チャールズ国王(73歳)が11月9日、訪問中だったイングランド中部ヨークで、卵を投げつけられた。国王に卵を投げつけたとして警察に逮捕された男は、「この国は奴隷の血の上に築かれたのだ」と叫びながら、4人の警察官によって地面に押さえつけられるのを目撃されている。

英紙デイリーメールによると、男は緑の党の立候補者で、環境保護団体「エクスティンクション・レベリオン」の活動家、ネット上の自己紹介では左翼政治に長く関わってきたことを自慢し、その始まりは2015年、男が保守党エスター・マクベイ議員の給付金に関する見解に反対して、同議員を議席から追い出すキャンペーンを行ったことがきっかけであったという。

また、一斉に投げつけられ横を通り過ぎていった卵が割れ、粉々になった殻を振り向きながら見る国王の様子が映像にとらえており、国王はたじろぐこともなく、ほとんど反応せず、群衆からは「国王陛下万歳」「恥を知れ」など、卵を投げた人物に対して批判の声があがっていた。

事件後、チャールズ国王とカミラ王妃は群衆のファンたちに挨拶しながら散歩を続け、ヨーク市長からの公式歓迎後、2012年に亡き母、故エリザベス女王によって行われた伝統的なセレモニーに参列している。

国王夫妻は、今年9月8日、96歳で崩御したエリザベス女王の銅像の除幕のために同市を訪れていが、その式典の開幕で、チャールズ国王はこう述べていた。

「女王は生前、国民の福祉に常に気を配っていました。今、彼女の姿は、今後何世紀にもわたって、クイーンエリザベス・スクエアとなる場所を見守ることでしょう」