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英国人記者が選ぶ中古の日本車ベスト20

ハイパワーなセダンから軽自動車まで、日本の自動車シーンは英国でカルト的な人気を博している。多くの日本車が海を渡って英国領土に上陸し、エンジンチューンの可能性、信頼性、そして手頃な価格で人々のハートを掴んできた。

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ドリフトをしたい人も、ガッカリさせられたくない人も、日本からやってきたさまざまなクルマが希望に応えてくれる。今回は、そんな日本車の中でも英国の中古車市場で比較的安く狙えるモデルを紹介する。

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英国の中古車市場でお得に入手できる魅力的な日本車を紹介。

スズキ・カプチーノ

1992年マツダ・ロードスターに対抗するように登場したスズキ・カプチーノは、軽自動車規格に合わせて作られた小さなスポーツカーである。車重わずか679kgで 、660ccのターボエンジンは9300rpmまで回転し、リミテッドスリップデフを介して64psのパワーを後輪に伝達。0-100km/h加速は約8秒。

ルーフを開ければ、正真正銘のオープンカーとなる。英国の中古車市場では1万1000ポンド(約185万円)という高値で取引されることもあるが、1994年式で走行距離7万2000kmの個体は、わずか3500ポンド(約60万円)だった。

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スズキ・カプチーノ

トヨタ・スープラ(4代目)

4代目となるスープラ80系)は、多くのクルマ好きの「ほしいものリスト」に載っている、評判の高いクルマだ。3.0L直6ツインターボ2JZ-GTEエンジンは、日本仕様では280psに制限されているが、英国仕様では330psを発生した。今では1000ps以上にチューニングされているものも少なくない。

トランスミッションは4速ATと6速MTから選択できる。エクステリアとしては、17インチアルミホイール、アクティブフロントスポイラー、リアスポイラーを装備。

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トヨタスープラ(4代目)

4代目スープラはコレクターズアイテムとなりつつあり、価格は上昇を続け、自然吸気モデルで約2万2000ポンド(約370万円)から。1993年式のツインターボモデルは、走行距離11万5000km、若干の改造を施され、3万4995ポンド(約585万円)で販売されている。

日産スカイラインR33 GTS-T

R33スカイラインは、R32とR34の間に位置するモデルだが、アメ車のような丸みを帯びた大柄ボディが鈍重なイメージを与え、先輩・後輩ほどの強い愛情は注がれてこなかった。それでもGT-Rは日産の中心的な存在であり、その人気はレーシングカーのDNA、洗練されたエレクトロニクス、チューニングの余地、そして四輪駆動に支えられている。そんなGT-Rが非常に高価で取引される今でも、「GTS」は影の薄い存在のままである。

英国で販売されたGTS-Tは、最高出力250psの2.5Lターボエンジン(RB25DET)を搭載する後輪駆動モデルだ。FRならではのハンドリングや、兄貴分のGT-Rにはない軽さと扱いやすさが最大の武器と言えるだろう。

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日産スカイラインR33 GTS-T

英国では、状態の良い個体は1万9000ポンド(約320万円)から、錆のない1998年式、走行距離10万kmの個体は2万1995ポンド(約370万円)で購入できる。

三菱ランサーエボリューションVIII

三菱のランエボVIIIは、260、280、FQ-300、FQ-320、FQ-340、FQ-400と実に多様なモデルが英国に導入された。購入者の希望によって、どれだけ早く走れるかが選べるというわけだ。2.0Lターボエンジンは全車共通で、四輪駆動と6速MTが標準装備となる。

MR(ミツビシ・レーシング)仕様では、軽量なアルミルーフや鍛造ホイールの採用、サスペンションの専用チューンなど、独自の軽量化が施され、ハンドリングが向上している。ハイパフォーマンスモデルのFQ-400は入手困難だが、FQ-320は2万ポンド(約330万円)前後で手に入る。2004年式の260は走行距離9万3000kmで、1万9000ポンド(約320万円)で売られている。

