2023年1月スタートのドラマ「警視庁アウトサイダー」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)に、西島秀俊、濱田岳、上白石萌歌が出演することが分かった。同作は、加藤実秋氏の同名小説を原作にした、サスペンス×コメディー×ラブ×復讐劇という多彩な要素が詰めこまれた異色の刑事ドラマ。

【写真】「警視庁アウトサイダー」原作書影

■豪華トリオが新感覚の刑事ドラマを創りだす

刑事ドラマといえば、清廉潔白な熱血刑事が悪に立ち向かう構図が定石となっているが、そんな概念を覆す、まったく新しい刑事ドラマが誕生。

脛(すね)に疵(きず)持つ“グレー”な刑事たちが、秘密を隠しながら、互いに利用し合い、それぞれの正義を見出していく超異色作となっている。

西島が演じるのは、元マル暴オヤジ刑事の主人公・架川英児。そこに、秘密をひた隠すエース刑事・蓮見光輔役の濱田岳、やる気ナシ新米刑事・水木直央役の上白石萌歌の2人が加わり、シリアスとコメディーが絶妙なスピード感で絡み合う、いまだかつてない刑事ドラマを生み出す。

警察組織の中で異質な存在=“アウトサイダー”である3人が持ちつ持たれつ、さまざまな難事件に挑み、やがて、それぞれが背負っていた過去の真実が明らかに。そして物語は壮大な復讐劇へとなだれ込んでいく。

脚本は、映画「東京リベンジャーズ」など話題作を多数手掛ける高橋泉氏。演出は、「民王」(2015年、テレビ朝日系)、「99.9-刑事専門弁護士-」シリーズ(2016年・2018年、TBS系)などを世に送り出したヒットメーカー・木村ひさし監督が担当する。

アカデミー賞後初の連ドラ主演!西島秀俊が誇り高き元マル暴刑事に

主人公の英児(西島)は、五十路を過ぎて本庁組織犯罪対策部から所轄に飛ばされた、元マル暴のオヤジ刑事。左遷の原因となったトラブルの真実を探るためにも組織犯罪対策部への返り咲きを強く望んでいる。

上層部に手腕をアピールする必要性から、秘密を表沙汰にされたくない光輔(濱田)と密約を交わし、タッグを組むことに。しかし、一連の謎を追ううち、自身が本庁を追われた原因があまりに深い闇につながっていることに気付く。

西島にとって、同作は主演映画「ドライブ・マイ・カー」が米アカデミー賞・国際長編映画賞に輝いてから初の連続ドラマ主演作であり、テレビ朝日の連続ドラマ初主演作でもある。そんな西島が、マル暴刑事としての誇りや葛藤を立体的に表現する。

■濱田岳が表と裏の顔を巧みに演じ分ける

一方、英児とのタッグを受け入れる光輔は、周囲から非の打ち所がないと評される所轄の爽やかエース刑事。しかし、光輔は決して明かせない大きな秘密を抱えていた。

その秘密を察知した英児とやむなくコンビを組むこととなり、そこに新米刑事・直央(上白石)も加わってトリオで捜査に臨むうち、3人の間には友情や愛情とは異なる、なんとも奇妙な絆が育まれることに。

作品ごとに異なる顔を見せる濱田が、表と裏の表情を持つ光輔を巧みに演じ、その存在感で物語を大いにかき乱していく。

上白石萌歌が新米女性刑事を自然体で熱演

そして英児&光輔の下につくのは、安定した就職先として公務員を目指し、成り行きで刑事になってしまった新人・直央。

最初は嫌々捜査に当たっていた直央だが、ある事件をきっかけに刑事という仕事への意識が変わることに。しかし、実の父が警察組織の上層部にいるという事実が、彼女の運命を翻弄(ほんろう)していく。

上白石は、感情を素直に表す直央を伸び伸びと自然体で演じる。

■服部宣之ゼネラルプロデューサーコメント

世の中のあらゆることを「白」か「黒」か、その二択しかないような感じで当事者たちを追い詰めていく昨今、限りなくグレーな、白と黒の境界線を行ったり来たりする登場人物たちが主人公のドラマです。

善か悪か…、白か黒か…、正義か独善か…、面白いのか面白くないのか…、ヒットか外すのか…、その境界線で揺れ動く人間の心情こそが、このドラマの見どころです。

主演に硬軟自在に役柄を演じ分け、今最も乗りに乗っている西島秀俊さんをお迎えし、誰もが認める実力派・濱田岳さんと、数々の話題作・大作に出演しながら今もなお透明感を失う事のない上白石萌歌さんとのトリオで、そんな白と黒が入り混じった世界を描いて参ります。

