ローマを率いるジョゼ・モウリーニョ監督が、27日に行われたヨーロッパリーグ(EL)・グループC第5節HJKヘルシンキ(フィンランド)戦を振り返った。同日、イタリアメディア『フットボールイタリア』が報じている。

 EL・第4節終了時点でグループC3位につけるローマは、27日に行われた第5節でHJKヘルシンキと対戦した。負ければ2位の座も危うくなるローマは41分、FWタミー・アブラハムが先制点を挙げると、一度は追いつかれたものの、相手DFのオウンゴールで勝ち越しに成功する。ローマは2-1で勝利し、2位のルドゴレツ(ブルガリア)との最終節に向けて弾みをつけた。

 ローマは、直近に行われたセリエA第11節を落としていたが、HJKヘルシンキ戦に勝利して嫌な雰囲気を払拭した。モウリーニョ監督は「私は満足しているよ。試合前に、ルドゴレツの結果は知っていたし、どんな結末でも次週につながるということも分かっていた。でもね、プライドがあるんだ。特に直近のセリエAの試合で負けた後は、常に勝ちたいもの」と強調。さらに「我々はこの大会で生き残らなければならない。ここまで生き延びて最終戦に到達し、ホームでルドゴレツを迎え撃つ準備ができている。後は、その試合に勝利すること」と“勝ち残り”をかけた大一番に向けて意気込みを示した。

 また、敵地にまで駆けつけた“ロマニスタ”に感謝の思いを述べたモウリーニョ監督は「ローマからこの地にやってきたファンたち、愛するローマと一緒に旅をするためにあらゆるユーロを節約してきたファンたち…彼らに対して、我々は恩返しをしなければならない、という道徳的な思いがあった」と胸中を明かした。

 モウリーニョ監督は、同試合でFWクリスティアン・ヴォルパートを初先発させると、MFジャコモ・ファティカンティをもトップチームデビューさせた。この采配について、同指揮官は「私はキャリアを通して、チャンピオンチームで仕事をする機会が多かったから、若い選手を育てるのは難しかった。彼らがここで活躍するのを見るのは素晴らしいこと。(ルイジ・)ケルビーニもベンチで喜んでいたし、(クラウディオ・)カッサーノにもチャンスは来るだろう」と若手選手たちの台頭を喜んでいる。

 ローマ10月31日に行われるセリエA第12節ヴェローナ戦を挟み、11月3日グループC最終節でルドゴレツを『スタディオ・オリンピコ』に迎える。勝利すれば、EL・ラウンド16をかけたプレーオフステージに回ることとなる。

最終節に向けて意気込みを語ったモウリーニョ監督 [写真]=Getty Images