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三菱ランサーエボリューションVIII

ホンダ・シビック・タイプR

「ボーイズレーサー」のイメージが強かったEP3タイプRだが、2000年代初頭のホットハッチとしては、堂々のトップ5入りを果たすだろう。EP3は英国に初めて正式導入されたシビック・タイプRであり、現地生産ということもあって若者から支持を集めた。

最高出力200psの2.0L K20エンジンは5800rpmでVTECが作動し、8600rpmまで回転する。体重1204kgのタイプRをぐいぐい加速させ、0-100km/h加速で6.4秒、最高速度は235km/hに達する。小柄でルックスも控えめだが、俊敏なスポーツマンである。

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ホンダシビック・タイプR

保存状態の良い中古車は1万9000ポンド(約320万円)の値がつくが、2004年式14万8000kmの個体が4495ポンド(約75万円)で販売されているケースもあった。

三菱3000GT(GTO)

1990年代スポーツカーには、フェアレディZスカイラインGT-Rスープラなど、多くの選択肢があった。三菱3000GT(GTOの海外名)もその1つである。英国仕様では、横置きのツインターボ3.0L V6から最高出力286psを発生させ、5速MT、四輪駆動、四輪操舵(4WS)を装備するというなかなか豪華な作りであった。

4シーターで1740kgという重量にもかかわらず、0-100km/h加速わずか5.5秒という速さを誇る。ロングノーズの先端にはポップアップ式のヘッドライト、サイドにはダクトがあり、アクティブエアロも装備されていた。1993年以降のモデルは、リトラクタブルヘッドライトが固定式のプロジェクタータイプに変更され、トランスミッションも6速となった。

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三菱3000GT(GTO

英国の中古車市場では、1996年式で走行距離23万kmの個体が1万2000ポンド(約200万円)で販売されている。

スバル・インプレッサWRX STi

英国人の大好きなインプレッサWRX STiは、5人の乗員を乗せ、四輪駆動によってどんなに困難な状況からも脱出することができる。2.0Lターボと6速MTを搭載し、ブレーキはブレンボ製で、インタークーラースプレーを装備したモデルもある。

ボンネットには往年のSTi同様、インタークーラーに空気を送り込むためのスクープが設けられており、彫りの深いスカートとバンパーが逞しさを演出し、リアにはスポイラーが装着されてラリーカーのような風格を漂わせる。

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スバルインプレッサWRX STi

走行距離が少なく、コンディションの良い車両は1万8000ポンド(約300万円)から。今回編集部が発見した2006年式、走行距離13万kmの個体は、1万4995ポンド(約250万円)で手に入れられるようだ。

マツダRX-7

RX-7は海外でも多くの日本車ファンに愛されているが、発売当時はポルシェ968よりハイスペックであるにもかかわらず、ブランドの訴求力の低さに泣く場面もあった。また、エンジンも少々手がかかることは否めない。AUTOCAR英国編集部がテストしたところ、燃費は約6.5km/lと良いものではなく、走行距離13万kmを超えるとリビルドが必要になることもある。しかし、圧縮テストを行うことで、エンジンの健康状態を確認することができる。

1997年式で走行距離11万km、エンジンのリビルトを行ったばかりで2万9995ポンド(約500万円)という個体もある。

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マツダRX-7

日産370Zニスモ

GT-Rからジュークまで、さまざまな日産車に「ニスモ」の名が与えられているが、370Zニスモは、すでにハイパフォーマンスな370Z(日本名:フェアレディZ)をさらにボリュームアップしたモデルである。6速MT、後輪駆動、3.7L V6が標準で、デュアルスポーツエグゾースト、レカロシート、19インチアルミが装着された。ボディワークは確かに型破りで、万人受けするものではなかったが、公道でこそ本領を発揮した。

英国仕様は7400rpmで344psを絞り出し、0-100km/h加速5.2秒と、同時代のポルシェ・ケイマンより0.5秒速かった。ギアはショートタイプで、シフトダウン時に自動でブリッピングするシステムになっている。価格は高騰しているので、中古でも早めに手に入れる価値がありそうだ。2014年式で走行距離10万kmの良質な個体が1万9990ポンド(約330万円)で販売されている。

