當真あみと北村匠海が、11月24日に都内で行われた映画「かがみの孤城」のプレミアイベントに、吉柳咲良、板垣李光人、横溝菜帆、梶裕貴宮崎あおい、原圭一監督と共に登壇した。

【写真】宮崎あおい「若いキャストの方が多いので、お母さんのような気持ちで参加させていただいています」

■當真あみ「引っ込み思案なところとかが、こころちゃんと似てる」

本作は、辻村深月の同名小説をアニメーションとして映像化したもの。学校での居場所を無くし、家に閉じこもっていた中学1年生こころが、ある日、“かがみの中の城”に招かれ、その中で出会った6人の中学生と一緒に、どんな願いでも叶う部屋の“鍵”を探すミッションに挑む。

主人公・こころ役の當真は、「こういう舞台あいさつが初めてで緊張してるんですけど、たくさんの方に来ていただいて嬉しいです」と初々しくあいさつ。北村は「サッカーが得意なリオンを演じました。日本、勝ちましたね! きっとリオンもこの世界の中で勝利を喜んでいたと思います」と、前日に行われた「FIFAワールドカップカタール2022」でサッカー日本代表ドイツ代表に勝利したことに歓喜し、笑顔であいさつをした。

當真は1000人ものオーディションから“こころ”役に選ばれた。「最初は驚きました。元々原作が好きで読んでいて、私はアニメも好きなので、好きな小説のアニメ化作品に声優として関わることができたことが本当に嬉しいです」と、選ばれた時の気持ちを語った。声を演じた“こころ”については、「引っ込み思案なところとか、自分の思ったことをパッと伝えることができないところとかが、こころちゃんと似てるなって思いました」と、共通点も多いと語った。演じる上で注意したことは、「監督に『オーディションの時の感じのままやってほしい』と言われましたので、“変わらない”ことを意識しました」と答えた。

北村匠海「25歳で中学生のリオンくんに声を当てるのがネックだった」

こころと同じ中学一年生リオンを演じた北村は、「今25歳で、中学生のリオンくんに声を当てるというのがネックだなと思いました。でも、マイクチェックの時、『そのままやってくれればいい』って監督に言ってもらえたので、自分のままの瞬間もこの映画には入っていると思います」と、當真同様に、監督からの言葉、アドバイスで演じる方向性が見えた様子。中学生のリオンの気持ちを切らさないために、自ら志願して4時間ほど立ったままでアフレコを行ったこともあると原監督が明かすと「声優のお仕事って、向かっていかなければならない感情の振り幅があって、途中で“この作品は止まってはならないな”と思って、最後までやり切るまで座らずやらせていただきました」と北村は自身の考えを伝えた。原監督が「役者魂を感じましたね。ずっと立ってました、高倉健さんみたいに」と絶賛すると、北村は「光栄です」と嬉しそうな表情を見せた。

最後は當真が、「登場人物それぞれの個性が違った輝きを放っている素敵な作品になっています。登場人物たちの表情だったり、声優の皆さんの声だったり、小説とはまた違ったアニメーションならではの魅力がたくさん詰まっているので、ぜひ劇場で見ていただきたいなと思っています」というメッセージを送った。

映画「かがみの孤城」は12月23日(金)より全国公開。

◆取材・文=田中隆信

リオン役の北村匠海/撮影:田中隆信