巣にいた頃は、口を開けて待っていれば、親鳥がせっせと餌を運んできて、口の中に入れてくれる。
巣立ったばかりのひな鳥は、しばらくは親鳥と一緒にいて、生きていくのに必要なことを学びながら一人前になっていくのだが、この子はまだ学習時期だったのかもしれない。
目の前にある餌であるイモムシを食べようとするのだが、ただ口を開けてまっているだけなのだ。一応イモムシを追いかけるのだけど、追いついたらまた「あ~ん」と口を開けて待っている。
自動的に餌が口の中に入って来るシステムだと思っているようだ。
まさに目の前に餌となるイモムシがいる状態だったひな鳥。あとは食べるだけだ。ところが、口をあけてじっと待っているのに、食べることができない。
あれれ?おかしいぞ?イモムシの間近でまた大きく口を開ける。今度こそ食べられるはずだ。あれれ?やっぱり食べられない。
そりゃそうだ。クチバシで獲物を挟んで、パックンと飲み込まなきゃ!
[もっと知りたい!→]母性愛:地面に落ちていたハチドリのヒナを保護したら母鳥がやってきた。それから餌を運んでくるようになった。
このひな鳥が時期尚早で誤って巣から落ちてしまったのかな?あるいは、このイモムシは親鳥がひなの目の前に置いて、近くで様子を見守りながら教育している最中なのかな?
とにかく口をとじなきゃ餌が食べられない。だがひな鳥はその事実に気が付くことができず、少々混乱しているようだ。
愛くるしい仕草ではあるんだけども、ひな鳥のお口に、すぐにでもその餌を入れてあげたい気分になっちゃう。
お願い、早くお口を閉じることに気が付いてちょうだい!
Birds are fed by their parents in their infancy. When the time comes to feed themselves, there can be some confusion when the food does not go into their mouth by itself. pic.twitter.com/8kDa1hhRgb
— Fascinating (@fasc1nate) October 18, 2022
もし地面にヒナがいるのを見かけたら?
ちなみに、巣立ったばかりのヒナは、うまく飛べずに地面にいたり、そこで親鳥がエサを運んでくるのを待っていたりすることがあるそうだ。
このとき、迷子やケガをしていると間違えられて保護されてしまうことがよくあるという。
だけど、巣から落ちていなければ、たいていの場合、親鳥はヒナ鳥のすぐ近くでその様子を見ているそうだ。
なので保護するかどうかは、しばらくヒナの様子を観察し、鳴いたり動いたり、元気な様子をみせていたら、そのままにしてあげたほうがいいそうだ。
もし親鳥が教育中だった場合には、飛び方やエサのとり方を親から学ぶ機会がなくなってしまう。
ただし道路上など危険な場所にいたら、近くの植え込みや物陰、木の枝に移動させてあげよう。親鳥は鳴き声でヒナを見つけることができるそうだ。
また、心配でもヒナ鳥のそばにいると親鳥が警戒して近づくことができないので、なるべく離れた場所で見守ろう。
written by parumo
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