リーグ・アン第12節が23日に行われ、モナコとリールが対戦した。

 モナコは開幕から波に乗り切れないシーズンを過ごしていたものの、第6節からリーグ・アンでは怒涛の5連勝を記録。前節のクレルモン戦は前半に退場者を出しながら、ホームで1-1のドローとなっていた。迎えた今節は同じく浮上のきっかけを掴めていないリールとの対戦。リールは直近のリーグ・アンで2連勝を飾っており、モナコ戦で3連勝を達成したい。

 モナコは前節のクレルモン戦からスターティングメンバーを3名変更。同試合で6試合ぶりのスタメン出場を飾っていた南野拓実はベンチからのスタートとなった。一方、リールも前節のストラスブール戦(◯3-0)から3名を入れ替えてこの試合に臨んでいる。

 試合は序盤からリールがボールを保持する展開となったものの、モナコは鋭いカウンター攻撃でチャンスを作り出す。15分にはアレクサンドル・ゴロヴィンのロングボールをブリール・エンボロが前線で収め、縦に持ち出してクロスボールを狙う。通ればチャンスだったものの、このボールは相手DFに阻まれた。

 対するリールは18分、ジョナタン・バンバがドリブルで持ち運んでフィニッシュまで持ち込むも、シュートはGKアレクサンダー・ニューベルの好セーブに防がれる。続く21分には左サイド高い位置でフリーキックを獲得すると、クロスボールをアレクサンドロ・リベイロが押し込み、リールが先制に成功した。

 1点ビハインドとなったモナコだったが、34分に“ラッキー”な形で1点を返す。ゴールから離れた位置で獲得したフリーキックをカイオ・エンリケが蹴ると、左足から放たれた鋭いボールがGKの正面へ。しかし、手前でバウンドしたボールがGKリュカシュヴァリエのミスを誘い、そのままゴールに吸い込まれる。モナコが試合を振り出しに戻した。

 それでも、ホームチームが即座に勝ち越しに成功する。左に流れてスルーパスを引き出したジョナサンデイヴィッドが対峙する相手DFを縦に抜き去り、右足のつま先でフィニッシュまで持ち込む。このシュートはポストに弾かれたものの、こぼれ球をレミ・カベッラが押し込んだ。リールが追加点を決めて前半終了かと思われたが、44分にモナコが再びセットプレーから試合を動かす。右コーナーキックがファーサイドに流れると、ボールを拾ったウィサム・ベン・イェデルがマイナスへ折り返し。最後はアクセル・ディサシが左足で流し込み、モナコが再び同点に追い付いてハーフタイムに突入している。

 後半に入っても試合は動きを見せる。53分、リール最終ラインのミスを見逃さなかったベン・イェデルがボールを奪い、自ら持ち込んでループシュートを沈める。ベン・イェデルの今季リーグ・アン5ゴール目でモナコが逆転に成功した。

 完全に“シーソーゲーム”となった試合は、まだまだ終わらない。63分、自陣でゴールキックを跳ね返したところから一気にカウンター攻撃。斜めの動きでフリーでボールを拾ったカベッラが左足でニアサイドを破り、カベッラのこの日2点目で今度はリールが試合を振り出しに戻している。

 勢いに乗ったホームチームは71分、中盤でのボールの奪い合いを掻い潜ると、アンヘルゴメスがボールを運ぶ。左を駆け上がってきたバンバをシンプルに使うと、左足を振り抜いてゴールネットを揺らし、リールが再びリードを奪った。

 試合はこのままタイムアップ。合計7ゴールが入った点の取り合いをリールが制し、今季初の3連勝を飾った。一方、モナコリーグ・アンで7試合ぶりの黒星を喫している。なお、南野に出番はなかった。

 次節、モナコはミッドウィークヨーロッパリーグを挟んで、30日にアンジェをホームに迎える。一方、リールは同じく30日、敵地でのリヨン戦に臨む予定だ。

【スコア】
リール 4-3 モナコ

【得点者】
1-0 22分 アレクサンドロ・リベイロ(リール)
1-1 34分 カイオ・エンリケ(モナコ
2-1 39分 レミ・カベッラ(リール)
2-2 44分 アクセル・ディサシ(モナコ
2-3 53分 ウィサム・ベン・イェデル(モナコ
3-3 63分 レミ・カベッラ(リール)
4-3 71分 ジョナタン・バンバ(リール)

リールとモナコの一戦は壮絶な撃ち合いに [写真]=Icon Sport via Getty Images