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自動運転への姿勢崩さず

今年10月、フォルクスワーゲンフォードが出資する米国の自動運転技術開発企業、アルゴAI(Argo AI)の閉鎖が発表されたが、フォルクスワーゲンは「開発パートナーシップを統合する」として、次のようにコメントした。「当社の目標は、可能な限り早い時期に最も強力な機能を顧客に提供し、可能な限り費用対効果の高い開発体制を整えることです」

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フォルクスワーゲンのブランドCEOであるトーマス・シェーファーによると、フォルクスワーゲンの自動運転車は商用車を筆頭に、10年以内に世界で主流になるという。

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フォルクスワーゲンは2025年までに自動運転車による配車サービスの提供を目指している。

同社の商用車部門と並行して、ソフトウェア子会社であるカリアド(Cariad)が中国での自動運転開発を推進し、その他の地域ではボッシュがパートナーになる予定だ。

自動運転に関するフォルクスワーゲンの計画は大幅に遅れているが、これは他社も同じだ。電動化による数十億ドル規模のコスト増、世界的なパンデミック、半導体不足、技術をめぐる世界的な法律問題などを背景に、すべての企業が大きな障壁に直面しているのである。

シェーファーCEOは次のように述べている。

「技術は利用可能で、ハンブルクミュンヘンでは自動運転を実施しています。しかし、製造される数が非常に少ないため、車両コストはまだ高いのが現状です。また、システムが人間よりも優れた運転をすることを証明する必要もあります。法規制は膨大で、国によって全然違うんです」

「自動運転には重点を置く必要があり、そのため当社は商用車部門を強力にプッシュしています。自動運転が実現すれば、利益とチャンスが広がるからです。勝者がすべてを手に入れるとは言いませんが、早くから参入する必要があるゲームです。待っていても前には進まないので、力を入れているんですよ」

シェーファーCEOは、フォルクスワーゲンが自動運転車を展開する際の問題点を説明し、「法律、カメラシステム、半導体、エネルギー消費量、計算速度など、見た目ほど簡単なことではありません。自動車は大きなデータ収集装置になるでしょう。実に複雑です」と語った。

中期的には、2025年にハンブルクの配車サービス「Moia(モイア)」を通じて、自動運転の電動バス、ID.Buzzを予約できるようにすることが目標であるという。


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