選挙

4日、岸田文雄首相は、長男の翔太郎氏(31)を政務秘書官に起用する人事を発表した。首相の選挙区でもある地元・広島の名門進学校・修道高校から慶應義塾大学法学部に進み、大手商社・三井物産にも勤務していた翔太郎氏。

しかし、その経歴や能力はさておき、将来の世襲を見越したと思われる身内偏重の人事には、疑問の声も聞かれた。


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■3バンを引き継ぐ世襲候補

今や政治や伝統芸能など、数少ない世界に残された世襲。とくに政治の世界では「地盤(選挙区や支持母体)・看板(親の七光りなどの知名度)・カバン(選挙団体が引き継ぐ資金)」の3バンを持つ世襲候補は圧倒的に有利だ。

一方で世間は、こうした政治家の世襲について、どのような印象を持っているのだろうか。


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■7割が否定的

Sirabee編集部が、全国10〜60代男女880名を対象に調査したところ、「政治家の世襲は全面的に禁止すべき」と答えた割合が最も多く40.3%。「同じ選挙区では禁止すべき」が27.0%で、全体の約7割が世襲に否定的であることがわかった。

政治家の世襲

なお、32.7%は「問題ない」と回答している。

■40代は厳しい目

政治家の世襲については、世代によって意識差も見られる。全面禁止派が最も多く、同選挙区禁止を含めて7割を超えたのは40代。20代は、全面禁止派は最も少なかったが、同選挙区禁止派は3割に迫っている。

政治家の世襲


■安倍元首相の後継も

参院選の応援演説中に凶弾に倒れた安倍晋三元首相の後継についても、さまざまな候補案が報じられているが、ほとんどは元首相の親族ばかり。まるで江戸時代の藩主が代替わりするかのような報道に違和感を覚えた人も少なくないのではないだろうか。

世襲の何が問題なのか、民主政治においてどうあるべきなのか。あらためて皆が考える必要がありそうだ。

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(文/Sirabee 編集部・タカハシマコト

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ 調査期間:2022年10月12日~2022年10月16日
対象:全国10代~60代男女880名 (有効回答数)

岸田首相長男の秘書官就任でも話題の”政治家の世襲” 「禁止すべき」は7割に