紫金鉱業集団(02899/香港、601899/深セン)が10月21日、22年7〜9月期の業績報告を発表した。売上高が前年同期比で約20%増加した一方で、純利益は約6%の減少となった。
 
 同社は00年設立、03年12月に香港メインボードに、08年4月に上海メインボードに上場した重複上場企業で、銅、金、亜鉛、リチウムなどの鉱産資源の探査、開発、工事設計、技術研究を主業務とする大型の国際鉱業企業グループ。チベットや黒竜江、福建、新疆など中国国内に加えて、セルビアコンゴ民主共和国コロンビアなど海外にも鉱山を所有している。22年1〜6月における生産量は動画41万トン、金が27トン、亜鉛が22万トン、銀が184トン。

 近年は新エネルギー材料分野への事業展開を加速しており、チベットや湖南、アルゼンチンリチウム鉱山を持つ。同社が所有するリチウム資源の炭酸リチウム換算埋蔵量は1000万トンを超え、世界の主要リチウム企業トップ10に入る資源量を誇る。将来的には炭酸リチウム換算で年産15万トンのリチウム生産能力を確保する計画だ。
 
 22年7〜9月期(第3四半期)の売上高は717億3361万人民元で前年同期比21.35%増となった。一方、純利益は52億5748万元で同6.49%の減少となっている。1〜9月期の売上高は2041億9114万元で同20.84%増、純利益は206億8790万元で同42.35%増だった。
 
 1〜9月期は銅の生産が大きく増え、販売量も前年同期の約39万トンから約64万トンへと増えた。一方で1トンあたりの単価が5万3292元から5万924元へと下落するとともに、1トンあたりのコストも上昇したことで、前年同時期には66.17%だった銅の売上総利益率は61.91%と4.26ポイント減少した。一方、亜鉛は単価が約2割上昇してコストの上昇幅を上回り、売上総利益率が前年同時期の47.97%から52.09%へと上昇した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

紫金鉱業集団、22年7〜9月期は売上高が約20%増も純利益が約6%減