ABEMAの恋愛番組『恋愛ドラマな恋がしたい』のシリーズ10作目、『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』が11月13日より放送される。

(参考:【写真】『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』出演俳優8名

 同シリーズは、キスシーンのある恋愛ドラマの撮影をしながら、本当の恋は生まれるのかを追いかけていく恋愛番組。毎話、番組内の恋愛ドラマで主役を演じられるのは、オーディションで選ばれた男女1組だけというルールのもと、役を勝ち取るために相手役と稽古を重ねていくというものだ。新シーズンは、シリーズ初となる海外での全編ロケを敢行。アメリカ・ニューヨークを舞台にラブストーリーが繰り広げられていく。

 リアルサウンドテックでは『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』(以下、『ドラ恋』)の出演者、全員にインタビュー。今回は、2013年に『みんな!エスパーだよ!』で俳優デビューをし、大河ドラマ(NHK)『おんな城主 直虎』『青天を衝け』などにも出演した福山翔大にインタビュー。「存在を限りなく0にして役を生きると息巻いていたこともあった」と話す福山が、ドラ恋への参加を通して学んだこととは。

ーー今回の舞台はニューヨークとのことですがニューヨークは初めてですか?

福山翔大(以下、福山):人生初のニューヨークでした。映画が好きで、この世界を目指したこともあり、ニューヨークは多くの名作が生まれた街という印象と、とにかくスケールが大きいイメージ。「自由」というワードも浮かびます。

ーーニューヨークでの撮影で、印象的だったことがあれば教えてください。

福山:ロケをしてカメラを回していても、現地のみなさんはあまり興味を示さないんです。当たり前のように生活されていて、いい意味で他人に無関心。 だからこそ、お芝居をしていても周りを気にすることなく、目の前のことにより集中できましたし、解放的になれていたと思います。

ーー参加が決まった時の気持ちを教えてください。

福山:過去のシリーズに参加された方々の表情を観て、『ドラ恋』だからこそ味わえる感情があるのだろうなと強く感じていました。長く愛されてきたシリーズの10作目に出演できることが純粋に嬉しかったです。ただ、自分自身が役名やキャラクターを背負わずに出演をすることがあまりないので正直不安もありました。それでもこれまで気づけなかった新しい自分に出逢えるんじゃないかと思うと、ワクワクの方が大きかったです。

ーー『ドラ恋』シリーズのイメージは?

福山:出演しているみなさんが本当に素敵な表情や反応をされているなという印象です。回を重ねるにつれて、どんどん変化したり魅力が増していくのは観ていて興味深いなと思っていました。

ーー一緒に共同生活をする男性メンバーとはどんなお話をしましたか?

福山:過去の恋バナもしましたし、お芝居の話もしました。一方で、共同生活なので「今日は何を食べようか?」という話題が1番多かった気がします。各々が「クックパッド」で調理法を調べながら、協力し合えて楽しかったです。

ーー『ドラ恋』でのご自身の注目ポイントを教えてください。

福山:全話を通して福山翔大の喜怒哀楽が観られるかと思います(笑)。実際どうなっているかはわかりませんが、何事にも真っ直ぐに臨みました。

ーーキスシーン(稽古、本番含め)にはどのような気持ちでのぞみましたか?

福山:形だけの「キス」では終わらせたくないなと思っていたので、なぜ、二人はキスをするまでに至ったのか、その過程を大切に演じようと心掛けて臨みました。

ーー恋愛観についての質問です。まずは、どんな人がタイプですか?

福山:明るくて穏やかな方や、運動やスポーツが好きな方に惹かれやすいですね。 何気ないことかもしれませんが、靴を揃えられる人もいいなと思います。きっと細かい配慮もできる方なんだろうなと。 あとは、今回の『ドラ恋』で改めて感じたことですが、会話をしてみないとわからないことが多すぎるので、1つずつ知っていく中で惹かれていくのだと思いました。

ーー恋愛における理想のシチュエーションはありますか?

福山:恋愛はお相手がいてこそだと思うので、お互いの持つ理想が近いことが一番ですが、違った場合はできるだけ寄り添いたいなとは思いますね。

ーー好きな恋愛ドラマとその理由を教えてください。

福山:最近だと『ラ・ラ・ランド』は繰り返し観ています。ラストシーンのライアン・ゴズリングとエマ・ストーンがお互いに目線を合わせて微笑みを浮かべ、僅かに頷き、それぞれの日常に戻っていくカットには、何度観ても心を揺さぶられます。一緒に過ごしていく尊さや儚さ、確かな愛を感じられる大好きな作品です。

ーー『ドラ恋』でのお芝居はこれまでのお芝居とどんなところが違いましたか?

福山:衣食住を共にしながら共同生活をする中で、相手のことをより理解した上でシーンを演じることは、普段はなかなかできない経験でしたし、『ドラ恋』ならではだと思います。その結果、台本の理解を大きく越えていく体験もできたので、相手役の方に身を委ねる信頼関係の持ち方も勉強させていただきました

ーー今回の『ドラ恋』をきっかけに役者として学んだことはありますか?

福山:リー・ストラスバーグ演劇映画学校のメソッド演技に触れられたことが一番大きいです。改めて、どこまでいっても『自分』という存在からは逃れられないんだなと感じました。随分と長い間お芝居をする中で、福山翔大という存在を限りなく0にして役を生きるんだ、と息巻いていた時期があったのですが、今回の『ドラ恋』を通して、自分の人生で感じたことや経験、自分というフィルターをちゃんと通して役と絡めていく感覚を学ばせていただきました。この先、真逆のことを言う時期もあるのかもしれませんが、その繰り返しの中で、俳優としても人間としても強度を増していけたらと思います。本当に貴重な経験でした。

ーー将来、どんな役を演じたい、作品に出たいなどがあれば教えてください。

福山:メイド・イン・ジャパンの作品で主演を務めて、世界へ発信したいです。 カンヌ、ベルリン、ヴェネチア、ロカルノにとどまらず、世界中の方々に届く胸に染み渡るような物語に携わりたいです。

(文=於ありさ

福山翔大