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米テキサス州の「テキサスA&M大学(TAMU)」の物理学天文学(Physics & Astronomy)のTikTokが大いに沸いている。学科だけを聞いて「苦手」と思う人も多いだろうが、投稿されているのは楽しい実験の数々で、人々が最も注目するのはロシア出身の女性博士だ。『Good Morning America』などが伝えた。

昨年11月スタートしたばかりの「テキサスA&M大学(TAMU)」の物理学天文学TikTokがバスっている。

最も注目されているのはタチアナ・エルヒモヴァ博士(Dr.Tatiana Erukhimova)の小学生を対象にしたサイエンスショーで、日本時間の昨年12月14日に投稿された「卵を使った慣性の法則の実験」で人気に火がつき、現在のTikTokのフォロワー数は140万人を超えている。

人気の秘密は時に雄叫びが聞こえるほど“アツい”実験で、動画からは子供たちの笑い声や「ワオ!」と驚く声が響きわたり、ワクワク感が手に取るように伝わってくる。動画の中には再生回数が7600万回超と驚異的な数字を記録したものもあり、「私の物理の成績はCだったけど、こんな先生がいたらAをとっていたろうな」「子供たちが大興奮!」「最高!」「情熱が伝わってくるよ」「楽しんでやっているのがいいね」「私もこんな先生に教えてもらいたかった」といったコメントが届いている。

そんなタチアナさんの授業はTAMUでも大人気だが、教師になった最初から全てが上手くいったわけではないという。

物理学者の両親のもとに生まれたタチアナさんは、ロシアの首都モスクワから約400キロ東に位置するニジニ・ノヴゴロドで育った。「物理学への情熱は私の遺伝子に組み込まれている。物理学なしの人生は考えられない」というほど物理学が大好きで、1999年にはロシアの最高学術機関である国立「ロシア科学アカデミー」で物理学の博士号を取得、2001年TAMUで研究職の仕事を得た。

そして2003年になると、パートタイムで大学3年生レベルの大気熱力学の授業を教えるようになり、30人ほどの小さなクラスを3年間受け持ったという。

「学生はフレンドリーで熱心で、宿題はきちんと期限内に提出するし『さすがアメリカだわ』と思ったものよ。そして3年間教え、自分は『経験あるインストクター』だなんて思っていたの」と当時を振り返るタチアナさん。ところが2006年、1クラス100人以上という大学1年生の基礎物理学を担当することになり、大苦戦を強いられたのだった。

タチアナさんは「それは朝8時に始まるクラスでね。初日は散々だった。学生たちは授業に全く興味がなく、集中してもらうようになるまで数か月を要したわ。そしてこの経験をきっかけに学生がワクワク楽しくなるような授業を心掛けるようになったの」と明かし、このように続けた。

「あのクラスを受け持って初めて、『初日に学生を魅了することがいかに重要か』ということを学んだの。学生と同じ目線に立ち、インスパイアし、励ます必要があるということもね。」

「そうして学生が物理学の抽象的概念と日常生活とを結び付けて考えられるように授業を工夫したわ。できるだけ多くの実験を取り入れてね。『ワオと言わせるようなワクワク感(ワオ・ファクター)』を味わうことが理解につながるの。学生から『物理学がいかに日常生活と関わっているか、日々考えずにはいられなくなった』と聞くとこの仕事の醍醐味を実感するのよ!」

ちなみにタチアナさんはこれまでに優秀な教師に贈られる賞を何度も受賞しており、「物理学や化学、エンジニアリングを専攻していなくても、学生みんなに楽しさを味わって欲しい」と人懐っこい笑顔を見せている。

画像は『TAMU Physics & Astronomy 2021年12月14日TikTokEgg Drop #Physics」、2022年10月8日TikTok「SHE’S #SPINNING! Why?!」、2022年10月15日TikTok「Ready for a big #cloud?!」』『Texas A&M University 2022年4月13日Facebook「Dr. Tatiana Erukhimova Going Viral on TikTok」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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