(C)Getty Images

 スポーツカテゴリーではありません。ダントツの「全体1位」。だからこそ、出版界に衝撃が走りました。

 集英社から12月7日に発売予定の「YUZURU III 羽生結弦写真集」(撮影・能登直)がこのほど、Amazon「売れ筋ランキング」の1位に登場。発売はまだまだ先であり、表紙すらも決まっていない段階での「全体1位」は、極めて異例です。

【関連記事】羽生結弦関連書籍がスポーツ本の上位独占 出版関係者が悲鳴「勝負にならない」


 出版関係者は言います。

 「Amazonでは1位に輝くと、『ベストセラー1位』のタグがつき、これは広告や宣伝に使える金看板になります。だからどの編集者も『一瞬でいいから1位になりたい』と考えている。そんな中で、3300円もする大型本がいきなりの1位。しかも発売日はずいぶん先なので、このままずっと1位になってしまう可能性がある。我々としては由々しき事態ですよね。一瞬でいいから、分けてくれよって(笑)」

 どんなベストセラーでも、発売後いつかは、旬を過ぎてしまうもの。しかし、発売前なのにこのフィーバーぶりですから、1位を狙う他の出版社の編集者が頭を抱えてしまうのも無理はありません。

 同書について、スポーツ紙のデスクは、こんな見立てをしてくれました。

 「カメラマンの能登直さんは羽生さんと同じ仙台市のご出身で、羽生さんの少年時代から追いかけてきた。固い信頼関係の中で撮影されているので、羽生さんのリラックスした表情も収録されるのではないかと、ファンの期待も高まっています。我々が紙面を制作する際に思うのですが、とにかく羽生ファンはメディア側の技量や情熱をよく見ている。頑張れば頑張った分、評価がSNS上で可視化されることも、羽生さん関連の紙面作りへモチベーションが高まる理由です。今回の写真集が注目されていることも励みに、メディア間でも切磋琢磨しながら、さらにいいものを創り上げていきたいですね」

 出版の世界では鉄板となるダイエット本も学習参考書もビジネス本もアイドル写真集も2位以下に甘んじさせる、羽生さんの存在感。それはもちろん本人の努力や奮闘の賜物ですが、ある意味、情熱あふれるファンと一緒に創り上げた『大切な何か』と表現することもできそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

出版関係者仰天 羽生結弦写真集、Amazon売れ筋ランキング全体1位の衝撃