作家・物江潤氏による『デマ・陰謀論カルト スマホ教という宗教』が11月17日新潮社より刊行されます。


 安倍元首相の事件を機に、旧統一教会への注目が高まっています。これをきっかけに、「カルト」とされる存在の脅威を改めて感じた方も多いことでしょう。
 こうした従来型のカルトとは別に、我々の身近には新たな脅威が生まれているのだといいます。ネット上での論争に詳しい著者の物江潤氏は、スマホなどSNSを媒介として広まる陰謀論カルト的な教えを「スマホ教」と命名し、警鐘を鳴らしています。
 若者だけではなく高齢者もスマホを積極的に活用するようになった結果、およそ常識とかけはなれたことを信じてしまうケースも珍しくないといいます。実際に極端な情報だけを仕入れるようになった高齢の身内との「断絶」が生まれることもあるのだとか。

「世界を本当に支配しているのは闇の政府」
コロナワクチンは人口削減のための生物化学兵器らしい」
「岸田首相はゴムのマスクをかぶったゴム人間である」

 普通の人なら一笑に付すような「説」を真剣に信じる老若男女が増えているというのです。
 これら陰謀論トンデモ説と表裏一体なのが、フェイクニュースです。
 本書では、フェイクニュース拡散の仕組みについても非常に興味深い解説がなされています。
 たとえば「『アンパンマンのマーチ』特攻隊起源説」――これは、あの名曲の背景には、やなせたかし先生の特攻隊員だった弟さんへの想いから作られた、という説で、ネット上では広く読まれているものです。
 しかし、調べてみるとまったくのフェイク。では何をきっかけに、どのような経過をたどって拡散されたのか。様々な資料から読み解いた解説は、世に蔓延る大小さまざまなフェイクニュースに騙されないために、スマホネットを日常的に使う方にはぜひご一読いただきたい内容となっております。

 オウム真理教をはじめとした、従来のカルト宗教との共通点や違いについての考察も、旧統一教会問題の脅威が世間を騒がせている今こそ読んでいただきたいトピックです。論理的思考能力の高い理系エリートがなぜ「空中浮揚」を信じてしまったのか? 友人をカルトから救おうとした優等生がなぜ逆にカルトにハマってしまったのか? 本書を読めば、「自分や家族は絶対大丈夫」と思っている方こそ危ないのだということをご理解いただけるかと思います。


■著者からのコメント
 このたび、『デマ・陰謀論カルトスマホ教という宗教―』(新潮新書)を刊行することになりました。
 現下、旧統一教会が問題視されていますが、同様の反社会性を備えた集団がネット上で急拡大しています。反ワクチン団体のメンバーが接種会場に不法侵入し逮捕された事件が象徴するように、彼らの危険性は計り知れません。ネットを通じ歪な世界観を形成したであろう山上容疑者や、オウム信者をも想起させる彼らの実態・思考法を理解することが急務だと考えますし、その一助に本書がなれれば幸いです。<物江潤>


■目次
第1章 日本中に光の戦士がいっぱい――スマホ教とは何か
すべては「闇の政府」のせいである/「光の戦士」の使命感/特別な自分になれる/傷を負うほど光り輝く/優しくて危険な唯一の居場所/「スマホ教」=被災地スナック/やめたくてもやめられない/「遅れてきた青春」を謳歌

第2章 誰でも気軽に神と繋がれる――SNS時代のスピリチュアル
「スピ度」/不自由なほど幸せになれる/オウムから何も学んでいない/話が通じる宗教、通じない宗教   「やる気スイッチ」で読み解く/「最高のスピリチュアルライフ」に潜む危険/この世のすべては「波動」/ネトスピの見事な仕組み/エクササイズで宇宙と一体化/これ以上なく簡単に神と繋がれる/思考は現実化するのか/「ネトスピ」×「陰謀論」禁断のコラボ

第3章 検索すればするほどデマを信じてしまう――ネット社会の罠
中学生以下のネットリテラシー/同じ意見がこだまする閉鎖空間/「英雄」も「悪人」も自由自在   「真実」が力を失った時代/フェイクニュースほど拡散しやすい/「アンパンマンのマーチ」特攻隊起源説/旧統一教会と安倍元首相/陰謀論はドキドキしてワクワクする/世論を操作するフェイクアカウント/そして危険な世直しのリスクが生まれる/スマホ教とオウム真理教

第4章 スピリチュアル陰謀論が出会うとき――禁断の魅力を持つスマホ
オルグのしやすいネット社会/願望が反映されすぎる世界は危険/生きる意味を見つけられない/ビックリマンチョコで物語を消費する/「いいね!」の嵐で信者を獲得/混ぜるな危険スピリチュアル陰謀論/論理では太刀打ちできない最強世界

第5章 いつも心に「アンパンマン」を――わたしたちができること
あまりにも容易に生じる神秘体験/空中浮揚を笑い飛ばせなかった優等生エリートたちをオウムへと導いたもの/スマホはいつでも「信じたい物語」を与えてくれる/自分なりの小さな物語をつくる/映画『ジョーカー』に共感した射殺犯の「物語」/スマホ教から身を守るために/「アンパンマン」の核にあるもの/捨てがたいピースさえあれば、何度でもやり直せる


■内容紹介
国会議員芸能人はゴムのマスクをかぶったゴム人間ばかり」「トランプ大統領率いる光の銀河連合が闇の政府と戦っている」etc.こんなトンデモ話、いったい誰が信じるのか。普通の人ならそう考えるが、SNS上では想像を超えるほど多くの人々が妄説を発信し続けている。かつての怪しげな新興宗教と違い、実体を伴わないからこそ恐ろしい、ネット世界のデマ、陰謀論カルトの脅威を徹底分析。


■著者紹介
一九八五(昭和六十)年、福島県生まれ。早稲田大学工学部社会環境工学科卒。東北電力、松下政経塾を経て、現在は福島市で塾を経営する傍ら社会批評を中心に執筆活動に取り組む。著書に『ネトウヨパヨク』『空気が支配する国』など。


■書籍データ
タイトル】デマ・陰謀論カルト スマホ教という宗教
【著者】物江潤
【発売日】2022年11月17日
【造本】新書版
【本体定価】858円(税込)
ISBN】 978-4106109720
URLhttps://www.shinchosha.co.jp/book/610972/

配信元企業:株式会社新潮社

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