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日産370Zニスモ

マツダ6 MPS(マツダスピード・アテンザ)

インプレッサランエボ以外のスポーツセダンを選ぶなら、マツダ6 MPS(マツダスピード・アテンザ)がいい答えになるかもしれない。知名度は2台に及ばないが、その分少ない費用で多くの楽しみを享受できるだろう。

外観上、標準のマツダ6(日本名:アテンザ)との違いはツインエグゾーストだけで、アグレッシブなパフォーマンスセダンであることをほとんど感じさせない。しかし、2.3L 4気筒ターボから最高出力260psと最大トルク38.5kg-mを発生させ、四輪を駆動する。0-100km/h加速6.6秒、0-160km/h加速は16.4秒と実力は十分以上。

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マツダ6 MPS(マツダスピード・アテンザ

希少車となりつつあるが、英国における現在の中古車価格は3805ポンド(約65万円)から。もう少し掘り下げてみると、9万3000km走行の2007年式が6690ポンド(約110万円)で手に入るそうだ。

トヨタMR2(MRS)

日本のオープンスポーツカーといえば、マツダ・ロードスターが多くの票を集めることは明らかだろう。もし、他とは少し違うクルマを選ぶとしたら、トヨタの3代目MR2(日本名:MRS)はどうだろう?

車重975kgと軽量でレスポンスが良く、パワーステアリングを装備し、取り回しもしやすい。暖かい日にはルーフを瞬時に開けることができる、ミドシップのスポーツカーである。英国仕様は最高出力140psの1.8Lエンジンと5速MTを搭載。2002年以降は6速が追加された。

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トヨタMR2MRS

過走行車は1895ポンド(約30万円)で買えるが、2002年の走行距離10万kmの個体は4795ポンド(約80万円)となっている。

マツダRX-8

RX-7に続く、エキサイティングなロータリーエンジン車。マツダRX-8は、GTライクなスタイリング、観音開きのドア、小さいながらも290Lのトランクなど、ずいぶんと人に優しいクルマとなっている。インテリアは現代的で、センターを貫く背骨のようなトンネルや、ヘッドレストに小さな三角形ロータリーのモチーフ。随所にあしらわれている)を備えたシートが特徴的だ。加速時には最高出力230psの1.3Lエンジンが光り輝き、9500rpmまでクールに回転する。

50対50に近い重量配分と1400kgを下回る車重のおかげで、ハンドリングは良好。エンジンは適切なメンテナンスが不可欠で、何があろうとオイルとガソリンを消費しまくる。状態のよろしくない個体は1500ポンド(約25万円)で手に入るが、英国編集部は2009年式で走行距離6万2000km、素晴らしいコンディションの1台を5200ポンド(約82万円)で発見した。

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マツダRX-8

トヨタ・カローラTスポーツ

2000年代初頭、トヨタホンダシビック・タイプRに対抗すべく、カローラTスポーツを開発した。シャシーレスポンスに関しては差が開いていたが、直線では大排気量車とも互角に渡り合うことができた。最高出力192psの1.8L 2ZZ-GEエンジンは、ロータスエリーゼと同じだが、パワーをすべて引き出すには7800rpmまで回転させる必要がある。

幸いなことに、価格はリーズナブルで、1000ポンド(約16万円)強で購入することができる。2003年式、2オーナーで走行距離13万km、2150ポンド(約35万円)の個体もあった。

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トヨタ・カローラTスポーツ

三菱コルト・ラリーアート

2008年、ホットハッチとして登場した三菱コルト・ラリーアート。コルトの心臓部に搭載されたターボチャージャー付き1.5Lエンジンは149psを発生し、0-100km/h加速7.4秒を誇った。固めのサスペンションに小径ホイール、エボXのようなデザインのフロントエンドを組み合わせた、マニアックなクルマである。数は少なくなってきているが、2010年式で走行距離24万8000kmのものが2495ポンド(約40万円)で見つかった。

