コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、高校デビューに失敗した女子と成功した男子が"期間限定"の友達になりコンプレックスの克服を目指す姿を描いた作品、『楠木さんは高校デビューに失敗している』をピックアップ。現在『楠木さんは高校デビューに失敗している』は『comic POOL』(pixivコミック)で連載中であり、作者のみいみつきさんが10月21日にこの作品の1話目をTwitterに投稿したところ、9.8万以上(11月10日現在)の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、みいみつきさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

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■元"陰キャ"の男女が友達となり理想の高校生活を求め奮闘する様子を描く本作

中学時代のひどい失恋をきっかけに美人が"トラウマ"になった志月。あの日から高校デビューを決意した志月は必死に努力を重ね、高校では無事スクールカーストの中間層に所属するようになる。しかし、同じクラスには志月の陰キャ時代を唯一知る楠木がいた。楠木は学年1の美少女とも噂され男子からはチヤホヤされているが…実は中学時代、志月と同類の"陰キャ"だったのだ。

美人とは二度と関わらないと決めていた志月だったが、ある日楠木から「助けてください」と呼び止められる。実は楠木は"外見だけ"高校デビューに成功し、コミュ力が見た目に追い付いていないことに限界を感じ悩んでいたのだ。現状を知った志月が「最初に一人でも友達ができれば…」とアドバイスすると、楠木は友達になってほしいと申し出るのだった。

他に友達ができるまでの"期間限定"で友達となった二人だったが、志月は楠木の普通の男女では起こらない距離の詰め方に世話を焼くことになる。上位カーストにも目をつけられそうになり、平穏な高校生活を脅かされると不安を感じていた矢先、志月へトラウマを植え付けた蛇川が現れて…。

元"陰キャ"の男女が期間限定の友達となり、理想の高校生活を求め奮闘する様子を描いた本作。特徴的なキャラクターや男女の青春が詰まったストーリーが話題となり、Twitter上では「二人を応援したい」「推し漫画」「次の話が待ちきれない」「これはアニメ化するな…」など多くのコメントが寄せられている。

■「高校生が直面しやすい悩みの克服と成長をテーマに」 作者・みいみつきさんが創作の裏側を語る

――『楠木さんは高校デビューに失敗している』を創作したきっかけや理由があればお聞かせください。

以前から学園モノの漫画が描きたいと思っていました。人間関係やトラウマといった高校生が直面しやすい悩みの克服と成長をテーマにしようと考えた結果、「高校デビュー」という設定を取り入れて描くことにしました。

――本作では、高校デビューに成功した「志月くん」と失敗した「楠木さん」の対比が印象的です。これらのキャラクターは、どのようにして生み出されたのでしょうか。

主人公の志月とヒロインの楠木は「同じ秘密を抱えていて一見似ているようだが実は同じじゃない」という対比を強く意識しています。特に楠木は当初、ただかわいいい女の子という感じでしたが、担当さんの助言もあってヒロイン度がより高まるよう「学年1の美女」という設定になりました。一方、志月は「中間層」で目立たずに学校生活を送ることを望んでおり、その人のギャップでキャラクターがより特徴的になっています。

――『楠木さんは高校デビューに失敗している』は、連載で今後もお話が続いていきますが、今後の見どころをお聞かせください。

楠木と志月の「友達」関係は今後どうなっていくのか、そして志月にトラウマを植え付けた蛇川は二人にどう関わってくるのか、というのが一番の見どころになると思います。

――『楠木さんは高校デビューに失敗している』に限らず、作品を描く上で意識している点やこだわっている点をお聞かせください。

キャラクターの心情の変化を意識して描くようにしています。

――今後の展望や目標を教えてください。

まだ始まったばかりなので、一人でも多くの方にこの作品を知ってもらって、楽しんでもらうのが目標です。

――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

前作の終了から長期間空いてしまったのですが、引き続き読んでくださる方もいて、本当に嬉しく思います。たくさんの人に楽しんでいただけるようがんばりますので、これからも応援いただければ幸いです。

学年1の美少女は"高校デビュー"できていない…みいみつきさんの新連載『楠木さんは高校デビューに失敗している』が話題/画像提供/みいみつき・一迅社