カタールワールドカップ(W杯)に出場する各国が16日にテストマッチに臨んだ。

今大会の優勝候補に挙がるアルゼンチン代表はUAE代表と対戦し、5-0で圧勝した。

負傷でベンチ外のロメロの代役にリサンドロ・マルティネス、ラウタロ・マルティネスに代えてフリアン・アルバレスを起用した以外、ほぼベストメンバーを揃えたスカローニのチームはメッシディ・マリア、パレデス、オタメンディらがスタメンに名を連ねた。

立ち上がりからボールを握って押し込んだ中、17分には見事なカウンターが発動。ハーフウェイライン付近でボールを受けたディ・マリアが右のスペースを狙うメッシへ完璧なスルーパスを通すと、メッシはボックス内まで運んで左を並走するアルバレスへプレゼントパス。これをアルバレスが難なく左隅に流し込んだ。

さらに、畳みかけるアルゼンチンは25分、左サイド深くでアクーニャが浮き球で上げたクロスをボックス右で待ち構えていたディ・マリアが抑えの利いた完璧な左足ダイレクトボレーで合わせると、これが左ポストの内側を叩いてネットを揺らすスーペルゴラッソとなった。

これで完全にノッたディ・マリアは36分にもボックス中央でマク・アリスターから横パスを受けると、スラロームのようなドリブルでDFとGKを鮮やかにかわし、無人のゴールへ右足のシュートを流し込む。

相棒ディ・マリアの活躍に払しょくされたか、前半終了間際にはメッシが魅せる。44分、中央での細かい崩しに参加したメッシディ・マリアに預けて右へ流れると、右足を使った持ち出しでDF2枚を振り切った後に右足の鋭いシュートをゴール左隅へ突き刺した。

4点リードで試合を折り返しアルゼンチンハーフタイム、後半立ち上がりに多くの交代カードを切っていく。序盤は相手の攻勢を受けたものの、60分にはデ・パウルの鮮やかな中央での仕掛けからペナルティアーク付近でラストパスを受けたホアキン・コレアがDFに囲まれながらも強引に右足でシュートに持ち込むと、これがゴール左隅に決まった。

その後は省エネモードで危なげなく時計を進めたアルゼンチンUAEとのテストマッチに圧勝し、イタリア代表が持つ世界記録にあと1試合に迫る公式戦36試合無敗を継続し、W杯に臨むことになった。

また、W杯出場国同士の対戦となったサウジアラビア代表vsクロアチア代表は、クロアチアが0-1で勝利した。

モドリッチコバチッチ、ペリシッチらをベンチに置いたクロアチアは、前半は相手の堅守に苦戦。それでも、後半に入って続けて主力を投入し、攻勢を強めていく。

そして、試合終盤の82分には左サイドモドリッチからパスを受けたクラマリッチがそのままボックス内にドリブルで切れ込んでゴール前の密集を抜く見事な右足のシュートをニア下へ突き刺した。このゴールを危なげなく守り抜いたクロアチアが出場国同士の一戦を制し、良い形でW杯を迎えることになった。

その他ではポーランド代表が難敵チリ代表に1-0で競り勝った一方、メキシコ代表はスウェーデン代表に1-2と競り負けている。

UAE代表 0-5 アルゼンチン代表
アルゼンチン
アルバレス(17分)
ディ・マリア(25分)
ディ・マリア(36分)
メッシ(44分)
ホアキン・コレア(60分)

サウジアラビア代表 0-1 クロアチア代表
クロアチア
クラマリッチ(82分)

ポーランド代表 1-0 チリ代表
ポーランド
ピョンテク(85分)

メキシコ代表 1-2 スウェーデン代表
メキシコ
ベガ(60分)
スウェーデン
ローデン(54分)
スヴァンベリ(84分)

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