圧倒的な肉体を活かしたハードなアクションはもちろんのこと、“マブリー(マ・ドンソク+ラブリー)”という愛称が示すように、チャーミングな魅力を武器に、マーベル映画『エターナルズ(21)に出演するなど大活躍のマ・ドンソク。

【写真を見る】上腕二頭筋がすごすぎる。背負い投げなど、豪快なアクションのつるべ打ち!(『犯罪都市 THE ROUNDUP』)

主演最新作『犯罪都市 THE ROUNDUP』(公開中)ではプロデューサーとしても名を連ね、自身の魅力を盛り込みまくった、トム・クルーズばりのセルフプロデュース能力を発揮している。そんな彼の製作者としての一面を掘り下げていきたい。

■運営する制作プロダクションの名前は「チームゴリラ

多くのハリウッドスター俳優たちと同じように、自らのプロダクションを運営しているマ・ドンソク。その名はズバリ「チームゴリラ」。脚本開発など映画の企画・制作を行うこの集団は『無双の鉄拳』(18)、『悪人伝』(19)といったドンソク主演作を手掛け、例えば『ファイティン!』(18)の主人公には、マ・ドンソクとリンクするアメリカ育ちという設定を盛り込み、イキイキとしたキャラクターを作り上げた。さらには「番外捜査」などのドラマシリーズでもヒットを連発してきた。

ドンソクにとってプロデューサー業初挑戦となったのが、人気ゲーム「PUBG」のプロモーション・ショートムービーPUBG Ground Zero』(21)刑務所を舞台にした短編で、マ・ドンソク演じる拘束着を着せられ独房に入れたれた男が、暴動を引き起こすというものだ。何十人という囚人を1人でなぎ倒していく豪快な姿や、あまりの強さに囚人が怯えてしまうというギャグ、過去の共演者のキャスティングなど、短編ながらドンソクのエッセンスがたっぷりと盛り込まれた。

■『犯罪都市』続編は、前作以上のマブリー濃度!

手掛けた作品のなかでも『犯罪都市』(17)は、企画から携わり、5年の構想期間を経て実現したバイオレンスアクションで、R指定作品として韓国で歴代興収3位という大ヒットを記録した1作。その続編となる『犯罪都市 THE ROUNDUP』にももちろん「チームゴリラ」が携わっており、マ・ドンソクは今作からプロデューサーも務めている。

圧倒的な腕っぷしを誇り、少々やりすぎな捜査で世間の目を集めがちな型破りの刑事マ・ソクト(ドンソク)は、同じ強行班の班長チョン・イルマン(チェ・グィファ)と共に、犯人の引き渡しのためベトナムに向かう。そこで凶悪犯のカン・ヘサン(ソン・ソック)が引き起こしている誘拐殺人事件の数々を知り、現地警察の制止を振り切って捜査を開始する。

映画の冒頭から立てこもり犯を投げ飛ばしたり、チンピラの巣窟で大暴れしたり、さらには犯人をバスのフロントガラスが突き破る勢いで蹴り飛ばすなど、マ・ドンソクでしか成立しないような豪快なアクションが連続していく。

そんな屈強な姿を見せたかと思えば、鍵のかかったドアノブを破壊して「開いてた」というギャグなど、コミカルな要素も前作よりはるかに増えており、チャーミングな姿も存分に堪能できる、マ・ドンソク成分120%の1作に仕上がっている。

■韓国国外での出演作リメイクが多数始動中!

『犯罪都市3』の制作も進行中で、さらなる勢いに乗るドンソクは、自身の出演作のハリウッドリメイクなど最近は韓国外での映画制作にも積極的。

『悪人伝』のハリウッドリメイク版では、マ・ドンソクがアメリカに設立した製作会社、ゴリラ8・プロダクションズが、シルヴェスター・スタローンの製作会社バルボア・プロダクションズと共にプロデュースを担当。マ・ドンソク自身の主演続投も決まっており、期待が高まる。

さらに日本では、LDH JAPANとエージェント契約を結ぶと、LDH JAPANが新設した日韓共同会社「HIAN」のサポートのもと、『犯罪都市』のリメイク企画を始動。活躍の場をどこまでも広げている。自身の魅力を熟知した作品を作りだしてはヒットに導いているマ・ドンソク。『犯罪都市 THE ROUNDUP』では、そんな彼のプロデューサーとしての実力にも注目してほしい。

文/サンクレイオ翼

コミカルな演技などチャーミングな一面もマブリーの魅力だ(『犯罪都市 THE ROUNDUP』)/[c]ABO Entertainment Co.,Ltd. & BIGPUNCH PICTURES & HONG FILM & B.A.ENTERTAINMENT CORPORATION