■オーイシマサヨシがウマ娘と駆ける! 疾走感あふれるナンバーと共にライブはクライマックスへ!

安野希世乃

午前中から盛り上がってきたライブもいよいよ終盤戦へ。そのトップを飾るのは前半戦で『アイカツ!』とコラボした安野希世乃だ。右手にオリジナルマスコット「パクパクモンスター」のパペットをはめて唄うのは、TVアニメ『異世界食堂2』主題歌「おんなじキモチ」。OPアニメの映像が流れる中、歌詞の「パクッパクッ」に合わせてバベットを操るパフォーマンスも交えながら、幸せな時間を過ごす喜びを情感たっぷりに唄い上げた。

歌い終えて、午前中からライブを盛り上げてくれているファンのみんなにねぎらいのあいさつをしてから「午後に向けてもっと元気のあるクラップ聞きたいなー」と気合いを入れる。そして相棒のパペットとANIMAX MUSIXのステージに立てたことや、オンライン開催だったANIMAX MUSIX 2021 ONLINE以来の出演となるため、元気なファンのみんなの姿が見られるのが本当に嬉しいと語った。

続く二曲目は、彼女自身のファーストアルバムからのオリジナルナンバー「世紀の祝祭」。民族音楽風のイントロからアップテンポなメロディで紡がれる、複雑な恋心を唄った個性的なナンバーをランウェイを歩きながらファンの間近で披露。

「もっともりあがっていきましょー! みんなの熱いクラップ聴かせて下さいー!」

アリーナ中央でファンからの力強いクラップと、常夏の陽射しのようなオレンジのライティングに照らし出され、最後は最前ステージで不思議でパワフルな祝祭の幕を閉じた。

ウマ娘 プリティーダービー

先日ベルーナドームでの大型ライブを大盛況で終えたばかりの『ウマ娘 プリティーダービー』から、トウカイテイオー役・Machico/ウオッカ役・大橋彩香/スマートファルコン役・大和田仁美/タニノギムレット役・松岡美里/ホッコータルマエ役・菊池紗矢香/ワンダーアキュート役・須藤叶希の6人が登場。

白ベースのライブ用衣装をまとった6人が送る一曲目は、最新ナンバーとなる「ゆるパカHAPPY DAYS!」(アニメ『うまゆる』)。チャールストンのメロディに乗せてアップテンポに繰り広げられるダンスナンバーに乗せて、ノリの良いハーモニーとパフォーマンスを繰り広げた。あいさつと自己紹介を終えての二曲目は、ゲームサービス開始1.5周年を記念した楽曲「Gaze on Me!」。明るく爽やかで、ちょっと妖艶さも混じったダンスナンバーを、それぞれが演じるウマ娘の決めポーズも交えたパフォーマンスと共に送り、場内のテンションも一つになって熱く盛り上がった。

ウマ娘 プリティーダービー×オーイシマサヨシ

ウマ娘のライブのシメと言えば、今やゲームの枠を超えて人気となった「うまぴょい伝説」だが、今回はなんとここにオーイシマサヨシが加わってのコラボステージに。

「奇跡的に競走馬みたいな名前のオーイシマサヨシです!」

そんなあいさつと共にウマ娘の中に加わったオーイシは、ただ唄うだけでなくパワフルに「うまびょい! うまぴょい!」と踊り、アリーナ中央に移動する際はレースで大逃げを決めるような全力疾走を見せて場内を大いに盛り上げる。張り切りすぎたのか、最後の方ではランウェイ上でへたり込む一幕も見せつつ、ウマ娘のメンバーと共に見事完走して、最高のコラボパフォーマンスを見せつけた。

鈴木このみ

アニマックス、盛り上がってるかー!」

元気なかけ声と共にランウェイ最前のステージに登場したのは、アニマックスを切っ掛けにデビューしたアニソンシンガー・鈴木このみ赤と黒のドレスをまとい、一曲目の「Bursty Greedy Spider」(TVアニメ『蜘蛛ですが、なにか?』)を、叩きつけるようなメロディに乗せてパワフルなボーカルとアクションで熱唱。最後は力強いロングシャウトを決めて場内をヒートアップさせた。

