2021年1月に芥川賞を受賞し、その年の日本文学界を席巻した宇佐見りん『推し、燃ゆ』。芥川賞受賞以前より海外の出版社から熱い視線が注がれていましたが、今月、待望の英語版が『Idol, Burning』というタイトルでついに発売されました。
(*)「ファンダム(fandom)」は、さまざまな分野における熱狂的なファンの集団、世界、文化のこと。「有害なファンダム(toxic fandom)」は、近年使用されている流行語。
イギリス版Canongateのサイト
https://canongate.co.uk/books/4013-idol-burning/
アメリカ版HarperVia(Harper Collins)のサイト
https://www.harpercollins.com/products/idol-burning-rin-usami?variant=40169948348450
- 『推し、燃ゆ』各国語版刊行状況、タイトルなど(刊行順)
・韓国語(Media Changbi, Inc.)2021年8月5日刊行、タイトル『최애, 타오르다』
・中国語繁体字/台湾(精誠資訊)2022年2月24日刊行、タイトル『本命,燃燒』
・デンマーク(Forlaget Korridor)2022年9月9日刊行、タイトル『Idol, brænder』
・英語/UKほか北米圏以外(Canongate)2022年11月3日刊行、タイトル『Idol, Burning』
・英語/北米圏(HarperVia)2022年11月15日刊行、タイトル『Idol, Burning』
以下は刊行準備中です(契約順)。
・イタリア語(Edizioni E/O)
・ロシア語(AST Publishers)
・インドネシア語(Gramedia)
・スペイン語(Editorial Oceano de Mexico, S.A. de C.V.)
・ドイツ語(Verlag Kiepenheuer & Witsch/2023年6月刊行予定)
・タイ語(Mind and Thought/2023年1月刊行予定)
・フランス語(PICQUIER)
・ベトナム語(Nha Nam Publishing and Communications JSC)
・ポーランド語(Grupa Wydawnicza Relacja sp. z o.o.)
- 『推し、燃ゆ』あらすじ
あかりは学校でも家庭でも周囲が求めるような「普通」の生活を送ることができません。日々、居心地の悪さを感じるあかりにとって唯一の支えは「推し」の存在であり、彼を “解釈” することでした。その最中での炎上による「推し」の芸能生活の翳りは、あかりの生活の軸をも揺るがしていきます。
1999年生まれ、神奈川県出身。現在大学生。2019年、『かか』で第56回文藝賞を受賞しデビュー。同作は2020年に第33回三島由紀夫賞を史上最年少で受賞。2021年、第2作『推し、燃ゆ』が綿矢りささん、金原ひとみさんに次ぐ史上3番目の若さで第164回芥川賞受賞。第3作目にして最新作の『くるまの娘』は6万部突破(電子書籍含む)。
■書誌情報
書名:推し、燃ゆ
著者:宇佐見りん
税込定価:1540円
仕様:46判/上製/128頁
発売日:2020年9月9日
カバーイラスト:ダイスケリチャード
装幀:佐藤亜沙美(サトウサンカイ)
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309029160/
配信元企業:河出書房新社
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