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 今季4位と5年ぶりのBクラスに沈んだ巨人。最終的に続投は決まったが、2年連続V逸となったことを受け、原監督は球団に「進退伺い」まで提出していたという。

 また改めて注目を集めているのは、原監督の前政権にあたる2016年から18年までの高橋由伸監督時代にもある。チーム成績は2位、4位、3位。中でも17年は球団ワーストとなる13連敗も経験するなど苦しんだ。一方で若き主砲の岡本和真内野手(26)や吉川尚輝内野手(27)など、現在のレギュラーにつながる若手を粘り強く登用し、独り立ちさせた功績などが認められている。

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 当時は現役引退後コーチ経験もなく、いきなり監督を務めることで心配する声もあった。実際はどうだったのか。

 高橋政権で内野守備走塁コーチを務め、「腹心」ともいわれた井端弘和氏がデーブ大久保氏のYouTubeチャンネルに出演。24日までにアップされた「井端コーチが語る 『高橋由伸監督就任から解任まで』」の動画内で同監督の苦悩する姿を語っている。

 井端氏によれば、高橋監督には「やりたいようにはできていないようにずっと感じていた」という。

 背景には「何か決めつけられたのもあったと思うし、球団側からか」と一部から「見えない声」もあったことを推測した上で、シーズン中の戦いにおいても「なんでこの選手が上がってきているの? とかびっくりしたことがあった」と時に不可解に感じた選手起用もあったと打ち明ける。ケガ明けでじっくり調整させようと決まっていた選手が一軍に突然昇格することなどもあったという。

 高橋政権の3年間、17年には日本ハムから陽、ソフトバンクから森福、DeNAから山口俊をFAでトリプル補強したものの思ったように働かず、阿部、坂本など当時の主力にも高齢化の波が襲ってきていた。チームではやりくりにも苦労した経緯があった。

 当時は沈んだ表情でいることが多かったという高橋監督。そんな中で井端氏が「1番自由にやっているなと思ったのは」、18年の退団決定後のCSだったという。

 18年のCSファーストステージ、シーズン3位だった巨人は同2位のヤクルトと激突。初戦には坂本の一発、2戦目も長野、マギー、亀井に一発が飛び出すなど、先発菅野の好投もあり、2連勝でヤクルトを退けた。その後のCSファイナルでは広島に敗れたが、終始吹っ切れたような表情が印象的だったという。

 高橋由伸氏といえば、原監督の後を継ぎ、「再登板」も予測されるなど、今後も巨人の監督問題のキーマンの一人であることは間違いない。苦い思い出が残った一次政権の経験を次にどう生かすか。今後も注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「やりたいようにはできていなかった」巨人・高橋由伸政権の「闇」 腹心が指揮官の「苦闘」を明かす