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image credit:TSA/Twitter

 密輸者は、機内持ち込みが禁じられている物を、無駄に創意工夫をし、時に仰天するような方法で密輸しようとする。

 アメリカでは、今年は11月24日が感謝祭ということで、州をまたいで国内線飛行機で親族や友人を訪ねる人も少なくない。

 感謝祭には七面鳥か鶏肉の丸焼きを食べるのが伝統となっている為、生肉の機内持ち込みがいつもより多く発生している。

 そこに目を付けたのか、生の鶏肉の中に銃を隠して持ち込もうとした乗客が、空港職員に拘束された。銃社会アメリカならではの事案である。

【画像】 生の鶏肉の中に銃器を隠し、機内に持ち込もうとした乗客

 11月7日、フロリダのフォートローダーデール・ハリウッド国際空港で、TSA(アメリカ運輸保安局)の職員が生の鶏肉に銃を詰め込んで機内に持ち込もうとした乗客を拘束した。

 職員が調べると、生の鶏肉の中から出てきたのは、黒いビニール袋に包まれた銃だった。

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 この1件をSNSでシェアしたTSAは、「感謝祭が近付くにつれて、陰謀はニワトリに変わる」「感謝祭用の鶏に銃を詰め込むのは時間の無駄」と綴っている。

 TSAのウェブサイトによると、乗客はアメリカ国内の移動であれば、生肉と調理済みの肉の両方を機内に持ち込むことが許可されている。

 特に感謝祭が近付くと、TSA はスタッフィング(詰め物)を含めて七面鳥の持ち込みが認められているが、肉には固い保冷剤を詰めることが求められていて、それが溶けていると持ち込みは許されない。

 銃に関しては、発券デスクで申告し、コンテナ内に降ろしてロックする必要がある。

 違反した者には、最高13910ドル(約197万円)の罰金をTSAに支払うことが命じられるという。

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 今回の乗客がどのような処罰を受けたかは明らかにされていない。

 TSAは、こうした規制は地方や州によって異なるため、注意するよう促している。

今年だけで空港で100丁以上の銃が押収されている銃社会アメリカ

 つい先日も、TSA は今年に入ってフロリダの空港で、既に100 丁の銃を押収したことを報告している。

 「これらの銃は、ほぼ全てが装填されていて、弾薬を収容していた」とTSAは述べている。

 TSAスポークスパーソンのサリ・コシェッツさんは、「全ての乗客は、偶発的な悲劇を防ぐためにも、保安検査場に入る前に銃がどこにあるかを正確に知る責任があります」と話している。

 ちなみに、今年これまでに押収された銃器の数が最も多い空港として、129丁の銃が押収されたオーランド国際空港に続いて、フォートローダーデール・ハリウッド国際空港は120丁で、2位にランクインしているということだ。

References:Leave the gun, take the chicken: Passenger tries to hide a GUN inside a raw chicken, but is caught by TSA - who call the stunt 'a baste of time'/ written by Scarlet / edited by / parumo

 
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生の鶏肉に銃を仕込んで機内に持ち込もうとしたアメリカ人乗客が拘束される