指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ・=LOVE(イコールラブ)のメンバーであり、アニメ好きの野口衣織が「神セリフ」からアニメの魅力をひもといていく連載企画。第13回では、阿波連さんとライドウくんのゼロ距離な関係が気になりすぎる「阿波連さんははかれない」について語る!※この記事には、作品のネタバレが含まれています。

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■「阿波連さんははかれない」ってどんな作品?

隣の席に座る阿波連れいな(CV.水瀬いのり)との距離を感じている、ライドウくん(CV.寺島拓篤)。実は、阿波連さんは人との距離をはかるのが苦手で、その距離は遠すぎたり近すぎたり…。予測不能な阿波連さんに翻弄されながらも、関係を深めていく2人の密着系青春ラブコメディ

■一生ふわふわっとしてて、ゆる~く1話が終わる

この作品との出会いは…そう、いつもの「あなたとのマッチ度90%」ってやつです(笑)。本当にその通りで、めっちゃ好みでした。漫画はまだ読んでないんですけど、すごく面白そうなので読んでみたいです!絵柄もゆるくて、全体的にふわふわっとしてて、癒やしを真っ当に感じる雰囲気も大好きですし、もう…全部いい!説明するほどの深さがないところも、またいいんですよね(笑)。

主人公の阿波連さんとライドウくんの2人は、一生無表情です(笑)。ライドウくんの心の中の「~じゃね?」っていうちょっとしたツッコミと、妄想と、止められない暴走で進んでいくお話なので、ツッコミ役がいないんですよ。ライドウくんはライドウくんで一応ツッコみはするんですけど、それもちょっと視点がずれていて、そこじゃない!みたいな(笑)。だから一生ふわふわっとしてて、結局、「阿波連さんってなんかチートだなぁ」という感じで、ゆる~く1話が終わるのが好きです。

■「もう付き合っちゃいなよ!」ってこっちがムズムズしてきちゃう

とにかく、この2人の距離感が本当にバグってます。もう、ゼロ距離なんですよ。どれほどかと言うと、阿波連さんが「昔から人との接し方の距離の加減ができなくて、ちょっと仲良くなったらすぐ馴れ馴れしくしちゃうから、みんなが離れていくの」っていう話をしてる時の距離感が既に、チューしちゃうんじゃないかってくらい近い(笑)。しかも、お互いに全く恋愛感情が無かったから、阿波連さんは距離がはかれないことを心から謝ってるし、ライドウくんも「なんか近くね?」って心の中でツッコんでいて、もう冷静 対 冷静みたいな(笑)。お互いに否定せず、下心もない感じを見てると、「もう付き合っちゃいなよ!」って見てるこっちがムズムズしてきちゃいます。阿波連さんがライドウくんにお弁当を作ってくるのも、ただ喜んでもらいたいっていう純粋な行為なんですけど、純粋な行為×純粋な行為がこんな化学変化を起こすなんて思いませんでした!(泣)

私が勝手に感じてるだけかもしれませんが、後半ではちょっとずつライドウくんの声から感情を読み取れるようになってきた気がします。夏祭りで浴衣を着てきた阿波連さんに、ライドウくんが「すごいね、浴衣なんだ」みたいなこと言った時、もっといいコメントしなよ!とツッコんでしまいつつも、ちょっと息をのんでる感じがあったことに気付いて。「あ、浴衣、なんだ」みたいなのが見えたんですよ。その時に「お、遂にきたか!?」ってテンション上がっちゃいました(笑)。

■柿原さんが演じる石川くん、好きです!

意外と好きなキャラクターが、石川くん。まず、こういう立ち位置にいる子を演じられている時の柿原徹也さんの声が好きなんです。石川くんって最初の方はモブみたいな感じで「背景が物足りないからちょっと石川いれとこ」「言葉の繋ぎがちょっと悪いから石川喋らせとこ」っていうノリでちょこちょこ出てくるんですけど、その時の柿原さんの声がめちゃめちゃインパクトがあって映える!それに石川くんはお顔もいいので、画面の端にいても結構目立ちます。主張の強いモブだな!と思っていたら、後半では結構重要人物だったりして、作品に1つの流れを持ってきてくれるキャラクターなんですよね。君が喋るんだ?っていう感じで出てくるのが面白くて、石川くん、ポイントが高いです。

■「いとあはれ」って言葉、めちゃくちゃいいですよね(笑)

「いとあはれ!まったくもって いとあはれだわ!」

「こんなの あはれあはれオブザイヤー!」桃原先生(第4話より)

桃原先生は、眼鏡をかけていて目つきがキリっと鋭い古文の先生。授業中は厳しい感じなんですけど、実は恋愛系の古典作品がすごく好きで、ライドウくんと阿波連さんが授業中でも距離が近い感じに目を付けてたんです。最初は「いちゃついてるなら注意しないと!」って思ってたのに、2人を見てたらだんだんラブコメに見えてきちゃう。しかも、目が肥えているのでお互いに恋愛感情がないっていうのは見てわかるんですね。阿波連さんが教科書を忘れちゃったからあの距離にいるのね、でも前の人がいて見えないから肩車してあげてるのね、って優しさとして受け入れていて。そんな2人の初々しさにキュンキュンしながら授業で「いとあはれ」を説明している時に、とうとう肩車をしだした2人を見て「あはれオブザイヤー!」って言い残して鼻血を出して倒れます(笑)。唯一、阿波連さんとライドウさんの関係をツッコみつつボケてくれている、テンポのいいシーンなんですよね。そして、私もそういう感情になる1オタクとして、「いとあはれ」っていう言葉めちゃめちゃいいなって思いました(笑)。

このセリフが出てくるシーンで、桃原先生は最初「いとあ“わ”れ」って発音をしてるんですけど、途中から「いとあ“は”れだわ」になるんです。もしかして阿波連さんの名前はここから来ていて、わかりやすく発音を変えてくださってるのかな?とピンときたシーンでもあったので、このセリフを選びました。

■桃原先生と宮平先生…自分たちも“いとあはれ”なこと気づいてますか!?

そして、そんな桃原先生と相性150%なのが、宮平先生。多分、桃原先生は自分を当事者に置かないで客観的に見て「このカップリングがいい!」って楽しむタイプだと思うんですけど、我々からしたら、桃原先生と宮平先生のカップリングめっちゃいいから!いとあはれなのは、あなたたち!!ってなります(笑)。もう…すごい!!(拍手)まず、2人がめちゃめちゃ仲良くって、単なる立ち絵すらいい。黒髪×釣り目の桃原先生と、茶髪×眼鏡の優しげな宮平先生っていう、凸と凹がはまりすぎちゃってるんです。

妄想するとすぐ鼻血が出たり息ができなくなる桃原先生は、病気がちという設定になっているんですけど、宮平先生はそれを心配して桃原先生にお弁当を分けてあげるし、桃原先生も照れながら「ありがとう」って言っちゃう。桃原先生が倒れちゃった時には、宮平先生が「体調悪そうだったから来たのよ、鍵かりてて良かったわ」って家まで訪ねてきて、え…?合鍵?体調悪そうだから来た…?距離感どうなってるの?みたいな(笑)。更には宮平先生がご飯作ってあげて、2人で食べている時に「今日、泊まってってもいい?」って!泊まっちゃうんか~い!!素晴らしい関係性のお2人なので、桃原先生は自分が視聴者からそういう目で見られていると自覚したほうがいいです。あなたは、当事者です!!(笑)

野口衣織が「阿波連さんははかれない」を語る!/ (C)あさと/集英社・BILIBILI