森崎ウィンがゲスト出演する「科捜研の女2022」(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)の第2話が10月25日(火)に放送される。森崎は25年前に焼死したはずの天才プログラマー・兵働耕春を演じる。今回、そんな森崎からコメントが到着した。

【写真】どこか怪しい雰囲気を漂わせながらも無邪気にほほ笑む兵働耕春(森崎ウィン)

森崎ウィンが登場する第2話のストーリー

第2話では、大学の化学研究室のサーバーハッキングされ、毒ガスの製法データが盗みだされる事件が発生。驚いたことに犯人は25年前、オンライン巨額詐欺を働いた末、海外で焼死したはずの天才プログラマー・兵働耕春を名乗り、ウェブ通話による交渉を要求する。

その交渉役を担ったマリコ(沢口靖子)は彼とオンラインで対面し、がく然。生きていれば兵働は50歳になっているはずでしたが、画面に映し出されたのは25年前の若々しい姿そのままだったのです。しかし、顔認証や声紋は生前の兵働と完全一致

戸惑うマリコに対し、兵働は自分が出したクイズに完璧に答えられなければ国内のあちこちに毒ガスをばらまくと宣言する。そのクイズとは、新たに起きた殺人事件について「この犯罪の5W1Hをすべて答えろ」というもの。

回答のチャンスはたった3回。マリコは正解を導き出し、最悪の事態を回避できるのかという緊迫のストーリーが描かれる。

■撮影所で感じた「科捜研の女」チームの熱意

――出演が決まった時の気持ちを教えてください。

純粋にすごくうれしかったです。「科捜研の女」は歴史ある作品ですし、その長く続いているシリーズの中に、自分が登場できることをとても誇りに思いました。

京都で撮影しているということは何となく聞いていたのですが、その撮影現場に自分が行くとは思っていなかったですし、僕自身、仕事やプライベートでも京都に行くという機会があまりなかったので、人生2回目の京都はすごく楽しかったです!

――京都の撮影所で体験した楽しかったことや面白かったことを教えてください。

京都・太秦の撮影所には独自のルールがたくさんあり、それらを体験するたびに「あぁ、そうなんですね!」「なるほど…分かりました!」とすごく新鮮な気持ちになりましたし、新しい現場に行くという面白さを感じました。

科捜研の女」では、撮影所だけではなく京都ロケに出掛けたりもするので、泊まり込みでの撮影でした。そのおかげで、他のことを考えることがなく、「科捜研の女」だけに集中することができました。

――歴史ある作品とおっしゃっていましたが、「科捜研の女」には他にどのようなイメージがありましたか?

仕事柄、帰る時間などもバラバラなので、「科捜研の女」はたまにしか見ることがなかったのですが、キャストの皆さんがそれぞれ難しいことをしていたり、難しいせりふをめちゃくちゃ長く話していたりするのを見て、視聴者としては「面白いドラマだな~」と思っていましたし、いざ自分がその難しいことをやるとなると「大変なドラマなんだろうな…」とも思っていました。

そんな思いもあり、撮影初日はとても不安でした。長い歴史を持つ作品だからこそ、伝統を守るために、すごく規律などが厳しいかもしれないと変に考えてしまい、スタッフさんやキャストの皆さんに怖いイメージを抱いていました。

でも、そんなことはなくて、沢口さんをはじめキャストの皆さんもスタッフさんもとてもいい人ばかりだったし、和気あいあいと言いますか、「科捜研の女」に携わる人、全員が作品作りをすごく楽しんでいました。

ゲストの僕に対しても、監督が「今までの科捜研とは違った物にしたいんです」という熱い気持ちをぶつけてきてくださり、今までの物を大切にしながら、新しい物を生み出そうとしている挑戦的な姿を見ることもできました。僕が考えすぎてしまっただけで、全然怖い現場ではなかったです!(笑)。

森崎ウィンが撮影で感じた難しさを語る

――森崎さんが撮影現場で感じたことを教えてください。

今回の「科捜研の女」は現代に内容も合わせていて、「AI(=人工知能)」とかも出てくるので、今までの「科捜研の女」にはあるようでない中身になっているんです。そういう要素もあって、ただ段取りをするのではなくて、段取りをかなり細かく話し合いました。

ドラマではそういったことがあまりないので、ドラマを取っているという感覚より、映画を撮っているという感覚になりました。

ドラマというスピード感もありつつ、映画を撮っているような壮大さ、一つ一つのシーンやお芝居に対し、時間を掛けているというのが、今までにない「科捜研の女」を生み出しているのだと思います。

――「科捜研の女」で主演を務める沢口(靖子)さんの印象や現場での座長ぶりは?

