今季の明治安田生命J2リーグで2位に入り、1年でのJ1復帰を決めた横浜FC

そのチームのエースとして活躍し、26ゴールをあげJ2得点王に輝いたのが、今年25歳になった小川航基だ。

東京五輪世代の点取り屋として大きな期待を集めていた小川。プロでは大きな怪我もあり苦戦を強いられていたが、地元・横浜でついにその才能が開花した。

そこでQolyは、2019年のE-1選手権以来となる日本代表入りも近いであろう、ハマのストライカーを直撃!

インタビュー前編となる今回は、横浜FC移籍の理由や今季のパフォーマンス、桐光学園高校の先輩・中村俊輔のことなどを中心に聞いた。記事ではその一部を紹介する。

(取材日:2022年10月21日

――(前略)今季の横浜FCにおいては、やはり新たに就任した四方田修平監督の存在もすごく大きかったと思います。小川選手は四方田監督からどんなことを言われましたか?

僕自身はフォワードの選手ですが、今季はシャドーのポジションをやることが多かったです。

その中でも「小川航基の特徴はゴール前で勝負をすることだから、起用は1.5列目みたいになるけど、ほぼFWみたいな形でゴール前に入っていけ」ということは強く言われていました。

――今シーズン積み上げた24ゴール(※インタビュー時点。最終的には26ゴール)。特に印象に残っているゴールはどれでしょう?

大事なゴールではなかったかもしれないですけど、僕自身としては、いわてグルージャ盛岡戦の3点目。

結構長い間、7試合くらい取れていなくて、チームもなかなかうまくいっていない時期でした。その中で僕自身、本当に得点がほしかったんです。

アディショナルタイムの3点目という、あまり大事なゴールではなかったかもしれないですけど、自分の中ではかなり大きいゴールでした。

今「どのゴールが」と言われた時、最初にパッと浮かびました。そのゴールが一番ほっとしたというかそういうゴールだったなと思います。

――個人的にですが、9月のヴァンフォーレ甲府戦。チームが3戦勝利なしというところで、2位か3位かでは全然違う状況の中、あの85分の決勝弾は本当にチームを救ったゴールとしてすごく印象に残っています。あのヘディング弾はどんなイメージで生まれました?

そういうふうに言われてみると、思い返せばそのゴールが大きかったというか、いいゴールだったなと思います(笑)。タイミング的にも時間帯的にも。大事な試合でしたし。

あの試合、僕自身もパフォーマンスが悪くなくて、ボールタッチする回数やゴール前に入っていく数も良い感覚がありました。

やり続ければ絶対にボールが来ると信じてプレーしていたので、本当に喉から手が出るくらいあの試合は点が欲しかったです。(長谷川)達也くんから素晴らしいボールが来ると何となく思いましたし、準備していたからこそ生まれたゴールでした。

しかも、ああいうヘディングは正面に行ってしまいがちなんですけど、しっかりと面を作ってボールを枠に入れられたことは自分の自信にもなりました。

動画では他にも、横浜FCへの完全移籍を決断した理由や、J1復帰を成し遂げたチーム、“ホットライン”を築いた長谷川竜也との関係性、さらには現役を引退する中村俊輔との思い出や、その中村の「途中出場、即コーナーキックでアシスト」で逆転弾を決めたホーム水戸戦など、たっぷり聞いているのでそちらもぜひ!

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なお、横浜で過ごした小中学生時代や、ジュビロ磐田への加入、2017年のU-20ワールドカップでの大怪我、ストライカーとしての覚悟や現在の日本代表などについて聞いたインタビュー後編の動画はYouTubeの『Qoly公式Ch.』にて近日配信予定なのでこちらもお楽しみに。

ついに覚醒!J2得点王の横浜FCストライカー、小川航基が「今季一番印象に残っているゴール」はこれ