もくじ
ー “今”だから分かるFIAT 500のこと
ー いつも発見がある内装・走り
ー もう1台のコーディネートは?
“今”だから分かるFIAT 500のこと
最近「大人になって、モノに触れる時の感覚が変わってきたな」と感じる。
どこかへ旅行をするにも、若い頃はもっと刺激的で楽しいことを求めていたのに、今はじっくりと味わえるものに魅かれるようになってきた。
お寺や神社、美術館などを見て歩くのもそうだし、ふと見つけた名も無いカフェでのんびりするのが楽しかったりする。コーヒーなどの“苦味”が美味しく感じられるように、見るのも聞くのも触れるのも、ひとつ上のステップで深く楽しめるようになった気がするのだ。
それは、身近にあるクルマに対してもそう。
流行りモノでは真似ができない「何か」
外見は心がときめく素敵なデザインがいいけれど、「そのコンテンツを消費したら、次の楽しいものに乗り換える」というような、一過性のものであって欲しくない。日々じっくり味わって長く付き合える、心が通じる相棒のような存在ならベストだ。
FIAT 500(チンクエチェント)は、それを叶えてくれるモデルのような気がする。
チンクエチェントを見た人は、きっと誰もが「かわいい!」と思うだろう。
単に“かわいい”だけであれば、似合う人を選ぶかもしれないが、チンクエチェントは、老若男女問わず誰がそばに立ってもおしゃれで素敵に馴染む。
文化のように浸透 FIAT 500の思想
現在のチンクエチェントの元になったヌオーバ500 は、身近なコンパクトカーとしてたくさんの人々を様々な場所へと運び、その生活や世界観をより広げるクルマとなった。
今のチンクエチェントがどんな人にも似合うのは、これまでこうやってたくさんの人たちの生活に寄り添ってきたからなのかもしれない。
FIAT 500 1.2 CULT(チンクエチェント1.2カルト)は、チンクエチェントらしさが詰め込まれていて、そんな風に誰の生活にも溶け込むベーシックなモデルだ。
改めて見ると、ちょこんとそこにいる佇まいが何とも愛らしい。
▶️FIAT 500 公式サイトを見るいつも発見がある内装・走り
他のコンパクトカーにも小さくて丸っこいデザインはあるけれど、チンクエチェントは、元々合理的に作られたモデルということもあって、可愛くてもそれがしつこくない。
だから、大人でもサッと着こなせるし、生活に明るい差し色を入れるように、絶妙に日常を彩ってくれる。
その心を躍らせるデザインに惹かれるように、車内にも乗り込んでみた。
見つけた! ディテールへのこだわり
ダッシュボードには、ボディカラーと同じシチリア オレンジのパネルが配されて、アクセントにはホワイトカラーが使われている。ベースグレードなので、メーターやエアコン類のスイッチがアナログだが、あえてこれを選ぶのもいいかもしれないと思った。
通常なら、アナログのスイッチ類を採用しているベースグレードは安っぽく見えがちなのに、それをきちんとデザインして、逆に「レトロ感が素敵だな」と思わせるのも、チンクエチェントならではなのかもしれない。
チンクエチェントの世界観に包まれながらクルマを発進させると、走り出しからつい笑顔になってしまった。
「形」と「走り」の魅力が調和していく
FIAT 500 1.2 CULTに搭載されているのは、1.2Lの小さな4気筒自然吸気エンジンで、最高出力は69ps。
数値上では、パワーが少なく感じるが、実際に運転すると「元気なクルマだな」と感じるから不思議だ。
チンクエチェントは、エンジンを隅々まで使って、弾むように走っていく。
小さいボディだからこそ、どんな道へも入り込んで行けるし、その分どこまでも走りたくなる気持ちにさせられる。
そのデザインでワクワクさせるきっかけを与えてくれて、走り出せば、イメージ通り楽しく走ることができる。
チンクエチェントは、「デザインに留まらず、走りまで個性がギュッと詰まっているモデルだなぁ」と実感する。
ハッチバックモデルにはFIAT 500 1.2 CULTに加えて、2気筒ターボエンジン搭載のFIAT 500 TWINAIR CULT、さらにおしゃれに磨きがかかったFIAT 500 TWINAIR DOLCEVITA(ツインエア・ドルチェヴィータ)というグレードも用意されている。
次にもう1台、カブリオレタイプのFIAT 500C TWINAIR DOLCEVITAを試乗した。
▶️FIAT 500 公式サイトを見るもう1台のコーディネートは?
“TWINAIR”という名前のとおり、このモデルに搭載されているエンジンは2気筒+ターボエンジン。エンジンをかけるだけでそのTWINAIRの妙を感じることができた。
エンジンは、ポコポコとポップコーンが弾けるような軽快な音がして、アクセルを踏み込むとターボが効いてぐんぐん走っていくことができる。
TWINAIRは、1.2 CULTと比較して、単にパワーが上がっているというより、チンクエチェントという明るくて元気なキャラクターをさらに引き立ててくれるエンジンというイメージだ。
こんなところも、やっぱり好き
さらにFIAT 500C TWINAIR DOLCEVITAは、オープンエアに加えて、ボディと幌のツートーンカラーの組み合わせを楽しむこともできる。
荷室を開けてみると、RR(リアエンジン・リアドライブ)時代のエンジンルームのようにハッチが開くところもにくい。
チンクエチェントは伝統と革新を上手く織り交ぜているからこそ、今でもたくさんの人に愛されているのかもしれないと感じた。
チンクエチェントがオンリーワンなワケ
都内にいると、せかせかと通り過ぎる時間に押し流されていると感じることがよくある。
そんな生活の中にチンクエチェントをぽんと置いてみる。そこには、自分のお気に入りが詰まった、心を満たしてくれる空間があった。
大人になって、じっくりと味わうならこういうクルマなのかもしれない。
コンパクトなサイズで、一粒一粒を味わうようなお菓子やチーズのように。
よくできたクルマはたくさんあるけれど、“良い生活”を与えてくれるクルマは、案外少ない。
その世界観に触れながら都内を一周しただけで、いつの間にかチンクエチェントはもう離れがたい存在になっていた。
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