グラミー賞15冠を達成している歌手のブルーノ・マーズが、史上最大となる来日公演を京セラドーム大阪東京ドームにて合計5日間開催。約21万人の動員を記録した今回のジャパン・ツアー最終日、10月30日東京ドーム)のレポートが到着した。

【写真】熱狂! ブルーノ・マーズ、東京ドーム公演の様子

■「トキオー!!」熱狂の最終日開幕

 ブルーノの来日公演は、さいたまスーパーアリーナにて4日間ソールドアウトを記録した前回から約4年振り。

 定刻を過ぎ会場が暗転、幕が降りると、バックバンドのザ・フーリガンズを従えたブルーノ・マーズが登場。オープニングを飾るのはセカンド・アルバム『Unorthodox Jukebox』からの「Moonshine」。巨大なLEDスクリーンと赤いレーザーが会場を包み、グルーヴ溢れるサウンドと「Take us to the stars tonight/今夜は星まで連れて行ってくれ」とサビで歌うこの楽曲で、ファンを一気にブルーノの世界へと連れて行く。

 「トキオー!!」とブルーノが叫ぶと、ザ・フーリガンズのコーラス&盛り上げ隊長のフィルが「トーキョードーム!」と煽る。「さぁ本当のパーティーが始まるぞ!」とブルーノが告げ、ソロとしての最新作『24K Magic』からのタイトル曲「24K Magic」がスタート。グラミー賞「レコード・オブ・ザ・イヤー」を受賞したこの楽曲で盛り上がりは倍増、サビでは惜しみなく特攻が鳴り響く。

 日本語も交えてMCをすると90年代R&Bのヴァイブが漂う「Finesse」に。会場に「手を挙げて!」と伝え、ブルーノザ・フーリガンズ、そしてファンが1つになる。ダンス・パートではHouse of Painの「Jump Around」をマッシュアップ。さらに「Treasure」では、ホーン隊が大活躍。サビではステージのみんなが同じダンスを披露し盛り上がる。

 Travie McCoyと歌った2010年発表の「Billionaire」ではLEDスクリーンに赤、黄、緑のラスタカラーが映し出され、ブルーノはギターを手に爽やかに歌い上げる。続く「Chunky」からの「That’s What I Like」では、「見本を見せてあげるから一緒に踊ろう! セクシーにね!」と呼びかけ、会場はさながらダンスフロアのような雰囲気に。この流れでGucci ManeとKodak Blackと共演した「Wake Up In The Sky」~「Please Me」をメドレーで披露。哀愁漂うギター・ソロで会場をよりムーディーに引き立てる。

 雰囲気が一変すると、ステージには一人ブルーノのシルエットが現れ「Versace On the Floor」を熱唱。ザ・フーリガンズも加わりゴージャスかつドラマティックなサウンドに会場は酔いしれる。ここで、ブルーノがギターを手に「君を とても 愛してる」と日本語で歌うサプライズが。心打つメロディラインで会場の心をわしづかみにすると、そのまま軽快なリズムで「Marry You」へ。そこからドラムソロを挟み、ロックなナンバー「Runaway Baby」に突入。疾走感がたまらないこの楽曲では、間奏のパートでマイケル・ジャクソンを彷彿とさせるダンスを披露。終盤ではゴールド・カラーの拡声器でまくしたてる。

■日本語で「上を向いて歩こう」熱唱 初日にはへの提供曲歌唱も

 MCでは、「ありがとう!」と何度も感謝を述べるブルーノ。汗をぬぐいピアノに座ると、「僕が歌う曲がわかるかな?」とゲームのように次々とワンコーラスずつヒット曲を披露。ブルーノも制作に参加したCeeLo Greenの「F**k You」やフィーチャリングで参加したSnoop Dogg & Wiz Khalifaの「Young Wild and Free」、さらに日本語で「上を向いて歩こう」を熱唱。またこの日だけの「Count on Me」をパフォーマンスし、最後はアンダーソン・パークとユニット・Silk Sonicの「Leave the Door Open」で締めくくる。なお東京公演初日には、嵐に楽曲提供した「Whenever You Call」を歌うシーンもあった。

 メドレー・コーナーを終えると、セカンド・アルバム『Unorthodox Jukebox』から「When I Was Your Man」へ。その後、読売ジャイアンツの野球ユニフォームを纏って登場すると(背番号は1、名前の部分には「KAWAII」と刺繍入り)、ファースト・アルバム『Doo‐Wops & Hooligans』収録曲「Grenade」に突入。しっとりしたバラードから緊迫感のある張り詰めたサウンドで楽曲の幅の広さを見せつける。

 「Locked Out of Heaven」では再び会場はダンスフロアに。サビに入るとゴールドの紙吹雪が大量に会場を舞う。そしていよいよ本編のラスト。ブルーノは「この歌の一語一句をみんなに贈るよ」と、大ヒット曲「Just the Way You Are」を披露。日本のファンに笑顔を届け、「今夜は本当にありがとう! 世界でお気に入りの国の1つである日本に来れてうれしいよ! 次来た時はもっと日本語上手になって戻ってくるね!」と話してステージを後にした。

 割れんばかりの拍手の中、「トーキョー! もう一曲聴きたいかー!?」と再びステージに姿を現したブルーノは、いよいよこのツアー最後の楽曲となるMark Ronsonと歌った「Uptown Funk」をパフォーマンス。ステージから炎のパイロがあがり、さらに消防士に扮したダンサースモークをまくという演出も。最後の最後まで圧倒的なエンターテイメントで日本のファンも狂喜乱舞の盛り上がりの中、約21万人を動員した5日間に及ぶジャパン・ツアーの幕が閉じた。

10月30日 東京ドーム公演セットリスト

1. Moonshine
2. 24K Magic
3. Finesse
4. Treasure
5. Perm
6. Billionaire - Travie McCoy (feat. Bruno Mars)
7. Chunky
8. That’s What I Like
9. Wake Up in the Sky ‐ Gucci Mane, Bruno Mars & Kodak Black ~ Please Me - Cardi B & Bruno Marsメドレー
10. Versace On the Floor
11. Marry You
12. Runaway baby
13. F**k You ‐ CeeLo Green ~ Young Wild and Free ‐ Snoop Dogg & Wiz Khalifa (feat. Bruno Mars) ~ 上を向いて歩こう ~ Count on Me ~ Talking to the Moon ~ Leave the Door Open ‐ Bruno MarsAnderson .Paak, & Silk Sonicメドレー
14. When I Was Your Man
15. Grenade
16. Locked Out of Heaven
17. Just the Way You Are
アンコール
18. Uptown Funk ‐ Mark Ronson (feat. Bruno Mars)

ブルーノ・マーズ、東京ドーム公演の様子  Photo Credit : Bruno Mars