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 4年前に保護猫を迎え入れた家族には小学校に通う姉妹がいる。この娘たちとすっかり仲良くなった猫のジギーは、姉妹たちが学校に行こうとすると後をついていってしまう。

 自分だけ置いて行かれるのが嫌だったのか、護衛のつもりなのか、ジギーは毎日のように姉妹たちと学校に通い始めた。自分も生徒の一員と思っているようだ。

 3年間も通っているもんだから、先生や生徒、学校関係者もみなジギーと顔なじみになり、もはや公認の猫生徒となった。

 学校で年に1度のスクールフォト・デー(クラス写真の日)の時も、ジギーは当たり前のように生徒たちに交じって写真撮影に参加したようだ。

【画像】 姉妹と一緒に小学校に通うようになった保護猫

 イギリス・ノースウェールズフリントシャーに住むエマ・ロバーツさん一家は、2019年に保護猫のジギー(オス 4歳)を家族に迎え入れた。

 家に来た当初、ジギーはやんちゃで、物を破壊したり、エマさんの2人の娘ミーガンちゃん(10歳)とクロエちゃん(7歳)の髪を引っ張りじゃれついたりして、ちょっぴり世話が焼けたそうだが、徐々に信頼関係を築き上げ、今では大切な家族の一員となった。

 ジギーはミーガンちゃんクロエちゃんが大好きで、常にそばにいようとする。2人が小学校に行こうとすると、一緒についてくるようになった。

 最初は、こっそり校内に忍び込んで体育館の戸棚の中に隠れていたという。気付いた学校職員に追い払われたこともあったが、ジギーはめげなかった。

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 校内の廊下を歩き回ったり教室に入ったり、校長室に忍び込んでは机の上で寛いだり、更には校庭でもまったり日向ぼっこを楽しんだりする。自分も姉妹と同様、この学校の生徒だと思い込んでいるようだ。

 そんなジギーの姿をほぼ毎日見るうちに、誰の家の猫なのかをみんなが知るようになり、すっかり顔なじみになり、マスコット的存在に。学校側もジギーを受け入れるようになった。

学校の写真撮影にも生徒気取りで参加

 イギリスでは、9月の新学期が少し落ち着き始めたころ、年に1度の「スクールフォト・デー」がある。個人とクラス写真を撮影するのだ。

 ミーガンちゃんクロエちゃんの通う小学校でも今年の秋に撮影が行われた。

 娘2人の写真を楽しみにしていたエマさんは、娘から手渡された写真の見本を見て仰天した。娘2人だけでなく、ジギーの見本まであるではないか!

 なんとジギーは、写真撮影という学校行事にまで参加していたのだ。

 いったい、どういうことなのかと尋ねると、娘たちは「ジギーは、誰にも何も言われなくても、写真撮影用の椅子に座ってきたのよ!」と答えたという。

 周りにいた他の母親と一緒に大笑いしたというエマさんは、このように話している。

ジギーの写真の見本は2枚ありました。1枚は少し横を向いているんですが、もう1枚はちゃんとカメラを向いているんです!

娘の学校では、ジギーを受け入れてくれていますが、面白いやら恥ずかしいやらで、なんだか複雑な気持ちです。

「ジギーが、私たちを選んだ」と校長先生

 エマさんがこの件をSNSでシェアすると拡散。その後、メディアの取材を受けた小学校のマーク・ビルトクリフ校長先生は、次のように話した。

私たちは、実際に学校内で猫や犬を飼うつもりはありませんでしたが、ジギーを学校の敷地から遠ざけることは「不可能」だとわかったので、私たちは敗北を受け入れたんです(笑)

ジギーは、私たちの学校を自ら選びました。それで私たちもジギーを歓迎しました。

ジギーの存在は、家でペットを飼っていない子供たちの何人かが、動物との関わり方を学ぶのにも役立っています。

それに、ジギーの優秀な皆勤が「生徒たちの模範」になってくれることを願っています!

 また、写真撮影についても、校長先生はこんなふうに笑った。

ジギーは、自分のことをこの学校の生徒だと思っているので、写真撮影をするのは当然のことです。学校でも職員掲示板に貼ると思いますよ。

 一方エマさんは、ジギーの写真ができたら娘たちの写真と一緒に、暖炉の上に写真立てに入れて飾る予定だということだ。

References:Cat who loves sneaking into school gets portrait taken on picture day/ written by Scarlet / edited by / parumo

 
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おいらも生徒にゃ。娘たちと一緒に小学校に通う猫。3年間通い続け、しれっとクラス写真撮影に参加