米国のアマゾン・ドット・コム(Amazon.com)は11月11日、次世代の配送ドローン『MK30』を発表した。

(参考:【写真】空を舞うAmazonの新型配送ドローン

 全長5.5フィート(約1.67メートル)、機体重量80ポンド(約36kg)で、最大積載量は5ポンド(約2.26kg)だ。6つのプロペラがあり、飛行時の騒音は低減。高温や小雨など過酷な環境への耐久性が高まっている。また、既存モデル『MK27-2』よりも小型で軽量化されており、航続距離も長くなっているという。

 荷物の入った箱を積むと垂直に浮上し、前進。目的地で安全を確認すると箱を下降させて戻ってくる。この一連のプロセスはすべて無人で完結する。新型ドローン『MK30』は2024年の実用化を目指しているという。

 2013年に公開されたドローン宅配便計画「Amazon Prime Air」で運用されることが期待される。現在も研究開発が進められており、法整備などの課題は残るが、実用化に向けて着々と準備が進められている。

 Amazon.comが普通のIT企業と大きく異なる点は、インターネットにとどまらず、物流インフラでも世界中を網羅していることだ。

 オンライン書店として1993年に創業したAmazon.comはその後、取り扱う商品を増やし、物流に伴うモビリティで陸海空に進出。Amazon.com創業者ジェフ・ベゾス氏は2000年にBlue Originを設立し、宇宙開発も行っている。

 近年は無人コンビニ『Amazon Go』が話題になった。また、コロナ禍では対面販売が大きく縮小するなかオンライン・ショッピングが大幅に伸張し、Amazon.comは猫の手も借りたいほどの大忙しだった。

 Amazon.comがくしゃみをしたら世界が風邪をひくという状況だ。社会インフラとしての位置づけは今後、さらに強まっていくだろう。

source
https://www.aboutamazon.com/news/transportation/amazon-prime-air-delivery-drone-reveal-photos
https://www.theverge.com/2022/11/10/23451851/amazon-mk30-drone-prime-air-delivery
https://www.cnbc.com/2022/11/11/a-first-look-at-amazons-new-delivery-drone.html

(文=@Nagatackle

Amazonより