一つの可能性も指摘します。
コロナ禍で自宅にいる時間が増えた昨今ですが、ワクチン接種が終わり、季節も「スポーツの秋」に突入したということで、運動をしようと思い立つこともあるでしょう。その矢先に膝を痛めてしまう・・・・・・そんなケースも増加しているようです。
膝痛を防ぐためにも日頃から膝チェックを
膝の痛みや不調は突然起こることもありますが、日々の積み重ねにより年々ひどくなっていくことも。
「膝の痛みが慢性化している人の多くは、40~50代の時に、膝の音やこわばりなどの違和感を覚えていた方が多いようです」と話すのは丸山医師。
まずはチェックリストに目を通し、膝痛の予兆が無いかをチェックしてみましょう。
◎膝痛のはじまり?チェックリスト
・過去にスポーツをしていた、もしくは今もしている
・動こうとすると、膝から音が鳴る
・過去に膝にけがをしたことがある
・膝を曲げ伸ばしすると、音が鳴る
・膝が腫れている、もしくは熱を持っている感覚がある
・普段から座ったり立ったりが多い
・階段を使うときに膝から音が鳴る
ひとつでも当てはまれば、今からでも膝ケアをおこなうことをおすすめします。特に膝の「ポキポキ音」は膝の変化を知らせる重要なポイントなので聞き逃さないようにしましょう。
毎日気軽に続ける膝ケア
すでに膝の痛みに悩んでいるという人も、これから気を付けていきたいという人にもおすすめなケア方法・予防策をご紹介していきます。
・適度な運動
急な運動は膝の痛みの原因になりますが、身体にあったゆるやかな運動ならむしろ膝の動きをスムーズにさせてくれます。
1日2~30分程度のウォーキングや足の上げ下げ運動、ラジオ体操など、少し息が上がる程度の運動を毎日の習慣として続けていきましょう。
・座り方
膝痛は、足に無理を強いてしまうような体勢を続けることで悪化してしまうパターンも。
長い時間の正座やあぐらは軟骨にダメージを与えてしまうこともあります。また、椅子に座ると比較的ダメージは少ないですが、足を組んでしまうと膝のみならず骨盤や腰にも負担がかかるので注意しましょう。
・体重管理
若い世代の人であっても、重い体重を支えるために膝を壊してしまうケースがあります。少しでも膝への負担を軽減するために、体重の急な増加や肥満には気をつけましょう。
・入浴時にもケアを
膝の痛みは、患部を温めることで軽減されることもあります。入浴は関節や筋肉を効率的に温められる手段なので、忙しい日でもシャワーだけで済まさず湯船に浸かることをおすすめします。
また、入浴時なら身体への負担を軽減できるので、湯船で足の曲げ伸ばしやマッサージなど、簡単なストレッチをするとより効果がありますよ。
・冷え対策
やはり膝痛の大敵は「冷え」。冬の寒さに加えて、最近では冷房の冷風が膝を冷やしてしまい、血流が悪くなり筋肉がこわばってしまうのです。
靴下や膝サポーターを着用し、入浴時にしっかり温まるなど冷え対策にも力を入れることをおすすめします。
・栄養素
そもそも、膝の痛みは関節を滑らかに動かす役割を持つ軟骨がすり減ることで起こってしまいます。年を重ねることや激しい運動によってすり減ってしまう軟骨ですが、食事やサプリで体内から栄養素を摂取することで摩耗を軽減させられることが判明しています。
膝痛に効果的な栄養素としては「グルコサミン」や「カルシウム」が有名ですが、最近注目を集めているのが「コラーゲン・トリペプチド」です。軟骨の破壊を軽減させ、摩耗をやわらげる効果のあるコラーゲン・トリペプチドは「10週間におよぶ臨床実験で、変形性膝関節症を患う被験者の膝痛を軽減させた」(ゼライス株式会社)という報告も。
年を重ねても健やかに日々を過ごすためには、身体を支える「膝」は欠かせません。サプリや運動など、身体の内側・外側から膝をケアしていきましょう!
[文:つちだ四郎]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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