これほど無慈悲な得点王決定があっただろうか。

清水エスパルスは5日の明治安田生命J1リーグ最終節を、16位・京都サンガF.C.と勝ち点「2」差の17位で迎えた。

北海道コンサドーレ札幌とのアウェイゲームは41分に失点を喫し、ビハインドで後半に突入。他会場うんぬんではなく、勝たなければならない清水は後半開始早々の49分にエースが反撃の口火を切った。

中盤でロングボールを収めたチアゴ・サンタナは体勢を崩しながらもつなぎ、すぐさま起き上がってゴールへ向かう。すると、中山克広のクロスのクリアボールがペナルティアーク手前に走り込んだサンタナのもとへ。落下のタイミングに合わせて左足を振り抜き、低弾道の鋭い一撃を右隅へと突き刺した。

これで得点ランキングトップを維持する今季14得点目。今季幾度もチーム救ってきた9番には「アウェイ側だったから見えなかったけどこんなスーパーだったのか」、「えぐすぎる」、「外なのに泣きそう…」、「すげー」、「なんだこれ?!」といった賛辞が寄せられた。

得点王争いは湘南ベルマーレの町野修斗が1点を加算するも、このままチアゴ・サンタナが単独トップでシーズンを終えた。

だが、チームはこの2分後に白崎凌兵のゴールで逆転に成功したものの、点の取り合いから最終盤にも複数失点。3-4で敗れ、2015年以来2度目のJ2降格が決定。J史上初めて降格チームからの得点王という無情な結末を迎えることとなった。

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