習近平、ウラジーミル・プーチン

11月になって、中国の脱プーチンに拍車が掛かっている。今月4日、習近平国家主席は北京を訪問したドイツのショルツ首相と会談し、ウクライナ情勢を巡って「国際社会は核兵器の使用や脅しに対して共同で反対すべきだ」と強調した。


■中国要人の相次ぐプーチン批判

習氏がこのように明確に「No!」というのは極めて異例だ。9月にカザフスタンウラジーミル・プーチン大統領と会談したとき、ウクライナ問題では無言を貫いていた。

また、今月14日の米中首脳会談では、台湾問題などで米中双方の食い違いが鮮明になる一方、核戦争が起きてはならないとの見解で双方は一致し、ウクライナでの核兵器使用に反対する姿勢を示した。

さらに。11月13日カンボジア・プノンペンで開催された東アジアサミットで、中国の李克強首相も核の威嚇の無責任さに言及し、核兵器使用をちらつかせているプーチンに対して強い不快感を示した。


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■習3期目は脱プーチンか

これまでは黙認してきたが、もうこれ以上は黙っていられないというのが中国の本音だろう。おそらく、中国もプーチンが核使用までもちらつかせることは予想しておらず、「こいつマジでやばい!」というところだ。

習3期目では中国の脱プーチンが進む可能性もあろう。


■自爆するプーチン

プーチンとしても欧米から嫌われることは想像していたが、中国との関係悪化は全くの想定外だった。中国がいるため欧米に対して強気の姿勢を貫けるという現実もあり、今後プーチンはさらに窮地に追いやられることだろう。

しかも、ウクライナではロシアに併合した東部ヘルソン州からロシア軍が撤退する始末であり、今後は国内でもプーチンの求心力は落ち込むことは避けられそうにない。

もうここまで来ると、2024年ロシア大統領選も危うい。今年はじめにウクライナ侵攻開始を堂々と誇ったプーチンだが、年末になり直面する現実はこの有様だ。2022年はまさにプーチンにとって最もプライドを傷つけられた年になった。

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(取材・文/セレソン 田中

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