この3人の組み合わせだけでも、さまざまな個性が入り混じっていて、なぜかまだ一度もトリオでのお芝居を見ていないのに、絶対に面白くなる!という確信があります。この組み合わせに不安が入り混じることはありません…。

原作・加藤実秋さんが生み出された個性豊かで魅力的なキャラクターたちを存分に生かしながら、骨太なサスペンスとコミカルな会話劇が入り混じった脚本を高橋泉氏が書き上げ、演出・木村ひさし氏がその世界を加速させていく…。

このクリエイティブなトリオたちが、西島さん・濱田さん・上白石さんのトリオとどういうドラマを作り上げていくのか、ただただ楽しみでなりません。日本という境界線を越えて、世界に通用するドラマに仕上げていきます。ご期待ください。

■主な登場人物

架川英児(かがわ・えいじ)/西島秀俊

桜町中央署刑事課警部補。警視庁組織犯罪対策部、いわゆる“マル暴”の刑事だったが、あるトラブルに巻き込まれ、所轄の刑事課に左遷された。サングラスにダブルのスーツを着こなし、見た目は極道そのものなのに、血を見るのが苦手という意外な一面も。

ときには組織のルールも破り、グレーな手段に出ることもあるが、元マル暴ならではの視点で事件解決のきっかけをつかんでいく。

反社会的勢力を許す気はないが、そこからはみ出した人間には更生の道も示すなど、実は人情に厚く、世話焼きな面もある。本庁への復帰を強く望み、そのために光輔と手を組むが…。

蓮見光輔(はすみ・こうすけ)/濱田岳

桜町中央署刑事課のエース。捜査力はもちろん、人あたりも柔らかく、まさに非の打ち所のない刑事。しかし、実は彼が刑事になった背景には誰にも言えない大きな秘密があり、本来の人格をひた隠すため、常に穏やかな笑みを携えていた。

そんな中、英児に秘密を感づかれ、彼の上層部への点数稼ぎに協力するという交換条件をのみ、いびつなタッグを組むことに…。

頭も切れ、冷静沈着で推察力も高い。刑事の基礎に忠実だが、土壇場で独特なひらめきを見せることが多く、そこは英児も一目置いている。英児と直央を操る、司令塔的な存在。

水木直央(みずき・なお)/上白石萌歌

桜町中央署刑事課に応援配属された、新人刑事。幼少期に両親が離婚し、母と2人暮らし。実父は警視庁副総監だが、直央に独り立ちしてほしいという父の意向でその事実は周囲に伏せられている。

入庁したのは安定した公務員になりたかっただけで、もともとは事務職志望。そのため、刑事課の仕事は乗り気でなく、「能力以上の仕事をやらせるって、パワハラだと思うな~」などとズバズバ遠慮なしに物を言う。

裏表がなく、感情ダダ漏れで憎めないタイプ。英児や光輔と捜査に臨むうち、刑事としての使命が芽生え、自分なりに事件を突破するようになっていく。

■「警視庁アウトサイダー第1話あらすじ

桜町中央署刑事課のエース・蓮見光輔(濱田岳)は、不審な男が職務質問を振り切って逃走したという一報を聞き、現場に駆けつける。人質を取って立てこもった男を冷静に諭し、投降させるまであと一息…というところで、突然、ダブルのスーツにサングラスという任侠ファッションの男が乱入。鮮やかなアクションで不審者を取り押さえた。

瞬時に場を収めたこの男こそ、刑事課に異動してきた架川英児(西島秀俊)。本庁の組織犯罪対策部、いわゆる“マル暴”から飛ばされてきたオヤジ刑事だった。

その矢先、大学教授宅で働いていたハウスキーパーの女性が刺殺される事件が発生。英児と光輔はバディを組んで捜査に当たるが、一緒に調べを進めるうち、英児は何もかもが完璧な光輔に違和感を覚える。

そんな中、2人は新米刑事・水木直央(上白石萌歌)の面倒を見ることになるが、実は直央は警視庁副総監の娘だった――!?

※高橋泉の高は正しくは「はしご高」

西島秀俊主演「警視庁アウトサイダー」の放送が決定/(C)テレビ朝日