アルゼンチン指導者のマウリシオ・ポチェッティーノ氏がパリ・サンジェルマン(PSG)時代を回想した。

かつてトッテナムチャンピオンズリーグ決勝に導いた手腕も買われ、2021年1月にPSGの監督に就いたポチェッティーノ氏。指揮2年目の昨季はリーグ・アン王者に返り咲かせたが、そのシーズンをもって指揮官の任を解かれた。

解任理由としてはクラブの悲願であるチャンピオンズリーグ(CL)で結果を出せなかったのが主とされるが、ネイマールキリアン・ムバッペ、そしてリオネル・メッシらから成るタレント集団のマネジメントにも問題があったといわれる。

実際にどこまでが真実がわからないが、上層部との仲違いも18カ月での退任劇に繋がったともされるポチェッティーノ氏はスペイン『Relevo』で当時を振り返り、タレント集団の陣頭指揮を執る者であるが故の苦悩を明らかにした。

「偉大な選手が多すぎたが故、継続的に適応する必要があった。バルセロナメッシレアル・マドリークリスティアーノ・ロナウドがいるのは神の恵みだ。ただ、誰もが自らの居場所を求め、No1になるのを望む選手があまりにも多いと、混乱に陥りうる。結局、プレーするときは1つのボールと11人の選手だ。PKがあったら、それを誰が蹴るのか。それは監督が決められるものではなかった」

また、「今日のフットボール界でプロジェクトの話をするのは非常に難しいもの。中長期のプロジェクトに関わるラッキーな人は少ない。クラブでは要求がどんどんと増えている一方で、忍耐力がなくなってきている」と去就にも触れた。

「一番は優勝であり、同時に維持する仕組みを作ることだ。ムバッペメッシネイマールのような選手が所属するクラブにいたのだから、レベルを維持しようとするのは当然。だが、(新たに指揮する条件として望ましいのは)CL制覇のような大きなものを目指すチャンスを与えてくれるクラブだ」

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