自分のデビューの場所とあって、ANIMAX MUSIXのステージには実家のような安心感があると語る鈴木は、そこに自身のデビュー10周年というお土産を持って立てたのが嬉しいと笑顔を見せる。そしてウルトラオレンジのサイリウムでの応援をお願いし、「ご飯食べる前に最後の体力一絞り持っていって良いでしょうか? ぜひ一緒に踊りましょう!」と話ながら最新ナンバーとなる「Love? Reason Why!!」(TVアニメ『恋愛フロップス』)をスタート。アップテンポなリリックをノリ良く唄い紡ぎ、別アングルカメラにアピールしたり、客席のウルトラオレンジの輝きを受けながら一体になってハイテンションに盛り上がってみせた。

南條愛乃

3時間以上に及んだライブもいよいよフィナーレに。トリを飾るのは今年でソロメジャーデビュー10周年となる南條愛乃エレクトリックなイントロで始まる曲を察した客席が沸きあがる中、「いくよ!」 のゲキと共に一曲目の「黄昏のスタアライト」(TVアニメ『グリザイアの楽園』)がスタートし、圧倒的なボーカルで唄い紡がれる運命へと抗う歌に場内の全員が聴き入り、終わると共に大きな拍手が会場内を包み込んだ。

「楽しんでますかー!」と応援してくれた場内のファンに語りかける南條は、10年前にANIMAX MUSIXのステージに立った思い出を振り返る。そして「当時は一曲歌っただけでも緊張しましたが、今も緊張しています」と、その時に唄ったナンバー「君が笑む夕暮れ」(TVアニメ『東京レイヴンズ』)を披露。10年前はブルーのコンサートライトの輝きと共に唄った曲だが、今回は南條からの「ぜひオレンジ色で聞いてください」というリクエストにファンが応え、場内は曲名通りの夕暮れ色に染まった。そんな中で、南條は10年前を思い出すかのようなしっとりと歌声を響かせた。

「あー緊張したなあ」と歌い終えて語った南條は、ファンの間近に行くべくランウェイを歩いてファンの応援に応えながら、中央ステージへと辿り着く。そして「一緒に盛り上がってくれたら嬉しいです」とラストナンバー「EVOLUTiON:」(TVアニメ『進化の実~知らないうちに勝ち組人生~』)スタート。未来にむけてポジティブに突き進もうという明るく前向きなメッセージソングを、力強い歌声でファンの間近で唄いながらその心をガッチリと掴んでいく。そして「いくよ!」のかけ声と共にクライマックスでは息を合わせてのクラップでもりあがり、ラストは「最後に一緒に飛びましょう! せーの!」で場内全員でのジャンプを決めて、ライブPART1のラストを見事に締めくくった。

【ALL CAST】

すべての曲を終えたステージに司会の田口尚平アナウンサーが再び登場し、ライブを振り返りながら声を出さない応援でライブを盛り上げてくれたすべてのファンに感謝のあいさつを送った。

続いて出演全アーティストがステージに登場。「声の出せないライブ、でもみんなの声、確かに聞こえました」(TRUE)などのそれぞれからの感謝の言葉や、先ほど田口アナウンサーが「末脚が残っているか心配」と語ったオーイシマサヨシは「うまびょい伝説」の後にバックステージでダウンしていたなどの裏話も明かされた。

そして満員の客席をバックにしたアーティスト陣の記念撮影の後、「もう一曲聴きたいですよねー? まだまだ一緒に盛り上がれますよねー!」のかけ声と共に、出演者全員でのフィナーレソングがスタート。曲は今年でテレビアニメ放送10周年を迎えた『ガールズ&パンツァー』の主題歌「enter enter MISSION!」だ。色々な障害を乗り越えて、仲間と共にがんばって突き進もうという、まだまだ厳しい状況が続くアニソンライブやエンタメ関連にも重なる内容の名曲を、アーティストそれぞれが個性を出したハーモニーや掛け合いを重ねていく。そしてラストはステージ上のアーティストと共に全員でジャンプを決めて、夕方から始まるPART2、そしてまた来年もこの会場で盛り上がれることを約束するように、ANIMAX MUSIX 2022 PART1は大団円フィナーレとなった。

ライブ自体はもちろん、参加アーティストそれぞれが積み重ねてきたキャリアならではの味わいと個性が全開となったANIMAX MUSIX 2022 PART1。はたしてPART2ではどのようなパフォーマンスが繰り広げられたかも、引き続きお送りしよう。

文・レポート=斉藤直樹