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 散々な言われようだ。

 西武からFA宣言した森友哉捕手(27)のオリックス入りが決まった。4年総額18億円(推定)の大型契約。大阪出身の森が、地元関西の球団を新天地として選んだ。

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 森のオリックス入りにいち早く反応したのが、ソフトバンク藤本博史監督。「打つ方は嫌な打者」と警戒しつつ、「キャッチャーをしてくれたら、チャンスがある。リードに偏りがあるとか。欠点はあるからね。キャッチャーとしてはそんなにいやらしさはない」とダメ出しした。

 藤本監督には歴史的V逸の悔しさもある。オリックスと今季最終戦まで優勝を争い、76勝65敗2分で史上初の同じ勝敗と引き分け数で並んだが、直接対決(ソフトバンク10勝15敗)の差で優勝をさらわれた。連覇を許したライバル球団に、球界屈指の「打てる捕手」が加入するとあって、イヤミの1つも言いたくなったのか。森にしてみれば入団前に、思わぬところから先制「口撃」を受けた形だ。

 阪神岡田彰布監督のコメントも注目を集めた。森が大阪出身で、今オフFAの目玉選手でもあったが、森を含めFA補強の必要性を問われると「せっかくチーム若くなってきたのに年寄りいらんやろ。年寄りかわからんけど」と一蹴した。FA補強を封印し、自前で育てるという方針を示した。岡田流リップサービスでもあるが、働き盛りの若い27歳を「年寄り」扱い。見た目が年寄りなのか、プレースタイルが年寄りに見えるかは定かでないが、他球団監督からなかなかのイジられようだ。

 球界を代表する捕手に成長した森だが、さかのぼると侍ジャパン稲葉篤紀・前監督の怒りを買ったこともある。首位打者MVPを獲得した19年、国際大会プレミア12の代表メンバーに選ばれたが、体調不良を理由に辞退。同時期の西武キャンプには元気に練習参加し、当時の稲葉監督が「日の丸に真剣に向き合えない選手は選ばない」と発言。具体的な選手を指したものではなかったが、以降、東京五輪も含めて稲葉監督が森を代表に呼ぶことはなかった。

 西武では、辻発彦監督の「地雷」もたびたび踏んでいる。とくに22年4月に敵地のロッカールームで起こした右手人さし指骨折は、ひんしゅくを買った。試合後に捕手のマスクを投げつけたことが原因で1か月半の戦線離脱。「チームとして許されることじゃない」と自制心のない行動で指揮官を激怒させた。

 やんちゃな一面があり、金髪にもする個性派。なにかとツッコミどころがあって、言われやすい?傾向にある森だが、厳しい言葉は実力が認められている裏返しでもある。オリックス入りでますます警戒される森に対する、他球団の「監督評」にも注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

監督ウケ悪い?FA森友哉「捕手でのいやらしさない」「年寄り」言われ放題