サッカーの試合ではほとんど見ることができないGKによるゴール。それでも、これまで何度か記憶に残るGKゴールは生まれている。

FKの名手であったGKロジェリオ・セニという稀有な存在はいたが、それ以外のほとんどが自陣からのFKで大きく蹴り出したボールが高くバウンドして相手GKが処理できないというものだったはず。または、モンテディオ山形時代のGK山岸範宏がCKをヘディングで合わせるようなパターンだろう。

ただ、今回誕生したGKゴールは度肝を抜くもの。世界中で話題となっている。

そのゴールを決めたのはベンフィカのGKサムエウ・ソアレス。今年からファーストチームに昇格し、10月には2027年夏までの契約延長を果たした守護神で、アカデミー時代からベンフィカ一筋でプレーしている。

20歳のGKは、ファーストチームに所属しているとはいえ、主戦場はBチーム。今シーズンはセグンダ・リーガ(ポルトガル2部)で正守護神を務めており、開幕からフル出場を続けていた。

そのソアレスがとんでもゴールを決めたのは、7日に行われたセグンダ・リーガ第12節のトロフェンセ戦。1-0とビハインドで迎えた65分に決めた。

インプレー中、ボールを持ったソアレスはボックスを出てボールをコントロール。相手の守備もプレスには行かず、ビルドアップを警戒していた。するとソアレスは、おもむろにロングキック。スピードのあるハイボールが相手陣内に飛んでいくと、GKの頭上を越えてダイレクトでゴールイン。衝撃のロングシュートを決めたのだ。

相手GKが前に出ていて間に合わなかったということではない。シュートが飛んできた時にはゴールエリア内におり、十分対応は可能な状況。ただ、高く蹴り上げられたボールは、角度がついて落下。クロスバーを直撃すると、GKに当たって入ったのだ。

アレスは「うまくいった。多くの人の記憶に刻まれるだろうね」とコメント。チームも、1-2で逆転勝利を収めていた。

ファンは「とんでもないものを見た」、「鳥肌が立つ」、「プスカシュ賞じゃないか?」と称賛の声。とにかく衝撃のロングシュートとなった。

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