「作りすぎたので貰ってくれませんか?」お隣さんからの予期せぬ差し入れは憧れのシチュエーション。てっきり料理を作ってくれたのかと思いきや……。Twitter上でオリジナルの4コマ漫画を発表しているきゃた(@kyata_ti666)さんの作品に多くの笑いの声が集まっている。

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■憧れのお姉さんからの最悪すぎる「作りすぎちゃって」に抱腹絶倒

今回紹介するのは、9月末に投稿された「隣のおねえさん」という4コマ漫画。ある夜、突然訪れたお隣のお姉さん。「作りすぎたので」と言う彼女の言葉に、部屋に住む男性は「カレーですか?」と問いかける。

が、お姉さんは笑顔で「借金です」と一言。「少ないですが受け取ってください」と、自分の借金を“おすそ分け”しようとしてきたのだ。男性は慌てて引きはがし扉を閉めたものの、「一緒に返済していきましょう!」と扉越しに懇願するお姉さんの叫びに「ちくしょう!好きだったのに…」と最悪すぎる失恋を迎えるのだった。

作ってきたものが料理ではないだけで、定番の設定がツッコミどころ満載のギャグに様変わりした作品。Twitterでは4万件を超えるいいねとともに、ユーザーから「こんなお隣さん要らない」「泣ける話」「下手なホラーより怖い」と、笑いと悲しみが入り混じった反響が多く寄せられている。

■「常識を壊さないと」面白さを追い求めるアイデアの裏側

紹介した作品のほかにも、患者の手術終了を待つ死神をネタにし、11万超のいいねを集めた「死神視点」や、最新のトイレが新たな怪談を生む「トイレの花子さん」など、シチュエーションや先入観を巧みにひっくり返したネタが光るきゃたさんの作品。漫画家を目指して活動中というきゃたさんに、ウォーカープラスでは漫画を描き始めたきっかけやアイデアの出し方など話を聞いた。

――きゃたさんが漫画を描き始めたきっかけを教えてください。

「Twitterで毎日流れてくる面白い漫画を見て、自分の考えたネタはどのくらいの実力なのだろうと思い、描き始めたのがきっかけです」

――本格的に作品を発表し始めたのはいつ頃からなのでしょうか?

「本格的に始めたのは2021年の夏頃です。理由は好きな作家さんが商業にデビューしようとしていたので、私もこの人と同じステージに行きたいと思い描き始めた感じです」

――さまざまなジャンルの中で4コマを選んだ理由はどんなところにあったのですか?

「リスペクトしている漫画家さんたちが4コマ漫画を描いているので、私もこの人達みたいになりたいと思い4コマにしました。普通のコマ割りの漫画は今は描いてないです」

――どの作品も勢いありながらしっかりオチるネタの完成度が印象的です。アイデアや演出はどのように決められていますか?

「常識を壊さないとおもしろいと感じてもらえないので、たとえば修道女がギャンブルしたりと、とち狂った展開にするよう考えています。作画では、読者さんがわかりやすいように小物とかは描き込むようにしています」

――これまで特に反響の大きかった作品や、ご自身で気に入られている作品はなんですか?

「一番反響の多かった作品は『死神視点』です。個人的に気に入っているのはメンヘラ彼女がイタコさんを刺してしまう『結局』です」

――最後に、今後の創作活動での目標を教えてください。

「商業でデビューできるように、もっと『見たい』と思われる漫画を描いていきたいです」

取材協力:きゃた(@kyata_ti666)

憧れのお隣さんから最悪のおすそ分け…ネタのキレ味さえる抱腹4コマ/画像提供:きゃた(@kyata_ti666)