明治安田生命J1リーグ最終節、ヴィッセル神戸vs横浜F・マリノスが5日にノエビアスタジアム神戸で行われ、アウェイの横浜FMが3-1で勝利しJ1優勝を果たした。

前節浦和レッズに勝利し、リーグ優勝に王手をかけた横浜FM。勝てば無条件で優勝が決まる今節は前節からスタメンを変更せず、システムもアンデルソン・ロペスをトップに据える[4-3-3]を引き続き採用した。

対するヴィッセル神戸は、2位川崎フロンターレに敗れた前節からスタメンを一枚変更。山川に代わって初瀬が抜擢され、右サイドバックには酒井高徳が入る形を採った。システムはこちらも [4-3-3]のシステムを敷き、日本代表から惜しくも落選した大迫が1トップを務める。

立ち上がり、いきなり物議を醸す判定が発生。7分、岩田の強烈なシュートはGK坪井が防ぐも、横浜FMの分厚い攻撃から最後はA・ロペスがボールを押し込みゴール。しかし、VARによる長い審議の結果、A・ロペスのGK坪井に対するファウルが取られ、ゴールは取り消しとなった。危機を脱した神戸は16分にセットプレーからゴールに迫るなど、その後は拮抗した展開が続く。

神戸は後方からのビルドアップや大迫へのロングボールを入り混ぜて前進を試みるも、横浜FMの強いプレッシャーもあり奏功せず。すると26分、横浜FMは丁寧なビルドアップから右サイドの水沼がクロス。神戸DFがクリアしたが、こぼれ球に反応した左サイドのエウベルがボックス内に走り込みヘディングシュート。これがループシュートのような形でゴールに吸い込まれた。

先制後も攻勢を緩めない横浜FMに対して、神戸は33分に初瀬のクロスから大迫がボレーシュートを放ったが、大きく枠外に。プレスをかけ続ける横浜FMは44分に高い位置でボールを奪うと、A・ロペスが巧みな反転から相手DFのマークを外して追加点を狙うも、これは力が入ったかゴール右に外れた。

このまま前半終了かに思われたアディショナルタイム3分、神戸はピッチ中央の山口からの展開を受けた酒井高徳が右サイドを攻め上がりクロス。ボックス内で反応した武藤が巧みに頭で合わせると、ゴール左隅にボールが突き刺さり同点に。

神戸は前半終盤の勢いを後半にも持ち込み、大迫を中心にチャンスを作り出す。51分には酒井高徳のクロスをボックス中央で受けた大迫がシュートを狙うも、GK高丘にキャッチされた。

やや守勢に回った横浜FMだが、53分に得たボックス左手前のFKから、水沼が直接シュートを狙う。一度はGK坪井が防いだが、すかさずこぼれ球に詰めた西村が冷静にゴール右上隅に決め、勝ち越しゴールを決めた。

勝利を決定づけたい横浜FMは、62分に左サイドの攻撃から最後は水沼がシュートしたが、初瀬が体を張ったブロック。一方、状況を打開したい神戸は63分にイニエスタを投入するも全体的に精度を欠き、なかなかゴールに迫れない。

すると73分、エドゥアルドの後方からのロングボールにA・ロペスが競い勝つと、右サイドを抜け出した水沼がドリブルでボックス内へ進入してクロス。これに中央へ走り込んだ仲川が冷静に流し込み、試合を決定づける3点目が決まった。

反撃に移りたい神戸は、85分に久々の出場となったムゴシャがボックス手前からシュートも枠外へ。横浜FMも93分にボックス内で仲川がシュートを狙うなど最後まで攻撃的な姿勢を貫き、3-1で勝利した。

この結果、横浜FMの3年ぶりのJ1優勝が決定。最終節まで続いたタイトル争いを、見事に制する形となった。

ヴィッセル神戸 1-3 横浜F・マリノス
【神戸】
武藤嘉紀(前48)
横浜FM
エウベル(前26)
西村拓真(後8)
仲川輝人(後28)

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