めちゃめちゃ奇麗でした!(笑)。長い短いに限らず、一つ一つのシーンに対して妥協せず、自分自身が納得してきちんとふに落ちるまで監督やスタッフさんと話し合う姿を見て、座長がこういうお方だからこそ、20年以上続く作品になるのだなと思いました。

――演じるキャラクター・兵働耕春について言える範囲でお伺いしたいです。

僕が演じる兵働耕春は、科学者というよりはプログラマーです。仕事として、プログラミングをしている中で、「AI」という物に大きな可能性を感じ、25年前にとある「AI」の開発に携わっていた人物です。

「AI」に明るい未来があるということを信じていたので、プログラミングの腕を磨いていましたが、ある事件によってその技術を逆手に取られてしまい、自分も巻き込まれてしまうことになるんです。

彼自身はすごく純粋で科学やプログラミングにしか興味がない人間なので、ある意味、世間とも離れている部分もあるので簡単にだまされてしまうような人でもあります。そんな彼が、25年の時をへて、「AI」として登場します。

その彼は本物なのか、そうではないのか、何のためにマリコ(沢口)らの前に現れたのかなどが、兵働耕春の見どころになるのではないでしょうか。

――撮影で感じた難しさはありますか?

「AI」が話しているように見せなければならないし、視聴者側が「AI」だと感じるような演技をしなければならないという点が難しかったですね。「AIが人間を演じる」という作品はたくさんありますが、「人間がAIを演じる」という作品がそんなにないんです。

「人間」である僕自身が演じる「AI」をいかに「AI」に近づけるのかがお芝居のメインではあるんですが、その中にもどこか「人間」らしさも入れなければならないのでそれも表現しつつ、画面越しだからこそ感じる正体の知れない恐怖もマリコたちに与えなければならなかったので、それぞれのバランスを取ったお芝居をすることは難しかったです。

「どこまでやればいいのか加減が分からない」という悩みもありましたが、そこは監督にしっかりとしたビジョンがあったので、全てお任せしました。

■挑戦したいことやなりたい男性像なども語る

――30代に突入した今だからこそ、今後挑戦してみたいことを教えてください。

ミュージカル映画をやりたいです。舞台のミュージカルではなくて、厳密にいえば「シネミュージカル(=映画のジャンルの一つであり、物語に混在して俳優が歌う作品のこと)」ですね。日本でオリジナルのミュージカル映画って数少なくて、その数少ない作品も日本で受け入れられている印象があまりないです。

「日本では何でミュージカル映画が少ないのか」「なぜ受け入れられていないのか」とふと考えたことがあるんです。演技はできても歌えない、歌えるけれど演技ができないなどさまざまな理由がありますが、僕は俳優でもあり、歌う人間でもあります。

もしかしたら「シネミュージカル」は僕にしかできないことなのかもしれないと思ったので、今後挑戦するとするならば「シネミュージカル」をぜひやりたいです!

――なりたい男性像や目標にしている方は?

身近にいる業界には関係ない知り合いの方とかだったら、こういう大人って格好いいなとか、こういう所が好きだなと思う瞬間があるのですが、一人に絞るというのは難しいです(笑)。

男性女性関係なしに、人の痛みが分かる人間でありたいなと思っています。自分が経験していないことでも、痛みを感じている人の立場に立ってその痛みを想像したりして、自分だけが見える一つの視点だけではなく、いろいろな角度から物事を見られる人物になりたいです。

――視聴者の方にメッセージをお願いします。

僕もまだ仕上がりを見ていないので、視聴者の方と一緒のタイミングで楽しみたいと思います(笑)。「AI」のシーンはすごく面白くて、撮影をあえてスマートフォンで撮っているんです。

普段の撮影で使用するカメラでは奇麗すぎてしまうので、あえて画素数を下げて、画質を粗くする工夫がされています。経験豊富のカメラマンさんがスマートフォンの録画ボタンをピッと押している姿がめちゃめちゃ面白かったです。

物作りはこれじゃないとできないということは一つもなくて、それを経験豊富で技術もすごいカメラマンさんが受け入れ、作品がよくなるためならばどんなことでも使い、妥協しないという姿勢に「物作りはこうでなければいけないな」とすごく興奮したんです。

細かな所までとことん作り上げているので、皆さんにもぜひいろいろな所に注目していただきつつ、物語を最後まで楽しんでいただけたらうれしいです!

「科捜研の女2022」第2話にゲスト出演する森崎ウィンからのコメントが到着/(C)テレビ朝日