お酒のつまみ、おかずのあともう一品に大活躍の缶詰。手軽にさまざまな味を楽しめることもあり、何度もブームの波がきては、テレビなどのメディアで特集が組まれている。そこで今回は、珍しい食材の宝庫、カルディでみつけた、本格中華の味が楽しめる缶詰を紹介しよう。

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 最初にいただいたのは「黒酢香る上海風スペアリブ」。豚の骨付肉であるスペアリブは米国などでバーベキューとして焼かれるイメージがあったが、調べてみると中国でも排骨(パイコー)と呼ばれ、主に煮込み料理に使われているとのこと。

 たれの色から濃厚な味を想像していたが意外とあっさりとしており、箸が進む。おそらく、黒酢が口の中をさっぱりとしてくれるのだろう。黒酢と紹興酒で中華の味わいも感じられるが、しょうゆの風味と砂糖の甘さも主張されており、日本人にとっては食べやすい味に仕上がっている。しっかりと煮込んだお肉は、箸で崩れるくらい柔らかく、噛み応えあり。中には骨付きの肉もあり、缶詰ながら本格的な味わいを楽しむことができた。

 冷たいままでもおいしいが、あたためられるということで、別の容器に移し替えて電子レンジで1分加熱してみた。当たり前かもしれないが、あたたかい方が断然おいしい。お肉がほろほろと口の中でほどけて、ソースの味わいが一層引き立つ。1分で完成するので、あたためて食べるのがおすすめだ。

 続いては「八角香る香港式叉焼チャーシュー」。「豚の肩ロース肉を八角やシナモンクローブ、花椒が香る五香粉入りの特製タレにしっかりと漬け込みました。」(カルディ公式サイトより)とあるようにさまざまなスパイスが入っており、こちらも本格的な中華の味わいを追求している。

 ふたを開けた瞬間に八角の刺激的な香りがただよい、ひとくち食べるとその存在感はさらにますばかり。ひとくち目は脂の重さが少し気になったが、肉を飲み込んだ後も八角の爽やかさが口に残り、いい具合に中和してくれた。ポイントは絶妙なスパイスの量。入れすぎると個性的な味になるところ、存在感もありつつしょうゆやなどのベースの味もしっかりと感じられるのでしつこくないのだ。八角が初めてという方にもぜひおすすめしたい。

 肉はほろほろと、口の中で溶けるほどの柔らかさ。あたためるとさらに柔らかくなりトロトロととろける食感はやみつきになりそう。ゆで卵や青菜と一緒に白米にのせ、チャーシュー丼にするのも公式おすすめの食べ方だそうだ。

 黒酢香る上海風スペアリブと八角香る香港式叉焼チャーシューのどちらも、こんな本格的なお肉の缶詰を食べたのは初めてだった。かわいい見た目に本格的な味わい。さすが世界のさまざまな食材を取り扱うカルディがこだわって作っただけある。個人的には缶のままの場合は酒のつまみに、あたためて食卓のメイン料理にするのがおすすめ。ストックとして常備したい魅力的な缶詰に出会ってしまった。(エフェクト・霜越緑)

カルディのオリジナル缶詰を実食