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三菱コルト・ラリーアート

トヨタ・セラ

1990年トヨタは少し変わったものに挑戦しようとして、セラを作り上げた。クーペでありながら超ミニサイズで、ガルウィングドアを始めとするデザイン上の特徴も多い。最高出力110psの1.5Lエンジンに、5速MTまたは4速ATを搭載し、パワートレインや足回りはベースのトヨタスターレットとほぼ共有していた。

希少車だが、探す価値はあるだろう。英国では1993年式、走行距離14万km、AT車が5799ポンド(約100万円)で売られていた。

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トヨタ・セラ

三菱FTO

FTOという車名は「Fresh Touring Origination(若々しいツーリングカーの創造)」の頭文字をとったもの。三菱のコンパクトな前輪駆動クーペであり、最高出力125psの1.8L 4気筒、2.0L V6、170psや200psのMIVECなどさまざまなエンジンが用意された。

200ps仕様のV6は、0-100km/h加速を7.5秒で駆け抜け、最高速度は225km/h(海外)に達する。トランスミッションもスポーツモード付き4速/5速ATと5速MTを選ぶことができた。そして2000年、高性能グレードのFTO GPXが英国でも買えるようになった。

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三菱FTO

中古は3250ポンド(約55万円)から購入できるが、1995年式で走行距離8万5000kmの個体が7995ポンド(約130万円)で販売されていた。

ホンダCRXデルソル

1980年代バラードスポーツCR-XおよびCR-Xのヒットを受け、ホンダ1990年に3代目となるCRXデルソルを作ることを決定。スタイリングを一新し、エンジンは130psの1.5L(VXi)と170psの1.6L、トランスミッションは4速ATと5速MTが用意された。

トランストップ機能による魔法のようなルーフ格納も大きな特徴だ。トランクリッドを持ち上げ、ルーフを上に押し上げると、トランクリッドからアームが伸びてくる。そして、ルーフを回収してコンパートメントに収納するのだ。

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ホンダCRXデルソル

1992年式、走行距離7万8000kmの個体は4995ポンド(約80万円)で販売されていた。

ホンダS2000

1999年ホンダは創立50周年を記念してS2000を発売した。50:50の重量配分を実現したS2000は、瞬く間にオープンスポーツカーを求める多くの人の心をつかんだ。トルセン式リミテッドスリップデフ、9000rpmまで回転する2.0L 16バルブVTECエンジンを搭載し、最高出力240ps、0-100km/h加速6.2秒、最高速度240km/hを達成。また、電動ソフトトップルーフも装備されていた。

現在、S2000はかなりの台数が残っている。英国なら、安いものだと6500ポンド(約110万円)で比較的まともな個体が手に入り、2002年式で走行距離16万kmのものは9000ポンド(約150万円)で売られていた。

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ホンダS2000

レクサスLS430

2000年に発売されたレクサスLS430は、ステアリング連動ヘッドライト、リアカメラ、ナビ、事故時に膝を守るエアバッグを搭載していた。後席に乗り込めば、内蔵クーラーボックスやマッサージシートを堪能できる。大きなボンネットの下には4.3L V8エンジンと6速ATが積まれている。

新車当時は7万ポンド(約1100万円)もする高級車が、今では2500ポンド(約40万円)で手に入る。使い古された個体も少なくないが、まともなものもまだ残っている。状態の良い2001年式、走行距離11万8000kmのものが6990ポンド(約115万円)で見つかった。

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レクサスLS430

スズキ・ジムニー

可能性の大きさと車体サイズは必ずしも比例しないことを証明したのが、スズキ・ジムニーだ。英国仕様の1.3Lガソリンエンジンの最高出力は79ps(後に84psに強化)で、1000kg以下の車体を動かすには十分。四輪駆動システムとハイ/ローレシオの切り替えにより、道を選ばない走りが可能だ。トランスミッションは4速ATと5速MT。

2013年にマイナーチェンジを受け、フロントバンパーグリル、ボンネットスクープを変更して全長が30mm長くなった。2006年式で走行距離8万2000km、3999ポンド(約65万円)から。

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スズキ・ジムニー

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